コハリト様より、頂きました。ありがとうございました!
頂いた作品: 「三日月国3兄妹イラスト」「三日月国の物語レビュー」
頂いた日:2004.9.14
作品はこちらです。
「三日月国3兄妹イラスト」
「三日月国の物語レビュー」
「三日月国のいそがしい3日間。」 レビュー/コハリト様
わし、もう隠居する!
と、国を治めていた王様が美少女魔法使い達と逃避行。
臣下でなくとも、国民でなくとも、思わず「ナニィ?」と言いたくなる唐突でインパクトのある出だしから始まるこの物語。
読者は、「早急に次の王を決めねばならぬ状況」を突き付けられる。
が、その状況下の登場人物には、思わず首を傾げてしまうのである。
おねえちゃん好きの国王はちゃらんぽらん。
笑い上戸を通り越し笑い狂う王妃の様は異様でおかしい。
シンデレラ姫の言葉遣いがありえないほど強烈だ。
セフィリア姫のか弱さも極端だ。
唯一まともに見えるデューク王子はなにやら胸に思いを秘めている。
夫が蒸発したってのに王妃は報告を受けて笑い転げているし、次の王を決めるべく、次女は「それなら戦いましょう!」と宣言するし、長女はショックのあまり倒れるし…、で、唯一冷静な王子は、妹の面倒を見る羽目に。
父王の蒸発に端を発する一話目が怒涛のスピードで、ひたすら異様なハイテンションで進んでいく。
面白い。シンデレラ姫の勢いについてこれる者だけが、この先の物語を読める仕組みになっているとでもいうのだろうか。
ともすれば設定の奇抜さと勢いに呑まれてしまいそうではあるが、デューク王子の不思議な安定感が、物語の最後まできちんと導いてくれる。
事実は小説よりも奇なり、とは世によく言うが、
この小説より、奇なことが、現実世界にあって良い筈がない。
ないのだが。
現実世界にこそぜひ、あって欲しいものが、ここにはしっかりと存在している。
シンデレラ姫。蒸発した国王。笑い転げる王妃。
どうにもこうにも血のつながりの濃さを感じてしまう、このぶっ飛び三人組。
この三人が心を砕いているのは、同じ家族の長男と長女、デューク王子とセフィリア姫。
ぶっ飛んだ勢いで物語が進んでいくが、
この物語を貫くのは、家族愛。
兄と姉を想う気持ち、子を想う気持ち、そして家族として互いが互いを想う気持ち、これが毅然と貫かれている。
どんなにハナシがぶっ飛んでいようが、これがはっきり貫かれている限り、ストーリには錘が沈められ、軽薄にはならぬ。異様なテンションに押し流され読み出した当初には全く思いもよらなかったが、読後には、なんとも心持ちの軽くなる、素敵な爽快感が待っている。
そして、嬉しいのが、この家族は、周囲の人間にも愛されている、と思えること。
王への側近達の罵りも、可愛い。
シンデレラのお気に入りの王宮書記官の被害者ッぷりも愛しい。
聖王を支える神官長や、王子の周囲の女性の存在も、ありがたい。
周囲の者に支えられ、まわりに迷惑をかけながら、思いやり思いやられ、沈まぬ三日月の下で日々を過ごしている。
デューク王子の、泰然自若とした人となりが、奇抜なシンデレラと実に相性がよく、この人物設定のバランスだけ見ても、二人が仲の良い兄妹であることは自明である。
デューク王子はシンデレラが何を言い出しても、何をやらかしても、落ち着いて微笑んでくれる。シンデレラのキラキラした輝きが、とてもステキだ。
この二人の組み合わせ、とても魅力的である。
まさに、最強の一対である三日月。どんな闇をも打ち祓い、どんな困難をも笑い飛ばす。野に在りて白き三日月を天に抱き、その加護を受けますます輝く、真の意味でのこの国の国宝、三日月を象徴しているではないか。
だが、どうしても気になってしまうのは、天に上る白い三日月である。
やはり天に昇ってしまうのか。
三つの三日月も合わせれば満月となるか。
ずいぶん細い三日月なれば、五つ合わせれば、円と叶うか。
五つで足りねば、まだ周りに幾多の微弦の月があるであろう。
真円の月となりて地にあらんことを願う。
以上、頂きました!
