商売上手 みさ

春に赤ちゃんを産んだ方と会うことになった。
無沙汰だったのと、赤ちゃんのサイズがよく分からないので、小物にしようということになった。
かわいい帽子や靴下をポンポンと選ぶ。
赤ちゃんものはかわいい。女の子用となるとなおさらテンションアップ。
店員さんに「これでつつんでください」というと、「かまいませんが、お客様・・・。これでは4点でございますよ」
「？」
「4点でございます」
「いけませんかね」
「4は『し』ですから、縁起が・・・」
「あっ・・・はっ・・・まあ・・・あらあ～そうねぇ～。じゃあこれもいただくわ」とそこにあったガラガラを掴んでいれた。

かわいくラッピングしてもらって、大満足。
しかし、電車の中で、
「4は本当にそんな縁起が悪いのか？」「私は騙されていないか。」「4がだめなら3という選択はなかったのか？」「なぜアソコで店員さんに見栄をはったのか」「なぜガラガラだったのか・・・」「ガラガラでよかったのか」と自問自答。

本人に渡すときに、お店であったことを話し、「最後に掴んで入れたものがあります。私、見栄はっちゃいました～」といったら、「商売上手な人に捕まったねぇ」と苦笑いしていた。

外であったので、中身はおうちに帰ってからのお楽しみとなった。
気にいってもらえるといいな。
遊んでくだせえ。ガラガラで。あたいの見栄で。