合衆国の片隅で新館 2006~

5人と4頭プラスαと2羽と1匹とその他大勢だったアメリカ暮らしは2人と1頭と1匹になりました。

G.S.M.への旅 その7 クマに遭遇!

2008-08-14 | 此処じゃない何処かへ
Great Smoky Mountains National Park へキャンプの旅 続きです。

「クマに会えなかった」失意のまま、翌朝もう一度戻ってくるか、それともまた日を改めて来るか、とガッカリしながらCades Coveを後にしたわけですが、その道を戻る途中、突然、異様な雰囲気に。前の車、その前の車が突然みんなブレーキをかけたと思ったら人がワラワラと降り、車を路肩に寄せ…事故!?と思ったんです。

そしたら・・・え?なになに??


あーっ!

もちろん、我が家の面々も運転手のオットとクッキーを何の逡巡もなく置き去りにして車を飛び出しましたとも。


きゃ~!クマだクマだ!!!


一本しかない横断道路、両側の車が止まって大騒ぎ、お祭り状態です。


今ここを通っているのは、多くが「朝出遅れたばかりにCades Coveでクマが見られなかった人々ですから、そりゃもう大喜び。道路沿いの、山を削った崖の縁のところから、ゆっくりと降りてくるクマさんまで、10メートルもありません。知らない人同士が手をたたき合って盛り上がり、踊りださんばかりのはしゃぎよう。アメリカ人のこういうノリはすごい。

ここで、クマに出会った時の注意を思い出してみましょう。(キャンプ場で渡されました。)

もしもクマに出会ったら

1.近づかず、目をそらさず、クマの動きを観察すること。
2.もしもクマが「何か食べていたのをやめる」「動きを止めてこちらを見る」「歩いていた方向を変える」などの行動を取ったら、それは「近づきすぎ」のサイン。近づきすぎると、クマは刺激され、人間の方へ走ってきたり、吠えたり、地面を叩いたりすることがある。ゆっくりと離れるようにすること。おそらくクマもそうするはず。離れるときも目をそらさず、ゆっくりと後ろに下がること。
3.もしもクマが、声を出したり、地面を叩いたりせずに近づいてくるなら、歩く方向を変えること。それでも付いてくるようなら、立ち止まってみる。
4.それでもっと近づいてきたら、怒鳴ったり、攻撃的に叫んだりして、クマを怖がらせること。手近な切り株や石などの上に乗って、出来る限り自分を大きく見せる。仲間がいるなら、こちらが集団であることを見せつける。それでもダメなら食べ物以外のもの(石など)を投げつける。しっかりした棒などで防御する。逃げたり背中を向けたりしてはいけません
5.ブラックベアによる事故の多くは軽微で、クマが人間の食べ物を狙ったことによって起きている。もしクマが食べ物を追ってあなたを襲って来るようなら食べ物をそこへ置いてゆっくりそこから離れるように。
6.もしクマが食べ物に何の興味も示さず、あなたを襲ってくるなら、クマは「あなたを食べ物だと思っている」はずなので、出来る限り攻撃的に、ありったけの使える物を使って戦え!

起こったことは速やかにパーク・レンジャーに報告すること。上記をふまえた上で、クマには距離を置くこと。


肝心のその紙を無くしてしまったので、うろ覚えなのが残念ですが、概ねこんな内容だったような気がします。「Safety in Bear Country」の紙を見つけたので、内容を修正しました。(8月21日)

こわいでしょう?

なのに、この時、みなさん(私を含め)念願のクマに出会えた喜びで浮かれまくり、こんな状態です。


食べられても文句が言えない人たち


呑気にピースサインしているフーちゃんの後ろ道の反対側にはクマさんが


近すぎですっ!

なのに、クマさんの方も「近づきすぎ」のサインどころか、わざわざギャラリーの方を意識してカメラ目線までくれてます。


カメラ目線symbol1 
「若い女のクマがいるって聞いて期待してたのに、18歳?長老じゃないか!ガッカリだな!」




貧相なクマさんでした。



ちゃんと食べてるか~い?


