朝、雨があがっていたので(大丈夫だろう)と着物を着たら、
午後には本降りになっていた


トルファン綿の着物に、昔有楽町の古物商でいただいたピンクの帯。
芯がとてもやわらかくて、どうもしわっぽい。
打ち合わせを1件すませ、夕方に某駅で編集者と待ち合わせ。
「今日はこんな天気だから、お着物見られないかなあとがっかりしていたんですが」
よかった! と、久しぶりに会う彼女はそういって笑った。
取材先は駅から5~6分歩いた場所にある。
「レインコートを着るから、ごめんね、ちょっと待ってて」
ごそごそとサブバッグから取り出し羽織ったら、
いいですねぇ、とまたもや彼女、しみじみと。
私の雨ゴートなど、6年前に買ったポリの安物だ。だけど
「着物って、こういう小物(※ママ)を持っているかどうかで、
着慣れている人かどうかわかりますよね」
雨の日の着物姿(コート姿)って好きなんです、風情があって。
その口調に、お世辞や悪天候への慰めは感じられなかった。
この雨ゴートは、どうも彼女の「ときめくポイント」らしい。
彼女とはそう頻繁に会うことはない。
今日はさすがに洋服にすべきだったなあと少し後悔していたが、
喜んでもらえてよかったな。
・・・・・・。
これを機会に、雨ゴートにも凝ってみようかしら、なんて