拙サイト「らくがき寄席」にて、コハリト様からリクエストいただいた「『元祖でぶや』のスイカマン」を描いて贈呈いたしましたところ、
なんと、三日月国素敵イラストと、さらにレビューまでも頂いてしまいました。
ありがとうございますコハリト様!
イラストの方、三人の性格や関係が「もうこれで一目瞭然ね!」ってほどに核心をついて下さってます。
この、神秘的なセフィリア姫! わたくし、「おぉ、女神様じゃぁー……ありがたやありがたや」と、拝んでしまいたくなりました。
かっちょよく描いてもらえたデューク王子! 「よかったね、かっこよく描いてもらえて……」と、ホロリとしてしまいました。なにか、こう、外見もさることながら、内面のかっこよさまでも描き表していただいたような……。ありがとうございますだ。(T_T)うれし泣きですー
そして、わたくし的に一番お気に入りの、シンデレラ姫! キノコ! キノコつかんでるんです。これ、武器なんですよ! (ああもう、落ち着けや、歌帖)「三日月国のいそがしい三日間」内の短編「キノコ狩り」の、キ ノ コ なんですよ! もう、このイラスト拝見しまして、そしてコハリト様のイラストコメント「そんなシンデレラ姫にキノコを持たせましたよ。キノコで戦ってくださいね」の一文に、大爆笑してしまいました!
さて、お次はレビューです。感激のあまり、わたくしの頭も心も熱ーくなっていますので、ちょっと「マイルド」を意識して、文を書きますね。
コハリト様、核心を突いてくださいました。素晴らしいです!
わたくし、自分の作品をうまく紹介できない人間なんです……。作者であるわたくし自身は「物語の雰囲気はなんとなくわかってるんだけど、……言葉にできない」という、もやもやした思いをもってました。それを、風が霧を吹き飛ばすがごとくに、きっぱりと書き表してくださいました。
レビューを拝見した時、「あ、そうです。それです。それが書きたかったんです」と、何度もうなずいてしまいました。
コハリト様、本当にありがとうございました!
頂いた作品: 「三日月国3兄妹イラスト」「三日月国の物語レビュー」
頂いた日:2004.9.14
作品はこちらです。
「三日月国3兄妹イラスト」
「三日月国の物語レビュー」
「三日月国のいそがしい3日間。」 レビュー/コハリト様
わし、もう隠居する!
と、国を治めていた王様が美少女魔法使い達と逃避行。
臣下でなくとも、国民でなくとも、思わず「ナニィ?」と言いたくなる唐突でインパクトのある出だしから始まるこの物語。
読者は、「早急に次の王を決めねばならぬ状況」を突き付けられる。
が、その状況下の登場人物には、思わず首を傾げてしまうのである。
おねえちゃん好きの国王はちゃらんぽらん。
笑い上戸を通り越し笑い狂う王妃の様は異様でおかしい。
シンデレラ姫の言葉遣いがありえないほど強烈だ。
セフィリア姫のか弱さも極端だ。
唯一まともに見えるデューク王子はなにやら胸に思いを秘めている。
夫が蒸発したってのに王妃は報告を受けて笑い転げているし、次の王を決めるべく、次女は「それなら戦いましょう!」と宣言するし、長女はショックのあまり倒れるし…、で、唯一冷静な王子は、妹の面倒を見る羽目に。
父王の蒸発に端を発する一話目が怒涛のスピードで、ひたすら異様なハイテンションで進んでいく。
面白い。シンデレラ姫の勢いについてこれる者だけが、この先の物語を読める仕組みになっているとでもいうのだろうか。
ともすれば設定の奇抜さと勢いに呑まれてしまいそうではあるが、デューク王子の不思議な安定感が、物語の最後まできちんと導いてくれる。
事実は小説よりも奇なり、とは世によく言うが、
この小説より、奇なことが、現実世界にあって良い筈がない。
ないのだが。
現実世界にこそぜひ、あって欲しいものが、ここにはしっかりと存在している。
シンデレラ姫。蒸発した国王。笑い転げる王妃。
どうにもこうにも血のつながりの濃さを感じてしまう、このぶっ飛び三人組。
