おだんごぱん を語る

おだんごぱん の絵本から暗記して、語りをやったことがあります。ずいぶん昔、20年くらい前になるでしょうか。
当時は、語りの会ができたばかりで、図書館講座の先生がついていてくれた時期でした。練習をする定例会で語ったところ、
「ぼーくはてんかのおだんごぱん~~~」の繰り返しの部分が、先生曰く「長いわね」。
2回目以降を短くする必要があるのではないか、という意見もありました。

その後、小澤俊夫の昔ばなし大学を受講された方々が「繰り返しは同じ言葉で語る」というようなことを言うようになり、もちろん自分でも本で読んで「そうかなあ」などと思ったものです。
その頃だったでしょうか、とあるひまわりクラブの集まりで、絵本の読み聞かせか語りか忘れてしまったのですが、この決まり文句を絵本通りに数回繰り返してやった記憶があります。で、そのとき、子ども複数人が(2人は確実にそうだった)うんざり、といった表情になったのです。その表情は、今も忘れられずにいます。
 でも、その時の私にはどうすることもできず、延々と繰り返し「ぼーくはてんかのおだんごぱん~~~おまえなんかにつかまるかい」をやり、その場はすっかり白けてしまいました。
 ところが当時の私にすれば、良書主義に半分はハマっていましたから、「ちゃんとした話をちゃんとしてやった」「だから子どものためになった」と思い込むことにしたのです。

その後、いろいろ思いは変わっていきました。今では「絵本の読み聞かせは、基本的にあまり文面を変えずにやるのはしょうがないかな、でも、語りだったらなんとかしてやればよかったなあ」と後悔することしきりです。絵本を読むにしても、2回目以降は早口にして、笑いをとったらどうかな、などと思ったりしています。最近読んだ紙芝居の本でも、「良書であっても面白く読まなくては、子どもにはす~っと流れてしまう」などとあって、ほんとうにその通りだと思うのです。良書と今どきの本を交互にやるとか、そういう工夫は必要だと思います。相手に寄り添う、というのはそういうことだと思うから。



 

 

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