右往左往の乳がんの日々

2012年7月乳がん告知。怒涛の術前化学療法・手術・放射線のフルコース治療終了。それでも、小さなことで揺らぎます~

『そうそう』効果(^^)

2013-10-06 12:07:39 | 公開講座

市民のためのがんフォーラム「がん専門医と語り合う会」
なんと、通院先で開催されるということで
聴講してきました。

乳がんに罹患してからは
がん関連の講演会を聴講し、
本を読み、ネットで果てしなく検索した経験もあって、
大まかな治療方法や治療の流れなどは
完璧ではないがおおよそのことは
理解してきているなあと思っている。
もちろん、自分が受けた治療の範囲だけど・・・
ということで、講演内容はすんなり頭に入ってきました。

今年の演目は
(1)「日本の乳がんの現状~遺伝性乳がんを含めて」
(2)「がん治療のつらさをカバー
  ~自分らしさを取り戻り、笑顔のある生活を~」
(3)「チームで支える患者中心のがん緩和ケア」

それぞれが40分ほどの講演だったので、
ちょっと忙しかったかな

(1)の講演内容は、
まず、がんとは?乳がんとは?から始まって
日本の乳がんの現状。
1975年から2002年のデータ
(ちょっと古いがと言ってましたが、確かに・・・)
日本人女性の罹患率が一番高いのは、乳がん。
年間約5万5千人が罹患しており、16人に1人が乳がんにかかる。
(最近のTVのコマーシャルでは15人に1人とか言ってますね)

10万人当たりの英米日死亡者数
20年ほど前から英米ともに減少しているが、日本のみが増加。
2012年になって、若干の減少傾向。
←がん検診の普及により早期がんの比率の増加。
 *ただし、マンモ受診率英米70%、日本30%。
←薬物療法の進歩(新薬登場の効果)

遺伝性乳がん卵巣がん症候群
・乳がんにかかりにくい性質を持つBRCA1および2の働きが弱い。
 →片方だけでもがんを防ぐ。
・乳がんのうち5-10%が、遺伝性の素因を持つ。
 →遺伝性ではないことが多い。

乳がんの発症や再発を防ぐために
・予防
 牛乳や乳製品は全く問題なし。
 適量なお酒はいいが、飲み過ぎはNG。
 喫煙によって発症リスクを高めるのはほぼ確実。受動喫煙も同様。
 閉経後の女性の肥満は発症リスクを高める。
 *女性ホルモンが卵巣ではなく、脂肪細胞で作られる。
 →規則正しい生活習慣を続けることで、
  ホルモンバランスを整える。
・検診
・適切な治療
 標準治療を受けましょう…って感じでした。

近藤誠氏の【医者に殺されない47の心得】に触れてましたね。
アタシも読みましたが
演者日く、
『ある程度の真実が書かれているので、
 一部の方が信じてしまうが・・・』
『がんを放置すれば長生きできるというのは間違い』

アガリスクなどの代替え治療も勧められない。
がんが見つかったら、
ガイドラインに準じた治療を受ける。
ということでした。

若い人にどんどんがん検診を勧めるのはどうか? 
 不利益もあり?
・検診は早期発見で死亡率減少がある場合で有効と考え、
 若い人では有効であるという根拠がない。
・がんと疑いのかかる可能性がある。
・擬陽性の場合、不必要な精密検査を受けなければいけない
・結果が出るまでの苦痛を受ける
・進行しないがんもあるが、見つかると治療し、
 その後、ずっと乳がんのことを考えてしまう
 ⇒がん年齢になったら、検診を!


会場でがんサロンでお会いした方と
久しぶりに会うことができました。
がん治療のあいだ、
とっても勇気づけてくださった方です

その方とご一緒だった方の髪の毛をがん見の
失礼なアタシ・・・
でも、聞かずにおれない
『抗がん剤治療してましたか?』
『ええ、去年の12月の手術の前までね』
『髪の長さ同じくらいだったから・・・
 アタシも12月まで。なかなか、頭のてっぺんが伸びなくって
『そうそう。だから、横の方から流してるの』

『最近、腰が痛くって、ひょっとしてと思って
 病院に行って検査を受けたら、なんともなかったの』
『そうそう、なんだかあちこち痛くなると、
 すごく心配になっちゃう。以前は歳のせいとか、
 気にしなかったのにね』
『そうそう、心配性になってるわね~
 背筋と腹筋のバランスが悪くなっているんですって』
『運動不足かな?でも、良かったですね、悪い事じゃなくって』
『そうねぇ、ちょっとずつ動かなくちゃね