この三人が心を砕いているのは、同じ家族の長男と長女、デューク王子とセフィリア姫。
ぶっ飛んだ勢いで物語が進んでいくが、
この物語を貫くのは、家族愛。
兄と姉を想う気持ち、子を想う気持ち、そして家族として互いが互いを想う気持ち、これが毅然と貫かれている。
どんなにハナシがぶっ飛んでいようが、これがはっきり貫かれている限り、ストーリには錘が沈められ、軽薄にはならぬ。異様なテンションに押し流され読み出した当初には全く思いもよらなかったが、読後には、なんとも心持ちの軽くなる、素敵な爽快感が待っている。
そして、嬉しいのが、この家族は、周囲の人間にも愛されている、と思えること。
王への側近達の罵りも、可愛い。
シンデレラのお気に入りの王宮書記官の被害者ッぷりも愛しい。
聖王を支える神官長や、王子の周囲の女性の存在も、ありがたい。
周囲の者に支えられ、まわりに迷惑をかけながら、思いやり思いやられ、沈まぬ三日月の下で日々を過ごしている。
デューク王子の、泰然自若とした人となりが、奇抜なシンデレラと実に相性がよく、この人物設定のバランスだけ見ても、二人が仲の良い兄妹であることは自明である。
デューク王子はシンデレラが何を言い出しても、何をやらかしても、落ち着いて微笑んでくれる。シンデレラのキラキラした輝きが、とてもステキだ。
この二人の組み合わせ、とても魅力的である。
まさに、最強の一対である三日月。どんな闇をも打ち祓い、どんな困難をも笑い飛ばす。野に在りて白き三日月を天に抱き、その加護を受けますます輝く、真の意味でのこの国の国宝、三日月を象徴しているではないか。
だが、どうしても気になってしまうのは、天に上る白い三日月である。
やはり天に昇ってしまうのか。
三つの三日月も合わせれば満月となるか。
ずいぶん細い三日月なれば、五つ合わせれば、円と叶うか。
五つで足りねば、まだ周りに幾多の微弦の月があるであろう。
真円の月となりて地にあらんことを願う。
以上、頂きました!
拙サイト「らくがき寄席」にて、コハリト様からリクエストいただいた「『元祖でぶや』のスイカマン」を描いて贈呈いたしましたところ、
なんと、三日月国素敵イラストと、さらにレビューまでも頂いてしまいました。
ありがとうございますコハリト様!
イラストの方、三人の性格や関係が「もうこれで一目瞭然ね!」ってほどに核心をついて下さってます。
この、神秘的なセフィリア姫! わたくし、「おぉ、女神様じゃぁー……ありがたやありがたや」と、拝んでしまいたくなりました。
かっちょよく描いてもらえたデューク王子! 「よかったね、かっこよく描いてもらえて……」と、ホロリとしてしまいました。なにか、こう、外見もさることながら、内面のかっこよさまでも描き表していただいたような……。ありがとうございますだ。(T_T)うれし泣きですー
そして、わたくし的に一番お気に入りの、シンデレラ姫! キノコ! キノコつかんでるんです。これ、武器なんですよ! (ああもう、落ち着けや、歌帖)「三日月国のいそがしい三日間」内の短編「キノコ狩り」の、キ ノ コ なんですよ! もう、このイラスト拝見しまして、そしてコハリト様のイラストコメント「そんなシンデレラ姫にキノコを持たせましたよ。キノコで戦ってくださいね」の一文に、大爆笑してしまいました!
さて、お次はレビューです。感激のあまり、わたくしの頭も心も熱ーくなっていますので、ちょっと「マイルド」を意識して、文を書きますね。
コハリト様、核心を突いてくださいました。素晴らしいです!
わたくし、自分の作品をうまく紹介できない人間なんです……。作者であるわたくし自身は「物語の雰囲気はなんとなくわかってるんだけど、……言葉にできない」という、もやもやした思いをもってました。それを、風が霧を吹き飛ばすがごとくに、きっぱりと書き表してくださいました。
レビューを拝見した時、「あ、そうです。それです。それが書きたかったんです」と、何度もうなずいてしまいました。
コハリト様、本当にありがとうございました!