小生の家は、たまたま今年の上半期に総務省の家計調査の対象になった。毎月2回調査員さんがいらして、家計調査のデータをお渡しする。都合12回という長丁場だった。
先日、その調査結果と調査員さんの評価についてのアンケートが届いた。調査結果は、「鰻の支出が一番多いのは浜松市」とか「野菜価格が高騰した時期の野菜の購入は少なかった」など、こんな手間暇かけて調べないといけないの? というものだった。
それはともかく、そのDMについて気付いたことが・・・
それは、このDMの宛名が小生にでなく家内宛だったことだ。我が家では、小生は専業主夫で、家内はバリバリに仕事している。
したがって、調査員さんもそれは認識していて、毎月のやりとりもすべて小生がやっていた。にもかかわらず、それは・・・
つまり、総務省は家計の切り盛りは女性がやっていると決めつけているからに相違ない。そんな些細な・・・と思われる向きがあるかも知れないが・・・
そこで思い出したのが専業主婦にまつわるいろいろなこと・・・まず、20年くらい前だったか、テレビのニュースで主婦の家事労働の経済価値を取り上げていた。
その結果、女性の平均賃金より家事労働の方が高いという評価だった。その結果を受けて、報道のトーンは「女性は働くより家事をしている方が価値が高い」というものだった。
ものすごい違和感どころか、嫌悪感を感じた。つまり、働いている女性は家事をしていないという前提に立っている、もしくはその事実を意図的に無視しているからだ。
もちろん、家事は価値のあるものだが、そこにもうひとつ男性は仕事があるので、家事ができない・・・という前提も。
転勤族だった小生、若い頃になぜ上司の奥さんたちが働いていないのか尋ねたことがある。回答は「転勤族だから妻は働けない」とか、「家事をやる人がいない」など、個人的には説得力を欠く理由ばかりだった。
そんな中で、サラリーマンの妻たちの3号被保険者についても・・・扶養しているご主人が妻の分を負担するなら文句はないが、実際は働いている人たち(もちろん女性も)みんなが、その分を負担しているわけで・・・きわめて不公平に感じた。
あ、念のため書いておくと、小生の家では家内はずっと勤務しているので、一度も3号被保険者になったことはない。
さらにいえば、あえて妻と書いたが、主夫が3号になったのは最近のことだ。つまり専業主夫は長く国民年金を払わないといけなかった。
つまり、夫の家事は評価しないが、妻の家事は評価する、もっと言えばそれが望ましいという仕組みを国をあげてやっていることになる。
ついでにいえば、自営業者の専業主婦も払わないといけない・・・だから、個人的には3号被保険者の見直し議論が出てきたのは、いまさら感が強い。
ところが・・・あるテレビで若い女性がコメントしていたのは、「うちの母見てると、家事って大変なことだと思う、だから年金廃止はひどい」というトーンだった。
ああ、20年前と本質が変わっていないよ・・・と。ここでも働いている女性の家事は無視されている・・・
おそらく、この国では100年経ってもこの体質は変わらないだろう・・・女性アスリートに「結婚しても選手を続けますか」とか「ママさん選手」なんて平気で言える国なんだから。
重ねて言おう、自営業者の奥様や会社に勤務している女性、それに独身の会社員からみれば、3号被保険者の廃止は賛成だろうと。
あくまで、個人的な意見だが、(今は実質認められていないが)子供の扶養控除は否定しない、だが、(老齢者や病気などを除き)配偶者の扶養控除は不要と思っている。
103万の壁なんて扶養控除前提の議論でなく、こうした議論をしてくれる党はないものか・・・
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