アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

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円楽引退、引き際の美か

2007-02-26 12:01:22 | マニア
今朝のテレビニュースで、三遊亭円楽が引退表明をしたことを知った。脳梗塞で倒れた後、すでに笑点の司会を引退していたし、まあ折込済みといえばそのとおりであるが・・・

 円楽“引き際”自覚で引退表明(スポーツニッポン) - goo ニュース

 テレビで引退前の最後の高座となった「芝浜」をちょっとやっていたが、これはもう悲しいくらいにひどいものだった。
 いや、本人の名誉のために言っておくと、円楽の全盛期と比べると・・・である。なにより本人が忸怩たる思いがあったのだろう。

 たいして精進もしていないのに、現役にこだわる噺家が多い中、引き際を自ら定めた円楽は、そのことをもって、芸歴のラストをきれいにしてくれた。
 思えば、円生・小さんの次代を担う四天王として、志ん朝・談志・円楽・円蔵(円鏡)がもてはやされてから、もう30年以上になる。

 スケールも大きく、芸に艶のある華やかな志ん朝、人間の業を見事なまでに描き出す談志、やや臭いが、親子の情などをきれいに描く円楽、そしてナンセンスな爆笑落語の円蔵と、個性も異なる四人が、どのように大きな看板になるか楽しみだった。
 しかし今となると、志ん朝が若くして鬼籍に入り、談志はすでにがん告知されている。円蔵は、円鏡から改名してからというもの、どうも泣かず飛ばずの印象だ。

 かくして、今回の円楽の引退で、ひとつの時代の終わりを感じざるをえない。幸い、小朝や昇太、志の輔など次代を担う噺家も育っているのは救いであるが・・・
 噺家というものは、70過ぎてからが勝負みたいなところがあったが、結果的にはこの四天王がもっとも輝いたのは40~50代だったのかも知れない。

 全盛期の円楽の薮入りは、随所随所で爆笑しながらも、奉公人に出して心配している親父の情がにじみ出ている佳品であった。
 芝浜や妾馬などは最近でもいろんな噺家がやっているが、薮入りは最近聞いた記憶がない。だいたい、奉公という言葉がすでに・・・だが。

 あの頃の円楽の薮入り、もう聞けないんだなあ・・・
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4 コメント

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落語 (ゆきこママ)
2007-02-26 23:34:05
四天王の対談のビデオは、確かに味わいのある素晴らしいものでした、残念です。
これからの噺家さんに期待したいです。
小朝さんは大好きですが、密かに立川談幸さんも贔屓だったりします。
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立川流の一門 ()
2007-02-27 07:42:13
やはり、踊りや唄などもやってしっかりした噺家が多いので、安心できますな。

それにひきかえ、あいつは・・・以下省略(爆)
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引退! (こまこ ママ)
2007-02-27 11:24:43
大御所である師匠の努力は大変だったんですね。
”黙って去って行く形が自然かも”なんて。。。まだ73歳健康状態が許されるならば、また「芝浜」を口演して欲しいもです。
お元気での思いでいっぱいです。

ゆきこママさのコメントにありました踊りや唄のできる噺家さん?知りませんでした。
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噺家さんはけっこうやってます ()
2007-02-27 23:17:15
こまこママさん
噺家さんは唄や踊りは素養ですから、必要ですが、やってない噺家も多いんですよ。
立川流は必ずやらせてます。

小生も若い頃、唄も踊りも少しやりました。
あっ、もちろん端唄とか都都逸ですが・・・
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