お話していて、
病院は違っていたけど、
同じころ通院していて、
同じステージで、治療内容も似通っていて・・・
だから、
『そうそう』がさく裂

たまに、思いっきり
こんな風にお話しすると、
すっきりしますわ・・・講演中でしたが。

ごめんなさい、演者の皆様。。。


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がんのことを少し学ぶ

2013-07-30 14:26:10 | 公開講座
患者会(会員ではなく)の主催する市民講座に
出かけてまいりました。
ちょうど、旧赤レンガ道庁の庭を通っていこまいかと思い、
横を見ると、池の睡蓮がきれい。


オスのカモ登場。次に出てきたのがメス鳥で、


その後ちょろちょろっと、
めんこい(かわいいの北海道弁)のがでてきて、
ママ鳥の後を必死で追いかけていく。

泳ぐより早いのか、歩いている奴もいるぅ~(Ko③)
癒されますね

ぼぉ~っと眺めていると時間ぎりぎり。
講座会場へ急ぐ



タイトルは
「がんと向き合う がんはどうして起こるのか」

演者は、看護福祉学部教授であり、
そして初めて聞くがん予防内科学講座客員教授。

ネットでプロフィールを見ると、
白血病や固形がん患者の化学療法を10年近く行ったのち、
基礎研究へ。基礎研究への転換動機は、
患者さんをこのままでは治すことができないと自覚って…
いやぁ、どうなの
膵がんの治療法開発を経て、医療教育に方向転換とのこと。

初っ端に
『難治がんはやっぱり治せないのかなぁ』とおっしゃる。
治癒として考えられる5年生存率。
50%以上ががんになっても治ってきている。
乳がんの場合は、80%以上であるが、
5年生存では治癒とは言えなく、10年の経過を見る必要あり。
治療成績は、年を追うごとにQOLも治癒率も向上している。
一方、難治がんと言われるがんは30%以下。
特に、膵がんの治癒率は5%だそう。
長年、研究をされていた結果のつぶやきだったのかと。

がんの原因として考えられているリスク要因
普通の食べ物(35%)・たばこ(30%)・ウィルス(10%)。
他、性生活、職業、アルコール、放射線/紫外線など上げているのが
がん疫学者の回答。
がん種によって、要因が違ってくるのでしょうね。

こげた肉や野菜を食べるとがんになるっていうのは、
昔の国立がんセンターが流した都市伝説ですってサ。
毎日1トンのこげを食べたらがんになるっそう・・・あはは

肥満ががんリスク要因の一つであるというのは、
どうも欧米のあいだのデータであり、
日本では違う結果が出てきたとのこと。
この先生の見解は、極端な肥満でなければOK、
あまり、痩せすぎてもいけないってことも大事。

がん遺伝子
正常細胞の遺伝子に突然変異が入ったもの。
ヒトの体では、毎日3000億個(およそ300g)の細胞が
新しくなっている。でも、その決まった数だけ。
でも、遺伝子に5個以上の傷がつくと、
増殖がいつも行われ、がん細胞となってしまう。

がん化のメカニズム
遺伝子変異を引き起こす要因としては
放射線・化学物質・感染によるDNAの損傷、
がん抑制遺伝子の不活性化、がん遺伝子の活性化、DNAのミス。
これに、遺伝要因が加わると、よりがん細胞になりやすい。

がんの原因となりうるリスクは避けるようにと、
講演は終わりました。
特に、タバコは原爆級、テロ活動にも等しいと
繰り返し言ってましたねぇ~
喫煙者のみでなく、受動喫煙者にもリスクがある。

治るようになっているがんも増加、QOLも改善され、
その点では希望が持てるが、まだまだ課題がある。
今や、承認待ちの抗がん剤が300種類以上あるそうで、
なかには1回数百万という高額なものが
出てくるとのこと。
でも、保険財政がどこまでも耐えうるのか
というところですね


このブログを始めたのが、一年前の、7月31日。
あの頃から考えると、
ずいぶん、落ち着いてきました。
ブログで助けられたり、教えてもらったり、
コメントで元気づけられたり・・・
友達にも、気を使わせちゃったり。

そうそう、
優しく声をかけてもらったOさんに、会場で遭遇。
私の『感謝感謝』の人です。

みなさんに、ありがとうの気持ちでいっぱいです。
また一年、いいときが綴れるといいなぁ


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内視鏡大流行り???

