2018.10.21 21:00~
『草野マサムネのロック大陸漫遊記』
TOKYO FM
https://www.tfm.co.jp/manyuki/
この番組、地方によっては深夜に放送されているところもあるそうで、ファンクラブツアー中の草野くん、この番組は基本的に好きな曲ばかり選んでいるので、自分の番組だっていうのに「思いっきり楽しんで聴けちゃう」らしい。
ちょっと前の回で「刺したり咬んだりする虫が苦手」発言をしていたけれど、
「実は子どもの頃ハチの見た目が好きで指で捕まえようとして刺されていた」そうだ。
「学習能力の低い子どもだったみたいで」、よく刺されていた。
ミツバチはいまだに好きで、クマバチやスズメバチも「怖いけどいまだにきれいだな」と思うそうだ。
教訓! 「美しいものにはリスクも伴う」・・・なるほど。
今日のテーマは、「ツンタンビートで漫遊記」。タンタンタコタコ、シャッフルなどリズムしばりのテーマで第3回目。
「ツンタン ツンタン ツンタン ツンタン」と2拍単位で進んでいく楽曲、です。
ロックバンドをやっている人がきいたら、「ああ、ツンタンね」って反応するらしい。草野マサムネの造語じゃないってことだ。
オンエア曲
01 僕の天使マリ(スピッツ)
02 Fiesta(The Pogues)
03 大迷惑(ユニコーン)
04 ざまぁカンカン娘(GO-BANG'S)
05 Needles(System of a Down)
06 憧れてきたんだ(あいみょん)
07 車輪の唄(BUMP OF CHICKEN)
08 A Well Respected Man(The Kinks)
09 チョイスで会おうぜ(ニューロティカ)
10 醒めない(スピッツ)
漫遊前の一曲は、「スピッツのツンタン曲」「僕の天使マリ」
なんて若い硬質な声。懐かしくて涙が出る。
ギターソロのあとの「カッカラカッカラカッカラ」というスラップべースみたいな音は、「うちの﨑ちゃんがスティックで床を叩いている音」だそうだ。
スラップベース・・・、かっこいいけど、やりすぎるとうるさいとか言われるみたい。私は好きだけど。
1曲目は、「元祖アイリッシュパンク」、The Poguesの「Fiesta」(1988年、11thシングル)。
痛快!
草野「こういう曲がツンタンビートです、というサンプルみたいな曲」
The Poguesには大学生の頃にはまっていたそうで、「ラジオでもよく流れていた。非常に元気の出る音楽」。
この曲は入っているアルバム『If I Should Fall from Grace with God(邦題 堕ちた天使)』は「捨て曲なしの名盤。ぜひ聴いてみてください」と。
ツンタンビートとは。
Zo-3で「赤いりんご」や「サウスポー」のさわりを弾き語って、
「懐メロのなかにもよく聴くとツンタンしている曲が結構あって、昔からよくあるリズム、と言えなくもないビート」
ジャズ、カントリーウェスタン、ブルーグラス、最近ではデスメタルでも定番のリズムだそうだ。
次は、ユニコーンの「大迷惑」(1989年、1stシングル。アルバム『服部』収録)。
草野「ツンタン界でもとくに強い印象を残した曲」
プロデュースをつとめた笹路正徳さんにマサムネくんがきいたところ、
「常識ではありえない曲だったから、初めは否定的だった」そうだ。
高速ツンタンビートに重厚なストリングスアレンジは、当時の草野マサムネの耳にも常識破りで、「振り切ってんなー」と感じた、と。
曲終わりに、
「この曲、スネアの数を減らしてドッタン ドドタンにするとインパクト減るよね。だからツンタン効果の出てる曲だと思います」
次は、80年代に一世を風靡したガールズバンド、GO-BANG'Sの「ざまぁカンカン娘」(1988年、1stシングル)。
80年代後半のバンドブームの頃の楽曲は、ツンタンビート、スカのリズムが溢れていたけれど、それをちゃんと印象に残せるのは、バンドやキャラの力。
例として、以前の「ちょっぴりタイムマシーン」のコーナー(ココ)で紹介されたTHE FUSEの「Boys & Girls」をZO-3でちょっと聴かせてくれた。
草野「GO-BANG'Sは今聴いてもメロディーがキャッチーで強くて、実は『Crispy!』の頃、ポップな曲をつくるときに参考にしていた」
『惑星のかけら』から『Crispy!』への道筋で、彼が試行錯誤したときに道端に咲いていた貴重な花だったんだろうな。
かわいい曲です。
そして、System of a Downの「Needles」(2001年、2nd『Toxicity(毒性)』)
System of a Downはアメリカのバンドだけれど、メンバーは全員アルメニア系。名前の最後が「~アン」となるんだと。
アルメニアでは、「~家」を「~アン」と表すそうで、作曲家のハチャトリアン、指揮者のカラヤンもそうだとか。
(カラヤンについては、疑問視する説もあるらしいけど)
草野「中川家は、ナカガワン?ってあるんですかね。・・・ってことで」(笑)
草野「System of a Downは、メタル、パンク、グランジの土台に不思議なオリエンタルなエッセンスがあって、それが魅力的。曲中にツンタンビートがあって、効果的にツンタン使ってますっ!という感じ」