このエリアのクマは全体的に小さくて、メスで125パウンド、オスでも225パウンド平均。真っ黒なのが普通で、希に胸に白い模様が入っている程度だそうです。

平均寿命は8~12歳。なんだかコリーと暮らしていると他人事と思えません。ごく希には20歳を超えるものもいるそうですが。彼ら、泳げるし、木登りも上手、時速30マイルで走ることもできるとか。でもここのクマたちは他のエリアのクマに比べて草食率が高いんだそうです。穏やかなのね。

クマたちは、一度人間の食べ物の味を覚えると、簡単に野性での習慣を捨て、ゴミ漁りで生きていくようになってしまうそうです。そうなるとすぐに人を恐れなくなり、もう行く末は悲惨です。ハンターに撃たれるか、車に轢かれるか、あるいはゴミのプラスティックや毒素を食べて死んでしまうか。だから、野生の動物に人間の食べ物の味を覚えさせないことが何よりも大切なんです。餌付けは絶対にしてはいけません。


参考画像

これが、クマ・プルーフのゴミ箱。しっかりと中のレバーを引きながら押し上げないと開かないように作られています。



「それではみなさん、さようなら」


わけもわからず通りかかった対向車の運転手さん、窓のすぐ外にクマを見つけて慌ててました。

クマさんはおもむろにまた茂みへと消えていき、にわかパパラッチの群れも解散。

なんだかよくわからなかったけど、クマに会えて満足しちゃったねぇ。


今度は高度をぐんぐん上げて一気に頂上へ。



昼なお暗い森の中を進みます。


次はいよいよ、クキさんアイドル編へ・・・

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19 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (シナモン)
2008-08-14 07:15:23
気持ちはわかります(^o^)
知床半島で、きゃっヒグマ、きゃっエゾシカ、わぁお北キツネ状態でしたから(^o^)
いよいよ、真打、クッキー君登場ですね。
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Unknown (たいゆう)
2008-08-14 07:28:51
注意事項って・・・・・皆さん戦闘状態どころではないですね。危機感って・・・・・。

ピースサインしているフーちゃんって、根性座りすぎです。
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Unknown (おかめ)
2008-08-14 08:31:16
くまさんを見つけたギャラリーのみなさんのハイテンションぶり、笑えます。
くまさんの方も、人間に出会った時の対処法がわかってるのかな。
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Unknown (コリー)
2008-08-14 10:29:25
これなにぐま?
日本じゃ野生の動物に対して「目を合わせるな」が基本なので「目をそらすな」に目からうろこです。
そういえば犬飼い本でも大昔は耳はさわるなとか書いてあったし。犬には目をあわすなと親からも教わったような記憶が。

私も箕面の猿画像で対抗してみようかしら(違!
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Unknown (elm)
2008-08-14 11:24:41
「クマはあなたを食べ物と思っている」→「神様、美味しい朝食を恵んでくださってありがとう」
……にならなくてよかったですね~^^;
草食クマさんでよかったw
確かに労せずして食べ物が得られるなら、ゴミ箱漁りに転向しちゃいますよね。
こんだけ頑丈なゴミ箱を作るのは、人間の使い勝手や都合は二の次にしてる覚悟を感じます。
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Unknown (ウィペ)
2008-08-14 13:05:05
『クマは「あなたを食べ物だと思っている」はずなので、ありったけの使える物を使って戦え!


いや、もう、、その発想っぷりがリアルすぎて笑っちゃいました。そしてその注意文と正反対のギャラリーさんたちにも。

クマは北海道のクマ牧場でしかみたことないです。
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Unknown (yumi)
2008-08-14 19:33:58
写真を拝見する限り”緊張感”は人間にもクマにもなさそうですね・・・
でも野生のクマを生で見ることができるいうのはやはりすごいです。(みな一斉にカメラを構える姿が物語っていますね)
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Unknown (モコミルク)
2008-08-14 20:01:47
惨事にならなくてよかった~!
皆様のハイテンションぶりに笑っちゃいました!
クキさんアイドル編。。。楽しみ~^^
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Unknown (キキナナ)
2008-08-14 21:32:26
うわーうわーっ!!すごい!!
いいな~~!とうとうクマさんに会えたんですね♪
ブラックベアと呼ばれるクマさんですか?
大きさは大型犬くらいなんですね。もっとうんと大きいのかと思ってた。
いやーそれにしても呑気なギャラリーが笑えます。

野生のクマさんに会えるかもしれないなんて。。。G.S.M. ますます行きたくなってきたわ~!
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Unknown (TAMA)
2008-08-14 23:41:46
☆シナモンさん、
きゃー、エゾシカ、キタキツネ…はまだしも、ヒグマはちょっとまずいのでは…(笑)知床の博物館で見たヒグマの剥製、もう動かないとわかっていても足がすくむ迫力でした。
それにしても、動物ってやっぱり花形ですよねえ。
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