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10年以上前から清少納言推しを記事にしてきた小生、現在進行形の大河ドラマでも、清少納言は主人公の紫式部とのからみで出ている。
史実においては紫式部と清少納言は会ったことはないようだが、紫式部日記には清少納言の悪口が書かれていて、紫式部が少なからず彼女を意識していたことは間違いない。
一方で小生同様、清少納言推しを標榜している下重暁子氏がこんな記事を書いていて、ハッと気付いた。
ドラマでは、お互いの違いは認知しつつも、その能力を認め合う存在として描かれているが、この後どのように描かれていくのだろうか・・・と。
そう、史実に基づけば、この後道長が権力を握るにつれ、彰子を入内させながら、定子を冷遇していく。
下重暁子氏によれば、道長のいじめに対し、清少納言は懸命に守ったとあるが、「枕草子」には定子との思い出が綴られている。
「枕草子」(第二百二十三段)にも書かれているように、最後の一人になっても決して定子のそばを離れまいと決心して、四ヵ月の休みの後定子の元へもどっている。
その定子も二十四歳という若さで亡くなり、以後の清少納言の暮らしは不明という。ただ、枕草子を引き続きまとめていた様子。
今となれば、この随筆が現代に至るまで残されていることを感謝すべきであろう。
さて、話をドラマに戻そう。定子の指南役として活躍していた清少納言に対し、彰子の指南役が紫式部・・・この二人が到底仲良くなっていくわけがない。
道長の変貌に対し、紫式部がどう対応するかも見ものなのだが・・・興味もつきない。
今回のドラマでは陽の清少納言に対し、陰の紫式部のイメージが強調されている。鋭い切れ味で物事を切っていく枕草子。それに対し、時におどろおどろしいまで情念の世界をフィクションとして描いていく源氏物語。
その二人を象徴的に表しているのが、百人一首に残された二人の歌。
「めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな」~とウェットな紫式部。
「夜をこめて 鳥の空音は 謀るとも よに逢坂の 関は許さじ」~と知性あふれつつ、ビシッと切ってくる清少納言。
まさに好対照。以前も書いたが、日本史上でもここまで有名な才媛にしてライバルってほかにはなさそうだ。
ドラマの今後が楽しみだなあ・・・
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