団体同士のかねあい

ある地域に、AとBとC の紙芝居や絵本の読み聞かせ団体があったとします。
ABC一緒に活動することもあります。そのときの名称をDといいます。

Aの代表でもあり、Dの代表でもあるのはカリスマのXさん。Xさんは責任感も強く、実演も上手で、口もうまくお客をヨイショし、どこでも人気者です。

依頼者はXさんに電話をして、「いついつ来てくれ、Xさんは必ず来てくれ」などといいます。
ある時、そういう依頼があって、XさんはAに声かけをしましたが、人数不足だったのでBの中の仲良しのYさん、Cの中の仲良しのZさん、に電話して誘いました。「団体Dで訪問したことにしよう」ということです。

ところが、XさんはBやCの団体の代表に経緯を説明しませんでした。あとでそれらの会のなかでうわさが広まり「なんでYさんだけ」「なんでZさんだけ」とお互いが疑心暗鬼になります。「二人はXさんと仲がいいみたい」ということで、Xさんの下に人が集まることになります。

こういうところに必ず現れるのが「世渡り上手」さんです。世渡り上手YさんはXさんから直に要請があったので、うれしくて依存するようになります。お礼の品をあげたり身内の情報を知らせることで自分をとりたててもらい、他の人より親密になったような気になりますす。
 Bの会でXさんに批判的なI さんのことをXさんにそっと伝えます。I さんは平気で文章を書いたりしますし、それがXさんに届いてもいいと思っていますが、Bの会の他の人は、I さんに「Xさんに逆らっちゃだめよ、あなたはまだ若いのよ。文章は一人歩きするのよ。結局、会の迷惑になるわよ」などと、助言します。
 
 こうしてそれぞれの団体には亀裂が入り、皆、疑心暗鬼で不安なまま活動することになります。それぞれ定例会があって、説明があるときもあるでしょうが「自由にしなきゃね」と自由気ままに休む人がいるので、情報が届かず、混乱します。

こういったことを防ぐために、当会は「他から依頼があったり、会員同士誘いあって活動するときも、必ず会に報告する」ことをお約束しています。
 皆さん、最初は不満そうだったけど、順次理解が進んでいると思います。それは、「活動の報告をすることは知的財産を増やすこと。会の財産が増えること」という見方をするとよくわかるのではないでしょうか。
 会の知的財産は会の内部で守らなくてはなりません。しかし、私たちは紙芝居ボランティアで、紙芝居が栄えることも願っていますから、必要な情報は会に通告して出して、他の団体の参考としてもらい、それがみんなの糧になってよい方向に進むことを願っています。
 また、会の運営がガラス張りで都合の悪いことも情報として出せるということで、今の時代ではかえって良い評価をもらえるのではないかと思います。
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