こんにちは。
以前、お絵かき刑事VANにて「出張DMB ムース事件」を書いていました
イラスト込みでこちらに掲載しますね。
ではどうぞ。
眠れますか義兄さん/D.M.B.
義妹さん静かに怒ってますが
何されたんですかね。
義兄ちゃんは矢印方向ソファの上にて
絶賛うたたね中です。
やるなら今ですよ。
淑女のみんな、管理官とのお約束だ
貴女のガイガー 2008/6/15 (Sun.) 18:32:31
ようこそ、全国20億人の淑女のみなさん。貴女のガイガーです。
話ぶったぎって悪いけど、ここで、僕とのお約束だ。
貴女がどんなに怒って、相方の首を絞めようと思っても、
「裸絞め」なんかしちゃいけないよ?
ホントに死んでしまうからね?
憎い相方のために、貴女が犯罪者になるなんて、ノンノンノン
それじゃ貴女があんまり不幸だ。
よかったら、僕が、貴女の寂しさ、埋めてあげるよ?
連絡先はgaigar@
「ドゴッ」
痛ぁ!? 久しぶりだなあ、レーザープリンタが降ってくるのも
じゃ、そゆことで。
wikipedia に書いてあったよ
貴女のガイガー 2008/6/15 (Sun.) 18:44:05
概要
格闘技の試合で見られる裸絞めのほとんどはバックチョーク(リアチョーク)である。バックチョークは相手の背後から両掌を合わせる形で両手を組んで手首や前腕を相手の喉にあて絞め上げる。首に片腕を回してもう一方の片腕の肘の裏もしくは上腕のあたりを掴み、もう一方の手で相手の後頭部を押してそのまま絞めるタイプもある。
この技が極まるとなかなか逃げられず、時には失神してしまう技である。バックチョークへの対処としては、顎を引いて相手の腕を喉に入れさせない方法などがある。
絞める気です。
つかまった。
うまくいかないものですね。
熟睡してると思ったのに。
くやしい
ここで、貴女のガイガーからの裏情報
貴女のガイガー 2008/6/22 (Sun.) 16:38:00
そういうわけで報復行動に出たわけですよ。
ロイエルちゃんが寝てる時に何されたか、
僕の口からは言えないなあ。
首絞められて当然なことかもなあ。
ところで、
ここをご覧のお嬢さん、そう貴女です。どうです? 僕のおひげに頬ずりしてみませんか? シルクも仰天の肌触りですよ?
さあ、恥ずかしがらずに、さあさあ、
ブルックリン(仮名) 2008/6/22 (Sun.) 16:56:06
あなたがふざけると私が出てこないといけなくなるじゃないですか。肌触りは「カメノコタワシ」ですから、
皆さんだまされちゃダメですよ。
貴女のガイガー 2008/6/22 (Sun.) 21:38:16
ところで。昨日今日と、このおえかき刑事VANの下部の検索一覧に「浮気」の文字が湧きまくってるのよね。
寝てる時に何かされてました。
の方じゃなくって、
ゼルク君が寝てる時に、
「誰か別のレディの名前」を熱くささやいてた
って方が
フフフ、しっくりくると思わない?
何?
どうかした?
どうかした、じゃないわ
手を放して中将。
ゼルク「何怒ってるの?」
ロイエル「……わたしが寝てる間に、なんてことするの!?」
ゼルク「なんてことって、何?」
ロイエル「私が冷蔵庫に入れておいた桃のムースの残り、食べたでしょ? 今年最後のだったのよ。大事に食べてたのに! 中将は自分の分、もう食べ終わってるくせに。私、ちゃんと名前書いてたでしょ?」
ガイガー管理官 2008/6/29 (Sun.) 22:34:41
なんだよー。桃のムースだったのかー。ロイエルちゃんも子供だからなー。スイーツ一つで殺意おぼえちゃうのかあ。(がっかり気味)
でもあれだよねえ、ゼルク君はホッとしたかもね。寝てる間にしたアレとかコレとかの件じゃなくてねえ。
ゼルク「残り? まだ残してたの?」
ロイエル「あれ? 知らないの?」
ゼルク「知らないけど」
ロイエル「え、嘘。でも、ここ(公邸)には中将と私の二人しか……」
ゼルク「……まさか」
ロイエル「どうしたの?」
ゼルク「君が寝てた時、ガイガーが遊びに来た」
ゼルクがだんだん殺気をおびていく
ゼルク「……そういえば、勝手に冷蔵庫を開けてなんとか言ってたな……」
ロイエル「なんだ。中将じゃなかったのね。早とちりしちゃった。ごめんなさい」
義兄さんが怒ってますよ。