2013-06-17 21:03:24 | 公開講座
先週末、入院中知り合ったえりんぎちゃんと、
通院先の病院主催講演会聴講。

タイトルは
「がんの低侵龍治療」

乳腺外科・婦人科・呼吸器外科の専門医からの
外科的治療の講演。
「低侵龍」とは、私にとっては聞きなれない言葉であったが、
キズが小さく身体の負担が少ないこと。
*機能を損なわない
*痛みが少ない
*歩行・離床が早い
*社会復帰が早くできる
*入院は短期間
*少ない医療費
ということで、お財布にも優しいと・・・
生活の質(QOL)の改善にもつながる。

乳がん治療も、患者とって大きな負担を強いる拡大手術から
縮小手術へと移行している。

乳房温存手術
 ハルステッド手術…早期発見でも根こそぎ大きくとって再発防止→日常生活の不具合
 ↓
 胸筋温存乳房切除術
 ↓
 乳房温存療法、乳房再建手術

センチネルリンパ節生検
 【標準治療】リンパ節転移の有無の確認、リンパ節郭清必要性を見る。
  →切除しないため、リンパ浮腫の予防となる

内視鏡下手術⇒他の部位と比較して、メリットが多くはない

ラジオ波焼灼療法(RFA)
 ⇒高周波のラジオ波を60-80度に熱してがんを死滅させる。
  確認できないため「がんが残る恐れがある」

粒子線(陽子線・重粒子線)治療
 ⇒施設の限定化
  自己負担のため高額な治療費
  乳がんにはこれまで適応無し→臨床試験段階

非切除の可能性  
  術前化学療法により、手術前にがん細胞が消えている(病理学的完全寛解pCR)
  手術をしなければ、確認できない状況。
  →手術をしない方法:今後の検討課題

そして、最後に

目先の低侵龍治療だけを追うことないように、
そして氾濫する情報に惑わされないようにと。

そして、がん補完代替治療のみは危険だと
治療の失敗は、挽回が困難と結んでいた。

民間療法としての、がん補完代替医療については、
ガイドブックがあるそう⇒ここ
興味のある方はどうぞ。
紹介ではなく、利用する際の知識として。

もう二つの講演については、書かないけど
腹腔鏡手術や胸腔鏡手術だったりと
内視鏡を使った手術が紹介され、
手術創を小さく、また、その数を減らす低侵龍手術を
画僧を見せながら、紹介していた。

先週聴講した講演会でも似たような講演内容だったし、
すべての患者さんが受けられるとは限らない手術を
あんまり前面に出してもねぇ

いずれにしても、
技術の進歩や開発が、
患者不在にならないようにと
望むところだな

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鳥越俊太郎さん特別講演会

2013-06-10 14:54:51 | 公開講座
大学の医学展の特別講演会として
鳥越俊太郎さんの講演が
医学部のホールで行われた。
「がん体験者が一番言いたいこと」
 ~私が7年半じっと見つめたきたがんとは何か~

大学祭ということもあって、キャンパス内は人でぎっしり。
焼き鳥やら、たこ焼きやらのおいしいにおいが充満の中、


人をかき分けかき分け、
たどりつくと会場入口には長蛇の列。
予約者だけの列らしいのだが、
受付の手順が悪いのか、一向に前に進まない。
最終的には時間切れで、チェックなし。
「何のための受付?」と、
憤懣やるかたない思いで、会場へ入るも・・・

鳥越氏、挨拶がてら
『学生のやることなので、
 時間通りに始まらなかった受付業務を
 大目に見てほしい。
 僕にも同じような経験があります…』と。
状況を的確にとらえ、
自分側へ聴講者の気持ちを持っていくところは
さすがというところか 

まず、誰に焦点を当てていくか?
まさに治療を受けているがん患者なのか、
体験者なのか?これからがんになる人なのか
『可能性は2人に一人ですからねぇ~』と、
前列の二人に、話しかける。
周知の事実ながら、爆弾発言だよね


年間国内で100万~102万人の方が死亡、
誕生するのが約100万人。つまりは2万人の人口減少。
なくなる原因の3分の1が、「がん」。
死因のがんの部位の類は、
男性の場合―肺がん・胃がん・大腸がん・肝臓がん・すい臓がん
女性の場合―大腸がん・肺がん・胃がん・すい臓がん・乳がん

実は、大腸がんは早いうちに症状が出てくるため、
早期に発見しやすい。
血便で異常が見つかり、
その後精密検査、内視鏡で発見できる。
なぜ、女性の死亡原因で大腸がんが多いのか?
鳥越氏の推測では、男性医師に診てもらうことがいやで
先送りしてしまうのでは?

