2023.05.14
「ロック大陸漫遊記」
FM TOKYO
5月も3週目。
「運転中の方、お仕事中の方、暇こいている方・・・、いろんなシチュエーションの方がいらっしゃると思いますが、ちょっとした息抜きのしていただけから幸いです」で始まる。
今回のテーマは、【R.E.M.で漫遊記】。
「アメリカのオルタナティブロックの大きな流れを作ったバンドとして、解散後も多くのミュージシャンからリスペクトを受けている」バンド。
「欧米の人気からすると、日本ではちょっと評価が低いかな」と。
オンエア曲
01 アケホノ(スピッツ)
02 Radio Free Europe(R.E.M.)
03 Pop Song 89(R.E.M.)
04 Losing My Religion(R.E.M.)
05 What's The Frequency, Kenneth?(R.E.M.)
06 Imitation of Life(R.E.M.)
07 Supernatural Superserious(R.E.M.)
08 小さな星(FAIRCHILD)
漫遊前の一曲は、スピッツで、「アケホノ」(2023年、リリースされたばっかりの46thシングル「美しい鰭」のカップリングの一曲)。
「シングル『美しい鰭』はおかげさまで好評をいただいています」から、そのカップリングです。
(「もう大丈夫泣いちゃうね ほわんと淡い光♪」のところ、歌詞カード見たときは「なんじゃ、これ?」と全然イメージが湧かなかったけど、局として聴くとなんと心地よい! 好きな歌詞になってしまった。「この気持ちはもうなんなの?♪」もね。単調なリフも気持ちいい)
最初の曲は、R.E.M.で「Radio Free Europe」(1981年、インディーデビューシングル/1983年、メジャーデビューアルバム『Murmur』にリレコーディングされて収録)。
当時、草野くんが読んでいた音楽雑誌に「今、アメリカの最先端のバンド!」と紹介されていて、興味を持った。
レンタルレコード店でバイトをしていた友人が流してくれて、「そのときに最初に聴いた」が、第一印象は「地味なバンド」。
このアルバムがリリースされてもう40年たつ、ということに驚く、と。
R.E.M.- "Radio Free Europe" Live 1983 (Reelin' In The Years Archives)
(いかにも!な感じの初期の疾走感がたまりませぬ。個人的なことを言えば、スピッツをきっかけに日本のバンドを聴き始める80年代末のころ、最もよく聴いていた洋楽バンドがR.E.M.だったかも)
ここで簡単に、R.E.M.のプロフィール紹介。
1980年、のちにバンドの中心人物となるマイケル・スタンプとピーター・バックが、ジョージア州の「通好みのレコード店」で出会う。
パティ・スミス、テレビジョン、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドなど音楽の趣味が似ていた二人は意気投合。「わりとアングラなロックが好きな青年だったんですかね」
ほどなく、二人の共通のガールフレンドの紹介でメンバーが集まり、バンドを結成し、1981年、インディーレーベルからデビュー。
そんな彼らは、「オルタナティブロックのブームの火付け役」と言われている。パンクロックを土台としつつ、フォークやカントリーミュージックの要素も感じられて、そのあたりが「アメリカでの大きな人気につながったのか」と。
ほかにも、「ニール・ヤングやレナード・コーエンなどのフォークの影響も強いかな」。
インターネットがなかった当時、アメリカでは、ラジオが今より大きな影響力をもっていた。各大学ごとにFMラジオ局があり、「カレッジチャート」と呼ばれるランキングでは、「メインストリームの音楽よりインディーズ系の音楽が好まれる傾向があった」。そういう波に、「R.E.M. はピシャッとはまった」。
次の曲は、「Pop Song 89」(1988年、6thアルバム『Green』)。
草野くんがよく聴いたR.E.M. のアルバムは、さきほどの『Murmur』、この曲が収録されている『Green』、そして『Monster』だそうだ。
次の曲は、「彼らにとっての最大のヒット曲」、「Losing My Religion」(1991年、17thシングル/1991年、7thアルバム『Out Of Time』)。
アルバム『Out Of Time』も1,000万枚をこえる大ヒット作品。
間もなく訪れるグランジブームを前に、「本来アングラな雰囲気をもつR.E.M. も、時代の空気にマッチしたのかな」と。
90年代前半のアメリカは、「ポップな軽めな音楽より暗いロックを求めていた」。
草野くん自身はこのアルバムを「そんなに深くは聴いていなかった」が、この曲は、マンドリンがきいていて、フォーキーで、歌詞も「ラブソングにも、哲学的にも聴こえる」。そこが「R.E.M.らしい魅力」。
草野くんも「美しい」というMV。
R.E.M. - Losing My Religion (Official Music Video)
(ファンの間では結構有名だと思うけれど)、スピッツのマネジャーで現・事務所社長の坂口氏がR.E.M.の大ファン。
で、1995年の武道館公演をメンバー全員とマネジャーで楽しんだそうです。「マイケル・スタイプさんがヘンなかっこうで登場してきて、そのインパクトが大きかった」。
アメリカの人気バンドだけれど、「派手な演出もなく、とにかく曲を聴いてくれ、という姿勢がカッコよかった」。
それは「その後のスピッツのライブに対する指針にも影響を与えた」。
(偶然ですけど、武道館、私も行ったなあ)
次の曲は、「What's The Frequency, Kenneth?」(1994年、9thアルバム『Monster』)。
