2023年に絵本の会がらがらどんで一覧にしました。こちらをご覧ください
2年の「下」に、『にゃーご』を紙しばいにしよう、という項目があり、私は がぜん元気が出ました。日本の伝統文化に親しませようという指導が現れているのですね。妙に「右より」と勘ぐらなければ、大切なことだと思います。で、これだけ取り寄せてよく見てみました。
まず『にゃーご』の選択がいいですね。今どきの子どもに親しみの持てる話です。
紙しばいにするために、教科書の挿絵を見て真似ながら描くのでしょう。まねしやすい画風です。
場面割を考えさせるところに、ポイントがあるはずです。誰が何をしたかに気をつけるところも大切ですし、人物の気持ちを考えて描くのも大切。そこの説明がされていて、ポイントがよくわかります。
手づくり紙芝居は、子ども、それも幼稚園から小学校低学年くらいが一番おもしろい作品をつくります。だから、2年生がやるのもぴったりです。できたら、型にはまらない構成をすることを、面白いと前向きに評価していただきたいものです。自分なりの想いを伝える方法を、こんなふうに絵にするんだということを体験しておくのは 大切なことかと思います。好きな子は、こっそりとパロディを作るかも知れませんね。
それから一つ心配したところがありました。紙芝居を作るときは、セリフはその画面の裏に書くのでなく、ひとつ前の画面の裏に書くのですが、そのことが説明されていませんでした。でも、その教科書のページの挿絵を見て納得。絵カードを抜く子が一人、後ろに紙を持って立っている子が二人います。つまり、セリフは貼りつけずに別カードにするようです。小学2年くらいだと、絵を見ながら文字を読むのは無理なのでしょう。
できたら、文字を読む子も 絵カードを抜く子の近く(左か)に立ってやればもっといいかも。そうすれば、抜く時だけでも読み手は画面を見ることができます。「気持ちを想像しながら」は、「絵を見れば」もっとよくできるはずです。
実際に、どんなものになったのか、見てみたい気もします。大人の皆さんは、子どももこうしてさっさと作るのですから、重く考えないで気楽に作ったらいいのにと思います。