できなかったのは
確定申告の準備で時間を費やしたせいもあるのですが
何だか気持ちの沈むニュースも多くて。
豊竹咲太夫の訃報は思いもかけず、
ああ、文楽界がまた寂しくなるなあ、と……。
勝手な思いですが技芸員さんって80代でも元気におつとめに
なっている方もいるので
まだまだ、引っ張っていって欲しかったです。
心よりお悔やみ申し上げます。
そして、漫画のドラマ化にまつわるトラブルにも
胸を痛め、そして考えさせられています。
すごく広義にとらえれば、マスコミの仕事って
多かれ少なかれ、今議論が起こっているようなことには
日々、向かい合っていると私は思うからです。
私の仕事も、医療従事者からお話しを伺って
その“言葉”を企画化し、構成して、(売れる)文章にするのが主で
その過程で、私だけではなく版元や、ときには広報担当などの
別の人たちが関わるうち、
どうも当事者(この場合医療従事者)のもともとの思いから離れていくなんて
リスクがないとはいえません。
もっともこの場合は、ナマの“言葉”からつくるのであり、
すでに原作漫画という作品があるのとでは、事情が違う面もあるのでしょうけれど……
ただ、自分で言うとはばったいですが
敬意…というか、当事者(この場合医療従事者)が本で自分の考えを訴えたい!という
熱意にも、そう決断した経緯にも、そして医療従事者としてこれまでがんばってきた
人生も、私は尊重していますしオンリーワンのものとして大事に思っています。
まず、そういう姿勢でないと、マスコミの仕事はできないのではないかなあと
思ったりもします。
また、一人の人として尊重し、やってきたことに敬意を払わないと
法律や国や医学会や、海外の動きや世の中の流れや、関連業界、団体のことなど
ほぼ全方位に気を配って、読者に伝えたい数万~10万字ほどの言葉を
編み続けるのは
自分がとてもつらくなるように思います。
(言葉は、私にとっては“書く”ではなく、“編む”感覚です。ながーいながーい編み物。)
尊重し敬意を払っているから、「お話し聞かせてください」と言って10時間前後
取材をし、コミュニケーションをとるわけです。
テレビ業界とは事情が違うかも知れませんが、輝かせたいものがあるなら
まずはリスペクトだと思うのです。
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