交野・憲法とくらしを考える会

人は誰もがしあわせになる権利があります。日本国憲法にのっとり、暮らしの中からしあわせを追求していきたいと思います。

講演「超突出する軍事費と戦争の危険 切り捨てられる生活と命」報告記

2024-11-29 07:06:10 | 学習講演会

交野・憲法とくらしを考える会11月学習講演会を終えて

その概要と感想を記しておきたいと思います。

日本政府は2027年には戦争をできるよう異次元の軍拡を進めている、しかもそれは防衛とはいえずまさに他国を攻撃する能力を戦後初めて有することとなり、私たちの暮らしを犠牲にしても異次元の増税が今後行われることとなります。

国家がこれほどまでに準備している戦争の実体を私たち住民が見抜き、平和を軸に連帯することにより何が何でもお国(政府)が戦争に突き進むのを止めさせなければならないと強く思いました。

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🍁講演 「超突出する軍事費と戦争の危険

         切り捨てられる生活と命」

🍁講師  吉田正弘さん 

     (リブ・イン・ピース☆9+25

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【1日本の軍事費急膨張の現状】

本年830日、防衛省は2025年度予算の概算要求を決定しました。普段なら防衛省の予算などあまり関心がないところですが、202212月の「安保3文書」以降、どうも政府は本気で戦争をする気でいるのが気になっていました。案の定、防衛力の抜本的強化を掲げた整備計画の3年目にあたる2025年度の要求額は初の8兆円台、過去最大の85389億円です。それにしても、金額が大き過ぎてその中身は皆目わかりません。

しかし、皆目わからないといっても、これ、私たちのくらしと大いに関わっているはずです。ということで、軍事に詳しいリブ・イン・ピース⭐︎9+25の吉田正弘さんにお願いし、1124日講演学習会を開催した次第です。

講演タイトルは、「超突出する軍事費と戦争の危険 切り捨てられる生活と命」3部構成

1.  日本の軍事費急膨張の現状

2.  軍事支出から見た日本の戦争国家化の現状

3.  彼局的な結果とそれを防ぐために

そもそも「概算要求」というのは、各省庁から財務省に提出された予算請求案で、それに基づき政府が予算を決定するとのことです。最初に記したように、2025年度防衛省概算要求は過去最高の約85千億円。2年前の1.5倍です。といっても私たちにはなかなかピンときませんが、少なくとも物価高にあえぎ、能登半島地震復興支援がいまだ進んでいないことが度々メディアで取り上げられている中で、そんなに軍事費にかける予算があるのなら復興支援に、と誰しもが思うのではないでしょうか。いったい8兆5千億、何に使うの?2025年度防衛予算の話から始まりました。

その前に初めて聞いた「事項要求」、それに聞いたことはあるが、もうひとつよくわからない「補正予算」。まずこの2つを押さえておきましょう。

その1  事項要求とは? 

各府省庁が8月末に財務省へ提出する翌年度予算の概算要求で、必要な金額を示さずに事業項目だけを記して予算要望すること。政策の具体的な内容が決まっておらず、政府・与党の調整を待つ必要がある場合などに使う手法だ。最終的な中身は年末に翌年度予算案を決める際に詰める。

実は SACO関係経費、米軍再編関係経費のうち地元負担軽減分及び可動数向上・弾薬確保について、事項要求としている」とあるそうです。ちなみにこの事項要求、昨年の例では2000億円程度といいます。

その2 補正予算のからくり

軍事費の増加については、補正予算による追加を見る必要がある。実は安倍政権以来、毎年補正予算として軍事費が大幅に追加されている。大量の装備発注が補正予算で行われている有様は到底「補正」とはいえない。

つまり、2025年軍事費は8兆5千億円だけでは済まないということです。なんと!その上に、「事項要求」と「補正予算」がさらにプラスされるということだそうです。

ああ、年々増加してきた防衛費=軍事費、これを爆発させたのが岸田前首相です。

それは、

2013年安倍国家安全保障戦路に始まりましたが、

2022年の岸田国家安全保障戦略=「安保3文書』以降「異次元の軍拡」を強行していることで明確です。

現在の日本は、異常な軍事費突出、戦争準備に入っているといえます。異常な急増の概算要求は軍事費が聖域で、至上命令であることを示しているといえます。

この異常な膨張は、5年で軍事費2倍、総額26兆から43兆へ。

問題は、では、その膨らんだ防衛費=軍事費をどこから都合するか、です!