アコースティックな曲が印象的だったアルバム『Out Of Time』から、次々作の『Monster』では一気にロック回帰な音となり、「1曲目からギターがしっかり歪んでいる。グランジの空気も感じるし、ニール・ヤングのバンド、クレージー・ホースに近いものも感じるかなあ」。
でも本人たちは、「グラムロックをイメージいたらしい。そう言われると、Tレックスに近いものも感じる」。
R.E.M. - What's The Frequency, Kenneth? / Maps and Legends (Perfect Square 7/19/2003)
メッセージコーナー。
「好きな海外の曲の歌詞をどんなふうに覚えていますか?」という質問に対して、「え、オレは全然覚えようとしてないですね」。
そして、「一緒に歌って、文字ではなく音で覚えればいいと思います」。
草野くんは、海外の曲は意味がわからないから、勝手にイメージして聴けるところがいい、と思っている。
車の中でも、「音で覚えたまんまを歌っている」。
「Let It Be」も、「ネリッピ~ ネリッピ~」と歌っているらしい。(な~るほど。たしかにそう聴こえる)
R.E.M.の曲はちょっと地味に聴こえるけれど、あそこまで熱烈な支持を得ていたのは、「歌詞の力もあるのでは? シュールで哲学的で、訳詞を読んでもイマイチ意味がわからなかったりする」。
でも、「全体を通して聴くと、心に残る歌詞」。
これは、「以前に特集したピクシーズ(ココ)にもいえるし、ニルヴァーナの歌詞にも近いし」。ニルヴァーナはR.E.M.からの影響を公言しているそうだ。
歌詞については、「英語ネイティブじゃないと、なかなか理解できない世界かも」。
次は、「Imitation of Life」(2001年、41thシングル/2001年、12thアルバム『Reveal』)。
1997年にドラムのビル・ベリーが脱退してからは、「実験的な時期もあった」が、その後リリースしたアルバム『Reveal』には、「ただただ美しい曲が並んでいる」。
このアルバムが、R.E.M.の「とっかかりとして聴きやすく、ポップで完成度が高い作品かと思われる」。
歌詞は相変わらずシュールだけれど、「優しく背中を押してくれる感じ」と言い、この曲の「ジーンとくる」部分を長めに歌ってくれました。
(思いっきり懐かしい!!)
バンド名「R.E.M.」の由来は?
草野くんは「レム睡眠」(rapid eye movement sleep)からきていると思っていたとか。
ところがウィキペディアには、「‟remember every moment“だとメンバーが語っていた」とあり、「諸説あり」と逃げているサイトもあって、「何が正しいのでしょうか? 明らかにしない、という姿勢もあり、かと」。
(「スピッツ」もそうですよね。本人たちもいろいろ語っているけど、自分たちで「あとづけ」と言ってみたり)
そして最後の曲は、「Supernatural Superserious」(2008年、51thシングル/2008年、14thアルバム『Accelerate』)。
バンド後期の曲。
このアルバム、「コンパクトにまとまったストレートなロックナンバーが並んでいて、とても聴きやすいです」。
(こんな曲をリリースしている中での解散か~。驚くなあ。)
その後、R.E.M.は2011年3月に15thアルバム『Collapse Into Now』をリリース後に解散。
現在もメンバーはそれぞれに精力的に活動している。
特集の最後に。
R.E.M.は欧米に比べて日本では人気が出にくかったのは、「日本のロックファンは、わかりやすいキャッチーさとかテクニカルなものを求めがちだから? その点では、AC/DCやミートローフなどと近いものもあるかも」と。
「オレも、聴かず嫌いせずに、新しい音楽を聴いていきたいと思います」宣言!
(R.E.M.のアルバム、聴き直そう。楽しみな作業・・・)
そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナーは、FAIRCHILDの「小さな星」(1989年、5thシングル)。
(イントロは、「たまご」。ヒントをありがとう(笑)。)
FAIRCHILDは、「今はタレント、俳優としても超有名なYOUさん」が所属していたバンド。
草野くんの世代は昔YOUさんのことを「FAIRCHILD YOU」と呼んでいたそうです。「所属チーム+名前、みたいな。スピッツ・マサムネみたいな・・・」
YOUさんはボーカリストとして活躍、「歌声も、お話しされているときと同じで、とてもキュートです」。
コールバック(PV)/Fairchild
来週は、【東京ローカルな地名タイトルナンバーで漫遊記】です。
以前に「ご当地ロック国内編(東京以外)で漫遊記」(コチラ)を特集したが、次回は東京のローカルな地名がタイトルに入ったナンバーを草野くんのセレクトで・・・だそうです。ざっくりと「東京」じゃなく、「銀座の恋の物語」とか「渋谷で5時」などのようにローカルな地名がタイトルに入っている曲。
(漫遊前の一曲は、やっぱりアレ?)
「草野さん、個人的に再び『あまちゃん』ブーム、来てます」(笑)
そして、【劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』✖スピッツ「美しい鰭」】のスペシャルムービーが公開
劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』×スピッツ「美しい鰭」【スペシャルムービー】大ヒット上映中!
もうすぐ、『CDTV』が始まります。
録画OK!
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