アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

三遊亭王楽ひとり会

2010-05-29 09:56:32 | 落語
三遊亭王楽といえば、小生ただいまお気に入りの噺家だ。先日のよみうりホールでの子別れもよかったし、どちらかというと聞かせる噺にその冴えを感じる。

 その王楽のひとり会が開催されたということで、出かけてきた。場所は人形町、駅からの距離は近かったが、わかりにくい場所だった。
 その会場は、思いのほか空いていて、いい席に座ることができたぞ。というところで開演。開口一番は昇々。まだ二十台の若手。初天神だった

 まあ、評価するのは早いんだろうが、外にいて手が地面につくシーンが多く、「もしかして、この仕草だと地面に手をついていることになるというのを知らないのかな」と。
 さて、王楽の登場だ。一席目は「文違い」だった。登場人物も複雑にからみ、なかなか展開が面白いものの、けっこう難しい噺だが・・・

 往年の噺家たちのサゲ「マブが・・・」というのを今の言葉に変えていたのは、やむなしと思いつつ、個人的にはマブという語感がちょっと懐かしかったりして・・・
 だが、全体としてとてもいい感じに仕上がっていると思った。いいじゃないか王楽。

 中入り後、老松がかかるので、あれれ・・・と思ったが、ゲストに出てきたのが好楽だった。十八番の「紙くず屋」だった。
 後で知ったが、事前には「四人癖」を想定していたというが、ちょっと聞いてみたかったと。とはいえ、十八番らしく安心して聞いていられる。

 というところで王楽のトリの一席は、ネタ卸しの「井戸の茶碗」だ。とても楽しみにしていた一席、というのも最近とんと聞く機会がなかったからだ。
 さて、その仕上がりは・・・むむむ、この手の噺はやはり映える。以前聞いた「柳田格之進」もよかったが、語りの力か、風景が見えてくる。

 この噺は、登場人物に悪人が一人も出てこないのが特徴で、正直で筋を通す人物たちが織り成す美談である。小生も昔やりたかったネタだ。
 ひとつ残念だったのは、緊張からか、三箇所で台詞の間違いがあったことと、それが意外にポイントになってしまったこと。

 ただ、全体としての仕上がりはとてもよかったし、連れもめちゃくちゃ感激していた。うーむ、これはいずれ王楽の十八番になる・・・そう思わせてくれたぞ。
 子別れといい、やはり王楽は聞かせる噺にこそ、真骨頂がありそうだ。これからも小生は王楽を応援していこう。
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