【2軍事支出から見た日本の戦争国家化の現状】

さて、それでは政府は「異次元の軍拡」2025年度概算要求額85千億円は、いったいどこから捻出しようとしているのか?それが問題です。

吉田さんいわく、「予算は国民から勝手にふんだくる」と。

政府資料「新たな防衛力整備計画に関する財源確保について」によると、

①歳出改革は1.0兆円強へ

②決算剰余金(本来国庫へ返還)は引き続き軍事費に全部吸収

防衛力強化資金として外国為替資金特別会計等から毎 0.9兆円をとってくる

④増税分は1兆円だけ

なんだかよく分かりませんが、1兆円増税だけでも驚きですが、こんな財源計画はでたらめで、5年後には明らかに毎年数兆円が必要になってくるといわれていました。ということは、

つまり、「異次元の軍拡」の後に待っているのは「異次元の増税」?!

政府のプランでは3年目(25年度)で強化資金枯渇し増税に頼ることになると。

具体にいうと、

①法人税の納税額に一律に5%程度を上乗せし、7000億円から8000億円

②たばこ税を引き上げ、2000億円程度

③東日本大震災からの「復興特別所得税」から2000億円程度

合計で1.11.2兆円を軍事費財源化検討(231213日自民党税制調査会)

しかし、これでは全く足りないので結局消費税増税しかなさそうです。

軍事費のために消費税を上げれば、ますます私たちのくらしは苦しくなるばかりです。

2023年度と2024年度の政府予算を比べると、軍事費が16%増加しています。まるで軍事費のための国家予算です。一方軍事費を除く一般歳出は4%減少しています。今「103万円の壁」が問題になっていますが、軍事費に手を付けずには貧困、生活苦は絶対解決しないといえます。

ここでいったん整理しておきます。

私たちの直面する課題は、

①まるで「軍事費のための国家予算」何が何でも軍事費の急増は保証される

②軍事費に巨額を投入し、戦争準備をしている時か?総選挙では「103万円問題」が浮上し、生活に苦しむ実態が明らかに

③少子化問題、深刻化する貧困、増大する教育費負担、危機にある学校、医療・インフレ・高物価・電気ガス代高騰・・・

軍事費が私たちの生活を圧迫しているといっても過言ではありません。

そもそも、このような大軍拡・軍事費膨張を決めたのは202212月に閣議決定した「安保3文書」です。

安保3文書とは、次の3つを言います。

①国家安全保障戦略ーー軍事・外交などの最高方針(前回2013年作成)

②国家防衛戰略ーー軍事計画の最高方針(前回20131日「防衛計画の綱」)

③防衛力整備計画ーー当面5年間の軍事力整備計画(前回2018年旧「中期防」)

日本は、安保3文書によって異次元の軍拡・戦争準備始めることを決定したわけです。

それは、端的に示せば次のようになります。

1.  中国を仮想敵にして

2.  軍事費はGDP2%に(従来の倍に)して

3.  反撃能力と称して敵基地攻撃能力を獲得し(長射程ミサイルの大量購入)

4.  武器輸出を解禁し日本の軍需産業を増強するまた、具体的軍事計画としては、

①スタンドオフ(遠距離)攻撃能力

②統合防空ミサイル防衛

③無人アセット(装備)防衛

④領域横断(宇宙・サイバー)防衛

⑤指揮統制・情報関連

⑥機動展開

⑦持続性・強靱性

もはや日本は押しも押されもしない「立派な」戦争国家です。

しかも、中国は日本と友好平和条約を結んでいる国であるにもかかわらず、「中国は最大の戦略的な挑戦」をしていると露骨に敵扱いにしています。

安保3文書には、5年後に中国と戦争する体制をつくると明確に書かれています。

5年後に中国と戦争する体制をつくる!!!!!

