アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

花緑ごのみ vol.27

2010-09-26 07:47:15 | 落語
柳家花緑といえば、毎度おなじみ小生のお気に入りの噺家のひとりであり、その花緑が定例でやっている花緑ごのみという独演会によく出かけている。

 先日の東京都ウォーキング大会の後、その27回目の会に出かけた。毎回ネタ卸しや新作に挑戦など意欲的な取り組みをしている会だが、今回はSWAをカバーするという
 SWA(創作話芸アソシエーション)とは、新作を中心に取り組んでいる落語界の四人組で、昇太・彦いち・白鳥・喬太郎というメンバーである。

 今回は、その四人の新作を花緑がチャレンジするということで、しかも洋服で椅子に座ってという趣向である。実は以前花緑が著した本「噺家はなぜ噺を忘れないのか」にも記載されているが、彼の目標のひとつに、洋服を着て落語をやることがある。
 今回は、まさにその実験的取り組みということになった。

 さて、普段の落語会とはまったく異なる仕立てでスタート。四人の創作はそれぞれ一つの噺として独立しながらも、一人の男の半生をストーリーにするというもの。
 まずは白鳥のネタで、小学生からスタート。そして、昇太のネタで若いサラリーマン、彦いちで中年、最後に喬太郎で定年のサラリーマンという。

 それぞれのネタは、いかにも作者の匂いがかなりするものであるが、花緑らしさもよく出ていて、最初は違和感のあった洋服落語もだんだん自然に聞こえてきた
 特にラストの「明日に架ける橋」では、自分の今の境遇にかぶり、さらに直前吾妻橋周辺をウォーキングしていたこともあり、舞台が吾妻橋だったこととかぶり、ものすごく心にしみいってしまった。

 この会の評価は、おそらく後年いろいろ分かれるだろうと思ったが、四人の創作は今のサラリーマンの一生を上手く切り取っていて、後世に残ると思ったし、花緑の洋服落語も今後踏襲する人が出てくるかも知れない
 すでにSWAの中では実験があったらしいが・・・少なくとも、小生は好意的に感じた。

 といいつつも、本人もちろん古典もやっていくと言っているから、古典の大看板を目指していく花緑と、新しいジャンルを切り開く花緑、ともに応援していきたい
 それにしても、サラリーマンって・・・みんな同じなんだなあと・・・ちょっと身につまされながら、帰路についた。
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