神奈川絵美の「えみごのみ」

平和の原則

昨年の誕生日記念にと買った、大羊居の附け下げが
この日、ようやく日の目を見た。


銀座もとじさんの30周年記念パーティは、
帝国ホテルで300人も招いての盛大な会。

夜あまり出歩かない私は久々に、クリスマス気分の
銀座の風景を楽しみつつ、日比谷へ向かう。

顔なじみの着物友達と合流し、会場へ…。
うるわしいバックシャンの皆さま。
左から、TKさんは福田喜重さんの訪問着に山鹿精華さんの帯。
Tさんは生駒暉夫さんの銀杏の訪問着に北村武資さんの帯。
Kさんはお母様から譲られた美しい辻か花の訪問着にやはり北村武資さんの帯。



少し早目に会場に入った私たちは
「どうぞ、どうぞもっと前へ」と係の人に促されて
気がつけば一番前のテーブルに。
「来賓の方もいるし…さすがに前すぎなのでは」と話していたが、
いざ開会すると、絶好の「有名人ウオッチングエリア」であることがわかり
みなでワクワク、目がハート。
何しろ、私たちのテーブルのすぐ前に社長が立っていて、
そこへ次々と錚々たる顔ぶれが挨拶にくるものだから…。

ここからは超ミーハータイム。




中でも印象に残ったのは、人間国宝 福田喜重さんだった。
「私は職人なので、人前で話すのが苦手でして…読み上げますのをお許しください」
来賓代表として挨拶に立ったときには、淡々としていて
(失礼ながら)シャイな方なのかなと思っていた。


ところが。

いざ歓談タイムになって、「写真を撮らせてもらおうよ」Tさんとご挨拶に伺ったところ、
いやー実によくお話しになる。
そのほとんどが、女性の美しさについての話だ。例えば…
「岡惚れって言葉があるでしょ」と福田さん。
つきあっているわけでもないのに、また真面目につきあうつもりもないのに
いい女だなあって惚れてしまう、そういう女性をイメージして縫や箔に心を込めるそう。
「仕事は楽しいけど、苦しい。でもね」
自分の創った着物を纏う人は、みな「岡惚れ」されるといいなあって…。
ほら、龍馬も女性好きっていわれているでしょ。
女性が綺麗でいれば、世の中活気づいて平和になるんです。

うーん確かに、この日のこの会場は活気があり、ある意味平和の縮図みたいだ。

浮ついている、と眉をひそめる人もいるかも知れない。
けれどもそんな、浮ついた中から生まれる美しさも、ある。
(それは真面目な人、努力を重ねたプロフェッショナルでないと、
見つけられないのではないか、とも思う。)
そうやって、日本を象徴するような文化も創られてきたのだろうし、これからもきっと。

コメント一覧

神奈川絵美
straycatさんへ♪
こんにちは 大胆な片身変わりですよね。色合いも含め、清楚でいながら見栄えもするのはさすがです。着慣れていらっしゃいますしね。
ずーっと前、着物雑誌で、海外をクルージングするのに娘時代の紅い振袖を着たら大受けだったという話を読んだことが。そういうエピソード一つとっても、着物がお好きなんだなあと思わせます。
straycat
わ~すごい素敵
お約束の画像のUPありがとうございます。
さすが着慣れてらっしゃいますね~
斬新なデザインの訪問着(?)とお見受けしました。
上背のある方ならではの着こなしですね。
今読んでる着物関係の本の後書きに寄稿してらして、やっぱり着物がお好きなんだな~と思って読んでます。
神奈川絵美
ルリ子さんへ♪
こんにちは おお、芸術の秋ですね~今週末のピアノ王子も楽しみですね。
パーティのよもやま話、いろいろありますーお会いできるのを楽しみにしていますね
ルリ子
夢の祭典ですね
http://linaruli.weblogs.jp/
うわぁ、皆様素敵ですね。 絵美さんのお着物も品格があり、この祭典にぴったりです。この日は私はバイオリンのコンサートがあり行かれなくて残念でした。