ーー国家防衛戦路

5年後の2027年までに、我が国への侵攻が生起する場合には、我が国が主たる責任を持って対処し、同盟国等の支援を受けつつ、これを阻止・排除できるように防衛力を強化する。さらに、おおむね10年後までにこの防衛目標をより確実にするために更なる努力を行い、より早期かつ遠方で侵攻を阻止・排除できるように防衛力を強化する」脅威対応型軍事力への変更「相手の能力を新しい戦い方に着目した防衛力の抜本的強化」「台湾海峡の平和と安定については」「急速に懸念が高まっている」「これまでにない最大の脅威」

とは言え、2027年に戦争をするかどうか、決めるのは米国です。

20213月デービッドソン元インド太平洋軍司令官証言「6年以内に中国が台湾に侵攻の可能性」

2022年の米国家安全保障戦路「中国が唯一の競争相手」

2023CSISウォーゲーム 2026年に中国が台湾に武力侵攻

・日本の国家防衛戦路「27年までに」ミサイル購入などの前倒し

・最近のマイク・ミニハン空軍大将「25年に台湾有事の可能性」

・バーンズCIA長官「27年の台湾侵攻準備を指示している」

◆明らかに米軍は2027年前後に対中国戦争が起こる=起こそうと考えている!

◆トランプ大統領は日本にさらに軍事費増、思いやり予算増額を要求してくるのは必至!

「安保3文書」の目玉は敵地攻撃能力と対中戦争体制です。

対中国戦を想定した攻擊兵器と戦争準備のオンパレード

1.長距離巡航ミサイル

2. イージス艦やミサイル

3.F35 (ミサイル発射母機)

4.弾薬、整備部品、シェルターなど

5.強靱化

6.次世代軍事技術開発

すでに「反撃能力」は防衛のためなどではなく、「敵地攻撃能力」であり先制攻撃兵器の保有を許す方便ともいえます。私たちは以下のことを認識しておく必要があります。

  敵地攻撃能力の確保は戦後初めてのこと。

相手の攻撃兆候をとらえて、攻撃前に反撃?する先、すなわち先制攻撃を解禁することになります。

 巡航ミサイル等は先制攻撃を想定していますし、米国の言うがまま参戦することになります。

そのための、南西諸島の対中攻撃基地化と軍事要塞化が今、行われているのです。

これは、明らかに下記の日本国憲法第九条に違反するのではないでしょうか。

9条:日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2.前項の目的を達するため、海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

初めて他国を攻撃できる大量の長距離攻撃兵器の装備

これらは米国から輸入するとともに国内産も含まれています。

また、軍事用の衛星コンステレーション計画

正直、想像もつかないような劇画の世界のように感じますが、現実です。

南西諸島・九州の戦争体制は進みつつあります。政府が戦争を始めることを諾としているひとつの証左ともいえます。

本当に戦争をするためには大量の弾薬が必要になりますが、2023年度に前年比で弾薬の取得は3.3倍に装備品の維持整備費は1.8倍になっています。2024年はさらにアップしています。

私たちの暮らす交野からほど近い祝園弾薬庫も住民になんの説明もなく増設されようとしています。これは1960年に精華町と防衛庁(当時)が交わした確認書に明らかに違反しています。

日本の国全体を戦争国家に改造する動きはこれだけではありません。

・特定利用空港・港湾の指定

軍民共用でなければ整備費用を出さない

(「防衛体制の強化に資する公共インフラ整備」予算上の軍事目的の優先)

・重要土地取引規制法による米軍基地・自衛隊基地などの監視

・防衛産業支援法

・重要経済安保情報保護・活用法(SC法)

・能動的サイバー防護法(次国会)

本当にいつの間にか戦争を遂行するための法整備も着々と進んでいるようです。

軍需産業(三菱重工等)がどんどん肥大していっています。

日本においても戦争に利益を期待する人々がいるということでしょうか?!

