ソニーのAIBO、ホンダのASIMOがNS-5並に賢かったらゾッとするわ(汁)
18日公開、先週試写が当たったので観て来ました。
<原題> 「I, ROBOT」
<公開時コピー> 「ルールは破られた、未来は守れるか。」
ロボットの反乱「鉄腕アトム」にも影響を与えた、SF小説の巨匠アイザック・アシモフの短編集「われはロボット」をモチーフにした映画。
古くは「2001年宇宙の旅」の人工知能HALも思い出すなぁ。
ゴーストとか擬体なんて押井守「イノセンス」、
杉浦直樹×手塚治「プルートゥ(PLUTO)」って言う人もちらほら。
有名な“ロボット3原則”によって人間とロボットが共存する近未来。
アシモフによって提唱された“ロボット3原則”とは、
1.ロボットは人間に危害を加えてはならない
2.ロボットは1に反しない限り、人間から与えられた命令に服従しなければならない
3.ロボットは1及び2に反するおそれのない限り、自己を守らなければならない
人間を殺したと疑われるロボットを主人公にした「ハードワイアード」(Hardwired)という脚本を元に作られていて、
映画の製作者たちはその後、アシモフ作品の映画化の権利を獲得し、二つのストーリーを一つにまとめることにしたという。
監督は「クロウ/飛翔伝説」「ダークシティ」のアレックス・プロヤス。
主演は「バッドボーイズ」「メン・イン・ブラック」のウィル・スミス。
<あらすじ> 2035年、シカゴ。
家庭用ロボットが人間のパートナーとして普及している時代。
そして革新的な技術による新世代ロボットが登場し、新たなロボット社会の夜明けを迎えようとする直前、
そのロボットの生みの親であり、ロボット工学の第一人者アルフレド・ランニング博士の殺人事件が起きる。
容疑者は最新のNS-5ロボット。 自ら“サニー”と名乗る。
“ロボット三原則”により絶対人間に危害を加えられないはずのロボットが犯人なのか???
その謎を追求するのは過去の事件によりトラウマを抱えたロボット嫌いの刑事デル・スプーナーと、ロボット心理学者スーザン・カルヴィン博士。
やがて人類の存亡がかかった驚愕の真相に迫る。。。
ウィル・スミス Will Smith・・・・・・・・・・・・・・・・・・・デル・スプーナー刑事
ブリジット・モイナハン Bridget Moynahan・・・・・・・スーザン・カルヴィン博士
ブルース・グリーンウッド Bruce Greenwood・・・・・ランス・ロバートソン
チー・マクブライド Chi McBride・・・・・・・・・・・・・・・ジョン・バーギン副署長
アラン・テュディック Alan Tudyk・・・・・・・・・・・・・・・サニー
ジェームズ・クロムウェル James Cromwell・・・・・・アルフレッド・ラニング博士
シア・ラブーフ Shia LaBeouf
エミリー・テナント Emily Tennant
ジェリー・ワッサーマン Jerry Wasserman
エイドリアン・L・リカード Adrian L. Ricard
フィオナ・ホーガン Fiona Hogan
シャロン・ウィルキンス Sharon Wilkins
・
NS-5
・
彼のロボット度診断
・
「アイ」知るロボット
□HP
http://www.foxjapan.com/movies/irobot/
★★★☆☆
注:ネタバレアリ ↓
知性と感情を持ったロボット、
テクノロジーの暴走、近未来な都市というのはありがちなSF風景。
たった30年でこんなに近代化するとは思えないけれど、あえて近い未来にしたのは「起こり得ること」として身近に感じてもらうためかしらん?
人工知能が人間の思考能力と肩を並べる日は来るのか?
ロボットはどのようにして、複雑な世界と、厳格な行動規準との折り合いをつけることができるのか?
ロボットが創造主の見識について矛盾を感じるとき、何が起こるのか?
については答えは描いていないもんね。
「人間らしく」進化させる動機とか、その意味とかね。
U.S.R本社を管理している“V.I.K.I.(ビッキー)”はほんとHALみたいな印象。
サニーを含めたNS-5型のデザインは、
1.体が透明なこと、
2.ユニークな筋肉組織を持ち、人間に似た形をしていること、
3.顔が完璧に左右対象なこと――この3つの顕著な特徴にあるとプロダクションノートで語られていた。
表情が無い(透明だったりする)のはロボットとして見るのに安心だけれど、人の形をしているだけに私には不気味に見える。
あの無表情でこちらを伺いながら台所で見事な包丁捌きを見ただけでも鳥肌が立つ、怖いって。。。料理苦手な私としてはもってこいのロボットのはずだけど(苦笑)
掃除をしたり、犬の散歩をしたり、子供の面倒を見たり、実際楽になるけれど本当にそれを望んだりしているのかな。
もっと他にその科学力を使ったりした方がいいような。。。
ストーリーはともかくアクションの方。
VFXは魅せます。 アクションシーンもとにかく派手。
突然スローモーションになったり、カメラがグルングルン回転して目が疲れる~!(苦笑)
ロボットたちが時々スパイダーマンのように見えたりもして。
洗脳NS-5約100体VSウィル・スミス独りでのトンネル内でのバトルも、VFXってわかっているけど体に力が入ったり。
本作ではプロデューサーも兼ねたというウィル・スミス。
SF映画への出演って多い、好きなのかな?
筋肉隆々、寝て茶化すシーン、ウィル・スミスって役作りしてるの?ってくらい自然に見えてしまうところが彼らしい。
来日中での会見では、即席日本語ラップで会場を沸かせたり、釈由美子に10回も両頬にキスしたり、寿司食べまくったりと大はしゃぎぶりも健在。
サニーの取調室での会話とかウィンク、いいねぇ。
1001体のNS-5が整列する中、サニーの目がちろっと動いたりとか最初のシーンはけっこうドキドキしました。
またサニーって演じるアラン・テュディックに表情が似ていたりします。
一体のNS-5が丘の上に立って、それをふもとに無数に集まったたくさんのロボットが崇めるかのように見つめるというシーン。
何を示唆するのかわからなかったけれど、
eiga.comにてなんとなく理解出来たような気がしました。
eiga.com said:
「アイ,ロボット」の後半、ロボットたちの反乱が始まる。これは同じ20世紀フォックスのヒット作『猿の惑星』を連想せずにはいられない。
監督 said:
「特に奴隷にされた猿が反乱を起こす『猿の惑星/征服』だね。当然、それは頭にあったよ。『猿の惑星』は黒人問題のメタファーだった。『アイ,ロボット』ではウィル・スミスを主演にしているから、アメリカの観客は人種問題を意識せざるを得ないだろうね。でも、この映画のロボットは黒人に限らず、差別されている人々すべての象徴なんだ」
eiga.com said:
エンディングでサニー(突然変異型自立ロボット)が砂漠に立つイメージは、ユダヤの民を率いたモーゼを思い出させる。
監督 said:
「砂漠に立つ救世主というのはモーゼでもあり、キリストでもあり、マホメットでもある。サニーがロボットの民を善導していくことを暗示している」
それに続編も?!
監督 said:
「アシモフのロボットものには『鋼鉄都市』がある。
『鋼鉄都市』は、人間の刑事とロボットがコンビを組む物語だから、同じくウィル・スミスとアラン・テュディックのコンビで映画にしたいね。
『われはロボット』よりもずっと未来の話で、ロボットの外見は人間と変わらないほど進化しているから、
今回せっかく熱演したのに全部CGIにされちゃったアランに恩返しできるし(笑)」
2004年9月9日(木)TOHOシネマズ市川コルトンプラザにて鑑賞