アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

寄席の話

2005-11-19 18:43:59 | マニア
タイガー&ドラゴンなどの影響で、落語ブームと言われた今年だが、そうはいっても実際の寄席に行ったことのある人はまだまだ多くないだろう。ということで、今日は寄席のお話など。

 東京には今、通年で興行している寄席(これを定席という)が、4ヶ所ある。新宿末広亭、上野鈴本、浅草演芸ホール、それに池袋演芸場である。
 小生が大学生の頃は、すでにこの4つとなっていたが、ちょっと以前は町の角々に寄席があったのだそうだ。まさに、庶民の娯楽場だったのである。

 寄席というのは、その名のとおり「寄せ集める」という意味があり、いろいろなジャンルの演芸が行われていたようだ。
 また、歌舞伎が一日がかりの興行なのに対し、落語の芝居噺などは、その名場面だけをダイジェスト版であっさりやってくれる。しかも、出入り自由だ。

 ということで、生活に密着していたのだが、世の中に映画やテレビが普及する流れの中で、いつしかすたれていったというのが実情だ。
 そんな中で、一番閉鎖寸前だったのが、写真の池袋だ。以前は、繁華街というかあまり品のよくないところにあり、客の入りも最悪だったそうな。

 そしていよいよ閉鎖の話が出たというが、それを説得したのが故三遊亭円生だったらしい。詳細は省くが、結果は今のブームに乗ることができたというわけだ。
 ときに、寄席の看板といえば、ご覧の独特の文字だ。これは「寄席文字」といい、歌舞伎の勘亭流と相撲文字の中間に位置している。


 やや右上がりで隙間を埋めていく書き方は、興行が右上がりで客席が隙間なく埋まるようにとの縁起を担いだものという。
 美男子俳優を二枚目というが、これは芝居の看板で二番目に位置していたことが由来だ。一方で落語の方の名人は、「大看板(おおかんばん)」という。

 幸い、落語の方では二枚目かどうかは問われない。ひたすら看板を大きくする努力を積めばよいのであるから。そこには、上司へのゴマすりやなにかはない。
 評価はお客様が決めてくれる・・・そういう意味では、まことに公平な世界である。もっとも、師匠がいうことは絶対服従という封建的な世界でもある。

 公平なんだか、理不尽なんだか・・・めちゃくちゃな魅力、それが落語の世界。池袋の演芸場のあった風俗街のようなものかも知れない(苦笑)
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5 コメント

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池袋演芸場 (ゆきこママ)
2005-11-19 22:33:31
歌広の看板のほうが目立ってますが(爆)



私も寄席には行ったことがありません。

というか、今まで行くチャンスがなかったと言うのが正しいかな。

なかなか一人では行けないですよね。

一度、是非(笑)
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へぇ~へぇ~へぇ~ (すぽっと)
2005-11-20 03:52:43
おもしろ~い、です。

寄せ文字ってそういう意味が込められているんですね。ホント、歌舞伎の文字やお相撲の文字とも似ているけれど違う「こだわり」があるってわけですか。

二枚目の話は聞いた事がありましたが、じゃ、三枚目ってどうなんでしょ?(笑)あれはこじつけ?(笑)



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寄席いいですよ ()
2005-11-20 15:14:28
ゆきこママさん

ぜひ一度寄席に行ってみてください。

女性一人でいらっしゃってる方も多いですよ。

現地でナンパするオヤジもいるかも(笑)



すぽっとさん

三枚目ってのも、その手の役者の並びのようです。

小生の場合さしずめ四枚目・・・これでお「しまい」って(汗)
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初めてお邪魔します (まるの字)
2005-11-20 19:52:36
管理人さん、皆さん初めまして。

偶然、検索エンジンでみつけてから、

時々こちらのブログを拝見している

静岡県の"まるの字"といいます。

 

寄席の話、興味深く読ませていただきました。

希に用事で東京に行くことがあるのですが、

機会を作って寄席に行ってみたくなりました。

また、こういう芸能文化の話を

紹介してください。

楽しみにしております(^^)

 



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いらっしゃいませ ()
2005-11-20 22:46:53
まるの字さんいらっしゃいませ。

こちらのブログはご存知かと思いますが、アホネタ専門ですので、お気軽に遊びにいらしてください。



でも、小生も静岡県人ですし、なんかご縁がありそうですね。今後ともよろしく。



寄席ですが、ホールに近くてキレイなのが上野鈴本、駅至近で便利なのが池袋、古き寄席の匂いを漂わせるのが新宿、庶民の浅草と個性がありますので、出演メンバーと合わせて、チェックしてからお出かけをオススメします。

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