晴旅雨旅

爺の前に道は無し。爺の後にも道は消えかけて…枯れた中年爺の独り言

アエラ今週号('16.11.7)の記事「障害者と共生する」に揺さぶられました

2016-10-31 15:38:33 | 政治
この人が自民党員であることが不思議ですが、逆に自民党員であることがこの国にまだ僅かな良心が残されている証しなのかもしれません。
何れにしても、私も身近に障害者と呼ばれる人を置き、自分自身も彼らと何ら変わらないことを強く自覚するようになってきて、彼女の言葉が重く響きました。余裕のある方は、本屋で立ち読みでもいいので、彼女の政治家としての言葉を聞いてほしいと思います。
※以下、今週号のアエラから抜粋しました。
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集中連載 障害者と共生する(4) 【最終回】
「かわいそう」の言葉 不要感が漂う
(衆院議員・野田聖子さんに聞く)
障害を抱える息子、真輝くんを育てる野田聖子さん。
日々子育てをしながら、また相模原事件を受け、何を思ったか。
母親として国会議員として、いまの社会に伝えたいことを聞いた。

(医療費に「金食い虫」)……作家の曾野綾子さんの著書『人間にとって成熟とは何か』では、野田さんについて。「自分の息子が。こんな高額医療を、国民の負担において受けさせてもらっていることに対する、一抹の申し訳なさ、か、感謝の言葉が全くない」と書かれていますね。社会には「障害者は役立たずで国に負担をかけている」と考える人がいますが、息子が今後どう社会に貢献するかわからないじゃないですか……

(息子のおかげでプラス)……私も息子のおかげでプラスになった。息子が生まれてきてくれたことで、自分に一番欠けていた政治家の資質を手に入れることができた。これまで弱者のための政治というものを頭でわかっていても、理解できていなかった。それが、この子によってストンとわかるようになった。差別は、こういう嫌な思いをするんだとかね。当事者意識で受け止められるようになった……

(健常者なんて幻)……「健常」っていう言葉をなくしたい。健常者の定義なんてないでしょ。健常と障害の境目なんてどこにあるのか誰にもわからないし、健常者って正直、幻だと思います。年を取れば誰もが障害者になる可能性があるんですから……


年々賑やかになる「ハロウィン」だが、思い出すのは後輩の死

2016-10-31 04:14:26 | ランニング
「日本人留学生射殺事件」wikipedia

高校ラグビー部の後輩の服部君がアメリカの銃社会の犠牲になって、はや四半世紀が経とうとしている。実は私たちのラグビー部はその頃、練習中の事故でもう一人、亡くなっている。共に原因は違えど、肉親の方の悲しみは如何ばかりかと心痛する。今でも、ラグビー部の集まりがある時には、必ずと言って良いほど話題になり、気分も落ち込む。

ハロウィンで着飾っている、服部君と同年齢の若者があげる華々しい歓声に罪は無いのだが、やはりどうしてもアメリカの銃社会の現状が、その頃と変わっていないことに腹ただしい気持ちになる。

2003年3月、アメリカはイラクに侵攻した。日本では当時、これに抗議する市民によるデモや集会が自然発生的に全国に広がって行った。70年安保闘争を彷彿とさせる市民の政治参加でもあった。デモを見ていた群衆も、途中街頭から次々に加わり、どんどん大きくなっていくシーンもあちこちで見られた。
その集会で、服部君のお母さんが銃による愛息を亡くした悲しみを訴え、無意味なイラク戦争に日本が加担することを抗議していた。頭が下がる思いだった。私も妻や娘、そして沖縄出身の私の教え子とその母親などみんなで街頭に繰り出した。教え子は新聞社のインタビューを受け、しっかりと応じていた。

何年か前、脱原発ムーブメントでも同様の市民参加が盛り上がった。時折見せるこうした市民の怒りは、残念ながら日本ではなかなか次へと繋がらないかに見える。けれども、注意深く観察すると、その前後の変化に市民の民度は確実に進化していることが表れている。ゆっくりではあるが、着実に社会は歩んでいることに自信と希望を持つべきだろう。