すごくおもしろかったです。買ってよかったです本当に。こんにちは。
というわけで、積読1冊解消しました。
読んでたら面白すぎて深夜になってた!
秀才バイオリニストのイェンツが好きです。
後半は彼の魅力が溢れに溢れ、本を開いては閉じ、開いては閉じでゆっくりとしか読めませんでした。
魅力というか威力というか~~…………終盤のやりとりは最高でした。
というか、そうだ大事なことを書いてなかった。
こちらは東ドイツを舞台にした話です。国民の監視者・密告者であるシュタージがいる、東ドイツ。
全然知識のない私も、あまり状況を掴めていない主人公・眞山と一緒になって、がんがんあの国に揉まれました。
土地は荒んでるし、思うように学業(眞山、というかメインキャラはみんな音大生)がこなせないし、他の留学生はきついし、監視の目はあるし……
それにしたって、ヴェ、ヴェンツェルてめえ~~~~性格悪いけど出す音がいい、最悪、マジ天才、クズ、ドクズ…ってなりながら、眞山とうだうだする時間もあります。
性格が悪いというか、目的のために手段をあまりにも選ばないんですよね。口は悪いし、遠慮を知らない。
けど信念がある。
うーん、これやっぱり性格悪い。タチが悪い。
でも彼の出す音と同じで、キャラ達と同じように、読者もきっと惹きつけられるんですね。
物腰柔らかで、つかみどころのないイェンツとは違った魅力があります。
こうして感想を文章に起こしやすいのはヴェンツェルだし。
なんというか、押し寄せるヴェンツェルと、引き込むイェンツだな~~と!
あー……
本当はメインのストーリーラインに関してもごちゃごちゃ書きたいんですが、ネタバレ避けるとキャラの魅力ばっかりになります。
全部がすごく魅力的。
クラシックに造詣0な自分にも楽しく読める演奏シーンも見どころだと思います。
キャラが音楽を通じてコミュニケーションするんですね。
一見ヴェンツェルはろくなことしてませんが、眞山含めメインキャラを引っ張っていく役割のようでした。
いや本当にろくなことしてないんですが……
ともかく、本当におなかいっぱい胸いっぱいな作品でした!