メタルやパンクでよく使われているツンタン曲の代表として選曲したそうです。
ああ、たしかにオリエンタルな雰囲気、わかるなあ。導入の深みのある音からツンタンにいくところもおもしろい。
メッセージは「ツルっと」。
受験生のリスナーが、周りの人は使わないけど、自分は小さい頃から使っていた、と。
草野「うれしいですね、同志がいたみたいで」
ほかにも、「職場の人が使っていました」「名古屋弁では?」などなど、「ツルっと」には反応があったみたい。
「これからのレポ(笑)待っています」
それではレポします(笑)。
昨日の『朝日新聞』夕刊で、レキシの池田氏が6枚目の新譜について語っていて、その中で、「『マイ会津』というワードは何年も前から自分の中にストックしていて、今回つるっと曲ができた」と言っていましたよ。
そして、「今最も注目度の高い」あいみょんで「憧れてきたんだ」(2017年、3rd『青春のエキサイトメント』)。
この夏の「ロックロックこんにちは」では、彼女の声を「美しい刃物」と形容して(さすが)、彼女自身もうれしさをつぶやいていたような(ココ)。
北村真平アナもココで言ってますね。
「生歌の響きがすごい」「歌詞もロックで反骨心あり」「上から目線だけど、話してみて、すごくいいやつでした」
「すごくいいやつ」という評価、言われたらすごくうれしいだろうな。
このアルバムはよく聴くけれど、彼女の声にはそれ自体に主張がある気がする。気分が沈んでいるときはむしろ聴きたくない感じかな。倒されちゃうそうで(これは私の感想です)。
曲終わりに、
「ツンタンじゃなくて普通に8ビートかなと、聴きながら思っちゃったけど、まあ、かたいことは抜きにして」
そして、BUMP OF CHICKENの「車輪の唄」(2004年、『ユグドラシル』)
前に「おもしろソング」で激しぶ BOYSを取り上げて(ココ)、バンプを取り上げていた気になっていたけれど、「あれはバンプではない! ちゃんとかけよう」という気になったそうです。「好きなバンドなので」と。
「車輪の唄」は、「藤原くんは場面場面を鮮明にイメージさせる歌詞を書かせたら天下一品だなと思わせる曲」と。
ああ、本当だ。喜びや切ない悲しみが、場面を説明する言葉だけで、なんでこんなふうに胸を痛いほどにつかむのでしょうね、バンプの曲たちは。
最後は、The Kinksの「A Well Respected Man」(1965年、シングル)。
「困ったときには古いロックナンバーをかける」というのがこの番組だそうです(笑)。
この曲調、メロディー、なんだろう、この懐かしさ? 声さえもどこかに引き戻してくれる雰囲気をもっている。
働き者の男を溢れる形容で誉めているんだけれど、実は皮肉ったりバカにしている・・・「そんなUKロックらしいナンバー」と。
ツンタンビートも、こんな優しい走りをしてくれるんだな、と感じたり。
代表曲、「You Really Got Me」。ロックって、こんなときから続いてるんだ・・・などと思ったり。
the kinks- you really got me
最後は、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー(自身による拍手をバックに小さく「イエ~」)。
ニューロティカで「チョイスで会おうぜ」(これもツンタン曲)(1989年、2ndシングル)。
ニューロティカは1984年結成、1990年メジャーデビューのパンクバンド。
(私的には、インディーズの頃にホールを何回かsold outさせていた人気バンド、というイメージ)
マサムネくんが大学生の頃立川のゲーセンでのバイト仲間の女の子からブルーハーツのカセットをもらってはまってしまったのは有名な話だけれど、そのB面に入っていたのが、このニューロティカ。
そのカセットは、「オレの運命を変えた。オレが一生バンドマンでいることになってしまう」きっかけをくれた。
「ブルーハーツでストレートパンチをくらい、ニューロティカに足払いされた」
すごいなあ。
ニューロティカとはその後のイベントでも何回も一緒になったそうだが、
「メロディアス パンクの元祖。オリジネイターとしてもすごい存在」
そして、リズムしばりはまだいろいろ特集を組めそう、と。
「三連符のロッカバラード」「数は少ないけどワルツのロックナンバー」とか。
そして来週は、「食べ物タイトルのロックナンバーで漫遊記」。
リクエストもたくさん来ているそうで、「じっくり」選んでくれるらしい。
最後は、スピッツの「醒めない」を聴きながら。
なんかちょっと感動しちゃった(笑)。
https://ameblo.jp/kochan12021202/entry-11982508172.html
もちろん、大勢のファンの間にはいろいろな意見や思いがあるんだろうけど、ここまでくると、アーティストが思いのままに進む道を「ついていきます!」となるのかもしれない。
セットリストについては、スピッツの場合も普段のツアーライブでビッグ3が流れると、案外落ち着いた反応だったりする(その代わり、アリーナなどでは大きな歓声がそこかしこで上がったりするけれどね)。