久しぶりにウンチクの話を・・・先日、日曜日の朝のNHKの番組「さわやか自然百景」を見ていた。この番組では、派手さはないものの、好感度抜群の中村慶子アナがナレーションをやっているので、ついつい見てしまう。といっても声だけの出演だが・・・
さて、そこでテレビの中で「ボラの稚魚」が出ていた。本来は、ボラの稚魚ならオボコと呼んでほしいところだが、まあかえってわかりにくくなるかなと思ったりして。
そうボラはブリと同じく出世魚だ。その名前は地方によって違うようだが・・・ちなみに関東だと、オボコ→イナッコ→スバシリ→イナ→ボラ→トドということになる。
このオボコは、いわゆる処女の意味にもなっているが、考えてみると、中村アナがそのさわやかな声で、「オボコ」としゃべるのは微妙だったのかも(←考えすぎ)。
また、おしまいのトドは、「とどのつまり」の語源にもなっている。決して北海道あたりの海にいる海獣のトドではない。
さらに、ボラの前のイナについては、「いなせ」の語源にもなっている。詳しくはこちらをご覧いただこう。「いなせは鯔背」、要はイナの背びれに似た髪型に由来するわけ。
だから、よく「いなせだねえ」なんて言っているが、魚河岸の勇み肌の若い衆が語源なわけで、意味を知らないで言っている可能性も高いかと。
「いなせ」とよくセットで使われる「粋」だが、こちらは「物事に対する執着心が極度に少ないこと」であり、和服だから粋というわけではない。
たとえ、和服姿だったとしても某前都知事なんかは「粋」とはとても呼べないわけで・・・なんていいつつ、もうひとつボラで忘れてはいけないのが、「からすみ」だ。
最近ではパスタに使われたりしていて、魚卵であることはイメージがあるだろうが、このからすみは、主にボラの卵から作られている。
逆に考えると、それだけボラというのが、日本人にとって身近な魚だということになる。ちなみに伊豆で育った小生、ボラというと疑似餌の材料というイメージがある。
それにしても、中村アナって、今は平日の五時台の「おはよう日本」のキャスターをしている。それまでは、同番組の「街かど情報室」のキャスターだった。
ボラのように順調に出世しているというべきか。スタイルもよく、嫌味な感じもなく、誰からも好感をもたれるタイプ。ニュースはもちろんのこと、バラエティ系もいける。
この記事で紹介したような紀行もののナレーションなどにも使われていて、NHK的にはどんなシーンでも使いやすい便利な存在なんだろうなあと・・・なんとなく、そういう存在に親近感を覚える小生である。3月末で産休に入るようで、そこが寂しいのだが・・・
って、この記事ボラのウンチクだったような気がするんだが・・・(苦笑)
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