村主お疲れ様・・・

ついに・・・というか、まだやってたの・・・という人も多いかも。小生お気に入りのフィギュアスケーターの村主章枝が引退を表明した。

前代未聞！？村主、引退会見で８年半ぶりプリン食べ爆笑誘う／フィギュア(サンケイスポーツ) - goo ニュース


　小生が村主のファンになったのは、その演技である。フィギュアという言葉のとおり、指先一本一本まで神経の行き届いたきれいな形の演技。
　そして、曲を繊細に表現する、その表現力に裏打ちされた村主ワールドというべき空気感・・・なんとも言えなかった。

　また村主の功績では、日本人で最初にグランプリシリーズを制覇したことだけでなく、世界選手権でも表彰台に何度も登り、五輪でも二度入賞したことがあげられる。
　浅田真央を指導した佐藤コーチが以前、ある番組で話していたことがある。「(今では、当たり前になっているが)日本女子が世界選手権で三枠を取り続けることにおいて、村主の貢献をもっと評価してほしい」と。

　それを記事にしてみたこともあった。なんとなく、荒川と浅田と安藤で、女子の三枠を取り続けていると思っている人が多いのではと・・・
　実態はご覧のとおりで、三枠をキープすればこそ、翌年も取りやすくなる。この中で村主の貢献がどれだけすごいか・・・

　日本一の練習量と言われていた村主、今でも忘れられないのがトリノ五輪のときのフリーだ。ノーミスで滑り、スタンディングオベーションが起ったが、転倒のあったスルツカヤとかコーエンより下の得点に終わり、４位に留まった。
　そのとき優勝した荒川とのその後の運命はご存じの通りだ。


　五輪後の有名なセリフ・・・「五輪で魔法にかかった」というセリフとともに、現役続行を決めた彼女の姿勢には涙が出た。この時の記事は、やる気を失っていた自分自身への励ましとともに書いた。
　皮肉にもバンクーバー五輪のときには、もうひとりのひいきスケーターの中野が五輪を逃し・・・これまた涙が出た。

　今シーズンの女子は、正直言って三枠を取るのは厳しい。村上、宮原あたりを思い浮かべる人が多いだろうが、もう一人小生ひいきの今井を忘れてほしくない。今井には、かつての村主に通ずるような優美な演技の美しさがある。
　ただ、それでもこの三人で三枠は難しいだろう。

　トリノ五輪以来封印していたプリンを食べたという村主、あまりにストイックなその姿を知れば知るほど、血のにじむような努力に思いをはせたくなる。
　だが、その村主がついに潮時を悟ったという・・・うーむ、小生もそろそろ潮時なのかも知れないなあ・・・