アマチュアリズム

『子どもの文化』2015年4月号に、畑中圭一さんの書かれた文章がありました。この方の『街角の子ども文化』(久山社)の中の、「口下手な紙芝居屋さん」のくだりが大好きで、これが心の支えになっています。

「だれでも取り組める紙芝居」ということで、「紙芝居はもともときちんと確立した語り方というものはなかった。(中略)極端に言えば人それぞれの語り方があってよいのが、紙芝居である」と書かれています。その他に、全国各地の語り手さんや作り手さんの紹介がされていました。
演じ方について、私は本当にその通りだと思っています。
紙芝居の入門書には、右手さんの演じ方の説明が詳しく書かれていて、これもまったくその通りだと思うのですが、それでもそれ以外の味のある語りに出逢うことが楽しみでなりません。

どのくらいの人が私の言うことを聞いていてくれるか分かりませんが、全国各地で「先生に読みかたを習う」「先生に読みかたを修正される」というドツボにはまっている方々に「アマチュアリズム」の考え方を届けたい。
絵本の読み聞かせも「絵本語り」だと思うので、紙芝居と同じようにアマチュアの語りでしょう。
図書館で読み聞かせを聞くことのほかに、子どもは家で大人や兄弟が読んでくれるのを聞くことも多いでしょう。お兄ちゃんが、でたらめに読んだり 「なんとかレンジャー」の本を小さい弟妹に読んであげることもあるでしょう。生活ですからね。なんて微笑ましい、のびのびとした家庭でしょう。
図書館はすでに「うちどく」に方向を変えているので、そういった生活の楽しみにまで水を差す良書主義に対して、ほどほどのストップをかけたいと思っています。

『子どもの文化』のこのページを印刷して配布しようかと思ったのですが、以前別の頁を印刷(リソグラフ)した時に、紙がグレーっぽいせいか文字がきれいに写らず、見にくいのでやめておきます。

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