しかし、これだけ膨れ上がった防衛費イコール軍事費は、新規後年度負担が本予算を超えるという異常事態。将来に向けてツケはどんどん拡大する始末です。

【3破局的な結果とそれを防ぐために

最後の第3部は、では私たちはどうすればいいのかという話です。

すでに、軍事演習は対中戦争を念頭に実践並みに行われています。これほどまでに戦争が準備されている現状に対して私たちが今できることは何でしょうか。

吉田さんは次の5点を挙げられました。

◆「安保3文書」に反対し、対中戦争準備に反対する

◆軍拡が戦争と直結し、現に戦争の危険を作り出していることを知らせる

◆緊張を高め軍拡を正当化するための反中プロパガンダに反対する

◆軍事同盟強化ではなく、平和外交を要求する

◆メディアが宣伝機関になり、緊張を高め、軍拡を正当化していることを批判する

そして、私たちの暮らしを守るためにより具体的にいうと、

・軍事費の急増・超軍拡に反対する

・貧困対策・生活関連への予算投入を要求する

・生活を犠牲にした対中戦争準備に反対する

・軍事費のための増税・消費税引き上げに反対し、法人税・富裕者への課税強化を求める

何より、戦争の脅威を煽る「中国脅威論」を批判し、戦争宣伝ではなく平和と友好を目指す必要があります。そのためにも、やはり憲法改悪にあくまで反対し、憲法の平和主義を守り抜くことです。

吉田さんは最後にこうまとめられました。

・現実の戦争の危機感を感じて動き始めている沖縄や各地の反基地・反弾薬庫・反戦平和運動と手を結び、対中戦争反対の声を広げよう!

・愛媛・沖縄・祝園・呉・岩国・大分と運動は連鎖している。各地の運動の交流と連携を強めよ!

・身近な人々に働きかけ、戦争に反対する人、緒に声を上げる人を増やそう!

私たちは、国家がこれほどまでに準備している戦争の実体を見抜き、平和を軸に連帯することによって何が何でもお国(政府)が戦争に突き進むのを止めさせなければならないと強く思いました。

画像は、講演後の懇親会記念写真

 

 

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失職・出直し選に臨んだ前知事斎藤氏再選について

2024-11-20 20:02:54 | 栗原俊子(交野市前市会議員)より

11/17の兵庫県知事選 失職・出直し選に臨んだ前知事斎藤氏再選について 11/20 栗原

前兵庫県知事のパワハラなどを告発する県職員の内部告発文を、嘘八百と決めつけ一方的に懲戒処分にしたことに端を発し、県議会議員86名全員の不信任決議可決により、失職した斎藤元彦氏が、出直し選挙に出て再任された。

最初一人で選挙運動する前知事に対して、多くの人が訝しく思っていた模様だが、立花氏が立候補して、斎藤氏を援護射撃するような言動で、様相が変わっていく。選挙ポスターには「内部告発文の中身は告発者自身の不倫の記録簿みたいで、パワハラなどはなかった。立花には投票しないでください」という文言。

そして、SNSで巧みに視聴者を街頭演説の場に集め、「実は、斎藤さんは悪くはなかった

悪いのは告発者で、公用のパソコンに残されたものは自分の不倫行動を記したものだった、守秘義務がある前知事は他言できないから、立花が代わり、真実を公にする」と喋りまくり、同時に演説の場の光景を動画で配信。動画はたちまち拡散され、視聴者数も街頭参集者も膨れ上がり、日に日に前知事の周りに人気を集め、前にマスコミで報知されたていたパワハラ疑惑などが消されていく。「実は斎藤さんは改革者、それに対する、既得権益者の県議や反対勢力の陰謀にはめられた、正義の人、今まで誤解していてごめんなさい」と大音響で喧伝していく。

稲村候補へのとんでもないデマ、悪意に満ちた偽情報が広がり、彼女の有力な応援者への個人攻撃も広がった。これらは選挙期間という限られた時間内で訂正も防ぎようもない。世間一般でも、嘘も100回言えば真実だと思われることがよくあるみたいだ。

今の公職選挙法にはネットを規制する法律がないと知る。新聞もテレビも見なくて、外界の出来事は全てネット由来という人が多いらしい。孤独に見聞きする人も偶には表に出て群がりたい時もあろう「実は、〇〇さんが正しかった」「実は〇〇事件はなかった」の話は面白いらしい!かくして人は群がり群衆となり、投票へと導かれていったのだった。

