アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

柳家三三独演会

2009-11-23 10:34:12 | 落語
柳家三三といえば、柳家小三治の弟子にして正統派古典落語の担い手として将来を嘱望される噺家の一人である。

 その三三の独演会が中野で開催されるということで出かけてきた。会場は、なかのゼロ小ホールである。サイズ的にはいいが、椅子の前後が短く、なかなか出入りが難しい。
 とはいえ、まずは開口一番。柳家わさびが「居候」をやるが・・・これがつらい。おい、わさび二ツ目だよなあ、前座じゃなかったよなあ(汗)

 そしてお目当て三三が登場。何をやるかと思いきや、なんとこれが「双蝶々」、おお、なんと三遊亭円朝作の名作で、全部やると一時間では終わらんぞ。
 どうするのかと思っていたら、上中をやったところで中入りとし、下を中入り後にやるという仕立て。しかし、全編お笑いシーンなどなくやりにくい噺だが、抜群にうまい台詞回しとテンポのよさで、ぐいぐいと引き込まれる。

 中編の最後の定吉を殺すシーンなどは、往年の名人円生を彷彿とさせてくれた。むむむ、三三はまだ35歳。それにしては達者だぞ。
 さて中入り後にはお楽しみの下をさらりと始める。タンカもしっかり切れるし、三三のやせ気味の顔が結果的にこの噺の陰惨な雰囲気にマッチする。

 瞬く間に最後までたたみこんでくれた。三三やるなあ・・・嬉しいくらいにまたごひいきが増えてしまったぞ。と・・・まだちょっと終演には早いが・・・
 と思ったら、そのままもう一席ということで、「締め込み」を始めた。これがまた面白い。台詞回しが抜群で、軽快なテンポで笑わしてくれる

 そして、下げまでピシッとやってくれたとき、終演予定時刻にピタリだった。お見事! いやあ、本格派というか正統派というか、市馬の骨太の芸とはまた違う力を感じた
 帰り道考えたが、小生が若いころは談志・円楽・志ん朝・円鏡らの四天王が伸び盛りだったが、今はそれに勝るとも劣らない時代ではないか。

 市馬・三三・花緑・昇太・喬太郎・談春・・・もちろん個人の趣味だからごひいきをみつければいい。たとえば立川談笑が大好きな向きも多いはずだが、小生は生理的に受け付けない。さらに若手でも王楽や一之輔なども伸びている。
 こういう噺家たちがこれからどれだけ伸びていくかを見つめて行きたいものだ。

 柳家三三もお気に入りリストに入れて・・・ああ、ますます落語三昧(苦笑)
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