神奈川絵美の「えみごのみ」

続・はじまりの旅 -山本達彦 40th Anniversary Concert -

(前回の続き)

時間は前後しますが、
終演後、麻布警察署近くの飲食店にて



(みんな、40周年の“4”のフィンガーサインを出していたのね。
今、気づきました…

と、ここで
コンサートパンフレットをぱらぱらと捲った
メンバーの一人が「あれっ?」と。

あるページを指さし、
「ここ、僕のジョギングコース」

というものだから、一同びっくり。

「じゃ今度、案内してよ。みんなで写真撮ろう」だって……

過去のライブ体験とか、歌詞を辞書で調べたシリーズとか、
あの服が、あの車がカッコ良かったとか、
よくぞこれだけ…とマニアックに盛り上がった平均年齢53.2歳。
夜遅くまで、楽しかったです。

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コンサートレポ、すでに記憶が曖昧ですが……。



Bちゃんとも話していたのですが、会場は5年前よりもずっと男性客の比率が高くなっていて
3.5:6.5くらいの印象。

オープニングはSNさんが見事に予想的中で「MUSIC」。
タイトルがLIFE IN MUSICですから、順当でしたね。
「フェアリー・プリンセス」や「哀しみの外電」といった
シングルナンバーがスタンディングで歌われた後、
「May Storm」や「BLUE IN BLUE」などの少しメロウな曲が
ピアノの弾き語りで披露。
Vocalはこのセクションで落ち着きが出てきて、響きが増してきたように
感じました。

2時間余の長いコンサートの中では、要所要所で
会場の空気を変えていくポイントになるような歌があるものですが、
私がとても印象に残ったのは、
新曲の「One Step Ahead」。

というのも、実は私の斜め右前に座っていた、やや年配の男性が
それまでじーっと固まったままだったのが
この曲で楽しそうに手拍子を始めたから。
(その後、「夢より苦しく」で気持ち良さそうに体を揺らし
後半の“車シリーズ(後述)”でノリノリに)

アレンジはCDとほとんど同じなのに、
生演奏のグルーヴが心地よく、朗らかさと洒落っ気が増し
(この歌は、大きなホールで200%、チャーミングになる歌だ!)と
感じました。

もっとも感激したのは
新曲の後に続いた「前奏曲」のチェロをフィーチャーした
アンサンブル。
あたたかみのある豊かなチェロの音色が胸の中に沁み渡っていくようで
この一曲だけでも、ここに足を運んだ甲斐があったと
思わせるような演奏でした。


会場のボルテージが上がっていくきっかけになったのは
後半の「Lonely Journey」、
好きだけれど(当時幼な過ぎて)恥ずかしくなる「Sunrise Highway」
そしてこちらは無条件で好きな「Le Mistral」の、
いずれも車がキーアイテムの3曲。
一気にスタンディングが増えて、
男性でも両手を上げてクラッピングする人がいたり。
その後「Mon Amour」「火のように水のように」「From the Night」で
会場内だけ80年代の異次元、異空間の世界にどんどん入っていき、
曲目が紹介されるたびに「カッコいい!カッコいい!」と
Bちゃんエキサイト。

Vocalも力強く、華々しくて、もしかしたら(おそらく気取っていたであろう)
リアル80年代よりもエネルギッシュだったのかも。

ただ、MCで
「60代で(これだけやるって)がんばっている方だと思うんです」とか
「60歳過ぎて『火のように水のように』歌ってる自分なんて
想像もしていなかった……」とか

こちらもつい酸素の心配をしたり、男性から「がんばれ!」と声がかかったり
ちょっとした“労わりあい”は紛れもなく2018年で、
それもアットホームで好ましく思いました。

MCでもっとも印象的だったのは
亡くなったお父様の話で、
女性ファッション誌にエッセイを連載していたころ
発売されるごとに入手し、綺麗にスクラップしていらしたそう。
年を重ねた男性が、若い女性向けの雑誌を手にとるって少なからず、
勇気がいったと思うのです。

引きあいに出すのも、ですが、私も数年前、デイリースポーツ紙に
連載していたころ、
巨人ファンの父が毎週、コンビニに通い新聞を買って、
私より綺麗にスクラップしてくれていたことを思い出しました。

父も寡黙な人ですが、親の愛は深いですよね。

アンコールラストの「バースディ」、歌の内容は複雑な男女間の話ですが、
そうしたご家族のエピソードから、
何となく、生を受けたことへの感謝が込められているような
気持ちになりました。

それとともに、

飛行機に乗らなくても 車を借りなくても 
このままを良しとせず
keep smilingで一歩前へ踏み出せば、未来へのはじまりの旅。
そんな気概も感じさせる、晴れ晴れとしたステージでした。
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