選挙は政、祭りごとの一面がある。30数年前、大阪府交野市で少し選挙運動に関わった私は、祭りの神輿に乗った候補者を担ぐものが次第に高揚していく様を実感したことが有る

お互いに顔の見える地域社会の中で、候補者、担ぐ人、声援の人、傍観する人、反対する人色々だったが、選挙後、分断されるようなことはない穏やかな時代、社会だった。

今回、担ぐもの・ネットで集まった聴衆は高揚から、熱狂する大集団へ変貌。団扇を扇ぎ、先導したのはまさしく扇動者・立花氏。彼は斎藤陣営の支援者ではなく、候補者の一人だった。支援者では言えなかったことを、候補者演説で、斎藤援護をするという本来ありそうにない「奇業」で人を集め、票を集めた。アメリカ大統領選をもしのぐ戦略だったか、私達はこの事態にどう向き合うべきか、重い課題が突き付けられている。

画像は西日本新聞社より

 

 

 

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11月学習講演会のご案内

2024-11-08 14:24:37 | 学習講演会

講演 「超突出する軍事費と戦争の危険

         切り捨てられる生活と命」

講師  吉田正弘さん 

   (リブ・イン・ピース☆9+25)

 

🍁日時:11月24日(日)午後2時〜4時

🍁会場:ゆうゆうセンター3階研修室(JR河内磐船駅から徒歩約3分・京阪河内森駅から徒歩約7分)

    アクセス:https://www.city.katano.osaka.jp/docs/2011072700024/

🍁参加費:500円

🍁主催:交野・憲法とくらしを考える会

 ※予約不要

 当会は、2005年、憲法改変の動きが加速するなか、交野で危機感をもった市民が集い「辻元清美さんとくらしと憲法を語ろう」講演会を開催しました。その後、自分たちの学びの場として学習会を計画し、休止状態もありましたが、2013年に再開し、現在に至っています。おもに、ゆうゆうセンターを拠点に2か月に1回のペースで学習会を開催しています。

 憲法を柱として、くらしに関係するさまざまな問題について学習をしています。私たちのくらしを守る大切な基盤が憲法です。その憲法をくらしの中で活かすためにわたしたちに何ができるか考え続けています。

 2021年12月、岸田政権はいわゆる「安保三文書」を閣議決定しました。以来、急速に戦争の足音が近づいています。京都府精華町陸上自衛隊祝園弾薬庫増設問題は、まさに「安保三文書」がこんなに早くこんなに近くまでやって来たことを示しています。

 今回の学習会では、2025年度防衛省概算要求から、日本の安全保障政策がわたしたちのくらしに及ぼす影響を考えたいと思います。

 なお、今回お話ししていただく吉田正弘さんは、普段から「リブ・イン・ピース☆9+25」で活動されています。名称の由来を拝見すると、活動の趣旨は当会「憲法とくらしを考える会」に通じるものがあるように思いました。戦争を避けるためにわたしたちに何ができるかともに考えたいと思います。

 

(参考)リブ・イン・ピース☆9+25(Live In Peace☆9+25)の名称について

 「リブ・イン・ピース(平和的生存権)」は、日本国憲法前文に謳われた「平和のうちに生存する権利」からきています。2008年4月17日名古屋高裁判決は、この権利を抽象的権利ではなく具体的権利として認定しました。

※“the right to live in the peace, free from fear and want゛「恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利」

 私たちは、日本国憲法の平和的・民主的諸条項を支持し、憲法に示された権利を擁護し、国家に遵守させることを基本的要求とします。私たちは、日本国憲法の改悪に反対します。日本国憲法は、「個人の尊重」を基調として、戦争の放棄と戦力の不保持を謳った9条を土台として構築されるという基本性格をもっています。そして本質的に9条と「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を定めた25条は不可分一体です。平和的生存権は、生存のための要求と反戦平和の要求とを結合しています。私たちはこれらの闘いの中から、めざすべき社会を追求していきたいと思います。そのような思いから会の名称をリブ・イン・ピース☆9+25(りぶいんぴーすきゅうぷらすにじゅうご)、略称リブインピースとします。

https://www.liveinpeace925.com/

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