人間の身体を知れば知るほど、うまくできており
健康を保っている。つまり、
「いたみ」によって具合が悪いという信号を出している。
ただ、がんについては
末期になれば、神経に触って痛みを感じるが、
早期では痛みという信号を出さないし、自覚症状がない。
そのため、がん検診によって早めに見つけて処置を
しなければならない。
慶應義塾大学の近藤先生は
『CT検査によって被爆しがんとなる可能性あり』と説くが、
レベルの違った検診を、
鳥越氏自ら選んで、受けている。

鳥越氏がん病歴
2005年10月 大腸がん(II期)
2007年1月  左肺がん胸腔鏡による手術(7mm)
      半年後、右肺手術(ただし、良性)
      ⇒肺はとってみないとわからないそう
      抗がん剤3年間投与、免疫力アップの漢方薬服用
      ⇒脱毛無し・副作用が出なかったのは、
       抗がん剤は悪性細胞にも効いていない?
2009年   PETCTにて肝臓がん発見、開腹手術(1.5cm)70g切除
      

2012年にはホノルルマラソン完走したそうで、
参加中、「走るがん相談室」化していたとのこと。
その中で、声をかけながら
鳥越氏を追い越して行った女性が
会場にいたのですよ
その女性がすっと、立ちあがる。
『術後、何年?』
『乳がんの手術を受けて22年になります』
『おお~僕は来年2月で5年です』

日ごろから自分の身体に関心を持って
自分の健康をコントロールする。
食事
睡眠
運動

が大事・・・

4回の手術を受け、
73歳には見えない
がんに関わる活動を精力的に行っている
ダンディな鳥越氏の講演会でした


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乳がんとともに生きる

2013-03-30 20:18:19 | 公開講座
年度末になると、講演会が多くなるのかしらん?と思うくらい…
3月下旬に聴講したのは三講演。

午後一時から始まる前に、腹ごしらえとばかりに、
久しぶりにお好み焼きを…
乳がん仲間と「だんらんコース」
焼そば+お好み焼き+もんじゃ+塩ホルモン


がっつり食べましたワ
もんじゃは、写真写りがよろしくないので掲載


今日、聴講してきたのは
「乳がんとともに生きる」
~あなたと家族のためのがん治療とジェネリック医薬品~

某製薬会社が協賛であるため、
ジェネリック云々って、タイトルになるんですなぁ

基調講演:
「乳がんとともに生きる」と「家族が乳がんと言われたら」
パネルディスカッション:
「あなたと家族のためのがん治療とジェネリック医薬品」

「乳がんとともに生きる」
科学的根拠に基づいて乳がん治療がなされる
乳がんの進展と治療
  非浸潤がん⇒浸潤がん⇒転移
  手術によって、がん細胞の数減るものの、0にならない。
  微小転移…眼で見えない転移
       診断時、血液の中に入って全身へ転移の可能性→薬物療法
乳がんの治療
  1.局所療法
   (1)手術療法…乳房切除法、乳房温存手術法
    (2)放射線療法
  2.薬物療法
   (1)分子標的治療
    ・ホルモン療法(内分泌療法)
    ・HER2に対する治療
    ・血管新生阻害剤
   (2)化学療法
   (3)骨転移に対する治療
再発防止の治療(世界標準)
  ・ホルモン療法…5年間
  ・ハーセプチン…1年間
  ・化学療法…3-6ヶ月
  ・放射線療法
  ⇒患者自身ができること(あらゆる疾患予防に有効だそう)
  ・偏りのない食事
  ・運動
  ・前向きな姿勢

再発、内臓や骨に転移したとき
  現時点では、CURE(治癒)は考えられない
  ⇒症状の緩和=QOLの維持
   できるだけ長く快適に過ごせるように
  *新薬の開発・治療の進歩によって生存期間のアップ

「家族が乳がんと言われたら」
がんと言われた時の子供への対応
  ・親ががんになるということは、子供にとって人生最大の危機
  ・子どもをかやの外に置かない
  ・なるべく早い時期に伝える
  ・年齢別の伝え方が必要
  ⇒伝えることで、子どもの不安から解放・よりよい家族関係の構築
がんとともに生きる秘訣
  ・泣いてもいいし、笑ってもいい→同じ一生、同じ時間なら楽しもう!
   (1)何だって楽しみに変えちゃおう
   (2)いっしょに闘う仲間と作ろう(孤独感半減・勇気と希望倍増)

すっかり、満腹になって
ところどころ、
寝てしまったところがありあり
あらかたの情報はすでに知っていたことも多かったしね。
乳がん関連のサイトや本を読みあさったり、
かなりの数の講演を聴講していた成果…

それでも、確認しながら
何度も何度も頭に刷り込みしないと、
すぐ忘れちゃうからなぁ


   
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