今度またお話をお聞かせくださいね。

神奈川絵美
amethystさんへ♪
こんにちは いやー私の着付けなぞ、大羊居さんゴメンナサイっていいたくなるほど適当なんですが、自分の装いより人さまの美しい姿を見るのに夢中になっちゃいました
たまにはこういうのもいいものだなあって…
神奈川絵美
Tomokoさんへ☆
こんにちは こういう華やかな場は滅多にないので、堪能しちゃいました
業界の詳しいことなどはわかりませんが、こういう場でのこういう催しというのは、外に対するアピールにもなるのでしょうね。
amethyst
パーティで
着物を礼装として、自分で着付けて
出て行く経験が私は少ないので
楽しむ以前にまだまだだな~って感じました。
絵美さんは素敵な訪問着でとても堂々と
して、でもうんと会場の雰囲気を楽しんで
いらっしゃる様子。
作家さんや有名人との歓談や、一緒の撮影とかいろいろあってよかったですね。
いつか私もパーティに着物で。。。って
ちょっと思いました。
Tomoko
高揚感あふれてます~
http://okakara.exblog.jp/
まあ、なんと晴れがましいお席でしょうか!お集まりの方々のキモチが昂る様子が想像できるようです。
しかし、もとじさん、ただでさえ呉服業界が斜陽している時代、また逆風も相当強いと思われますのに、着物への情熱を持ち、また高いステージで勝負なさっている姿勢にはいつも感心させられます。業界のためではなく、着物世界のためにこれからもご尽力いただきたいお人です。
神奈川絵美
すいれんさんへ☆
こんにちは 私の着物の色は、オレンジというよりは薄い辛子色・・・かなあ。黄色がやや強いかと。
いやホント、みなさんの華やかな姿は目の保養になりました。
神奈川絵美
りらさんへ♪
こんにちは いい意味でのカンフル剤のようなもので、ホント刺激になりました。ここには書かなかったのですが、こういうパーティで映える着物とはどういうものか、も何となくわかりましたし、何よりたっくさんのお着物姿を見ることができて楽しかったです。たまにはいいですよね、こういう場も。
神奈川絵美
やっぴーさんへ★
こんにちは そうなんですよね・・・私も常々思うのですが、美しいものを創る男性というのは、女性以上に女性の気持ちがわかったり、わかろうとしたり、という方が多いように思います。

パーティの様子、たぶんそのうちもとじさんのHPにも載るのではないかなーと思いますので、そちらでも見ていただけたら(私、あまり写真撮れなかったので)
神奈川絵美
きむらさんへ♪
こんにちは この着物、一年半の眠りからようやく覚めてよかったです 次はいつかなあ・・・

今度お会いするときにでも、たくさんこの日の話、いたしますね。ここにはとても書ききれませんでしたので・・・
神奈川絵美
運動会の足袋さんへ★
こんにちは ホントこの日はキモノの百花繚乱で、「目のごちそう」になりました 普段はなかなか見られない超超有名作家さんの着物とか、タレントさんの麗しい着物姿も…。

そうそう若旦那、逆岡惚れ(?)しそうな好青年ですよ。
すいれん
http://www.tomoko-358.com
絵美さま
わー、素敵なおきもの(あ、失礼)素敵な方がたくさんお集まりのパーティー。付け下げのまさに出番ですね。吉田さんが着てらっしゃるのは、もちろんご自分の作品ですよね。やっぱりいいですね~。絵美さんの付け下げは、オレンジ色っぽいのかしら?光沢があってキレイ。こんな所に行ったら、キョロキョロ、挙動不審になりそう(笑)
りら
お似合いです!
大羊居の附け下げ、本当に良くお似合いで、重めの色の帯でぐっと印象が締まりますねぇ。
晴れがましいお集まりも、良い刺激になるのではないでしょうか?
いろんな方のお話を聞けるというのも素敵なことですね。
やっぴー
キレイなものを作られる方って概ね女性がお好きなような(笑)
「自分の手でより美しくして差し上げたい」って
お気持ちが働くのかもしれませんね
かしづかれる方はうれしいですよね~。
(作品を手にするご縁が無いのが残念ですけど~…爆)

みなさまのお姿、眼福です
きむら
これが例の・・
附け下げですね。
本当に中々普段ではパーティーに呼ばれない限り私には絶対に着る機会のない附け下げ。
黒地の帯素敵ですね。メリハリがついて。
ご一緒の皆さんも華やかでとても素敵です。

帝国ホテル開催でしたか。短大の謝恩会以来一度も足を踏み入れていません(笑)

「超ミーハータイム」が良かったです
また今度お会いした時にでも詳細を聞かせて下さいね
運動会の足袋
やっぱキモノよねぇ~♪
どれだけ華やかなドレスを纏うよりも
やっぱり日本の女性には
キモノが似合いますねぇ~♪

特に「中身で勝負!」の年代には
“イタい”ドレス姿よりも
絶対にキモノがイイですねっ! (^_^;)

キモノは、
お召しになっている方の
《格》も《オンナ度》も
上げてくれるような
気がします★

私も日々精進して
“岡惚れ”されるオンナを
目指したいと思います♪

ところで・・・

《もとじ》の若旦那サン、
けっこうイケメンだというウワサですが
当日、会場にいらっしゃいましたか?
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