ガイガー「ええ!? ちょっと何その話!? 身におぼへが無いですよ!? 」
そんな当時の記録
情報処理課からお伝えします。 2008/7/6 (Sun.) 00:54:44
ブルックリン(仮名)「どうも。こんな時こそ私共の出番です。では当時の状況を録画しておりますのでどうぞ」
ガイガー(!!)「ええええ!? ブルックリン君ってば、愛しの上司をなんだと思ってるの!?」
ブルックリン(仮名)「ご心配なく。セクハラオヤジだと思ってますので。ではどうぞ」
---(当時の記録)---
深夜、極秘文書を手土産に、ゼルク氏の公邸に上がりこんだ管理官は、文書を相手に渡すなり、一目散に台所にスキップしました。
ガイガー「突撃・お宅の冷蔵庫拝見ー! おおッ、これは『冷たいお菓子の店クリスタル
ムーン』にて季節限定販売の桃のムースではありませんか!? 素晴らしいねこれ。でも、なんだ食べかけかあ……。って! おおお!? 容器表面にロイエルちゃんの名前が油性ペンで書いてある!?」
『ロイエルのです。あとで食べるので、とっておいてください。』
ガイガー「ってことは、これは激レアアイテム発見!? 色々おいしいスイーツ!?」
ここで、ガイガーセクハラ管理官の鼻の下が伸びました。
ガイガー(背後を振り返り)「ねーえ、ゼルク君ー。聞こえてる? 聞こえてないよね? でも言うよ? 僕は謙虚ですから、お茶菓子につきましては、この冷蔵庫の『残り物』をいただきますので。なーんにも、気を遣わなくってよいですよ(というか、気がつかないで欲しいネ!)。なにせ、僕は謙虚ですから」
ガイガーの差し入れた極秘文書に夢中のゼルク氏は「勝手にくつろいでいけ」と適当に返事。
---当時の記録終り---
ブルックリン(仮名)「以上、事実をありのままにお伝えしました」
ガイガー「ギャーーー!?」
ゼルク「ガイガー……」
そのころのガイガーさん25歳
ガイガーピンチだ管理官 2008/7/6 (Sun.) 21:34:07
ガイガー「やだ。奇妙なことに矛先が私に向かってきておりまするよ? 寝てる間にゼルク君が別のレディの名前連呼したんじゃなかったの? 寝てる間にゼルク君がロイエルちゃんにいけないことしたんじゃなかったの? 寝てる間に僕がロイエルちゃんのムースいただいたっていいじゃないかそんな男のささやかな浪漫ああおいしかったご馳走様でした」
ガイガー「ゼルク君!? いやだあなたなんでいきなりここに来てるの!?」
ブルックリン「(ひいいいいい!!)」
ゼルク「知り合いに、お前もよく知っている研究院の大魔法使いが居てな。私が貴様の所に転移するのは造作も無いんだ……始末してやる」
ガイガー「なにその大人気ない怒り方!? いいじゃん食べ残しくらい、いいじゃん! いつでも全部おいしくいただいちゃってるくせに、心狭すぎない!? スイーツ食べてる暇あったら、カルシウム摂って短気治したら!?」
アインシュタイン「よう。俺が研究院の『大』魔法使いこと、アインシュタインだ。何? 顔が女みたいだと? 気にすんな、遺伝子は魔法ではいじられん。ところでゼルク、頼まれ物を追加発送だ。研究院謹製『セラミックサーベル(梱包済)』。 賢明な皆様がお察しの通り、よおく切れる!」
これが剣先
突きつけられると、こんな感じです。
ガイガー「ちょ、いきなりこの状態って何よ!?」
ガイガー「ねえゼルク君ずるくない!? 強いお友達なんかに頼ってずるくない? そんなんじゃ、君、何でもありじゃん! 僕、有無を言わさず大ピンチで何にも出来ないじゃん!?」
ゼルク「私もな、何もしない人間に何かしたりはしないんだ」
ガイガー「なんかしてるの君じゃん?! 僕は、ちょっと、なんだっけ、……えっとー、そうそう、僕は謙虚にお台所の残り物を拝借しただけでしょ?! 僕、謙虚ですよ!?」
ゼルク「なんだ今の間は? お前、自分の内部設定忘れたんだろう」
ガイガー「それは、その、君、君がひとえに怖くて僕の記憶力に障害発生、な、だけデスよ? わあ何でデスがカタカナ変換されてるのさ縁起悪い」
ゼルク「いいから、さっさと吐いて戻せ」
ガイガー「何言ってるの!? もう僕の胃の中できちんと消化済みにて、血となり肉となって僕の一部ですよ? ……ロイエルちゃんの一部だったものが」
ゼルク「それが遺言か」
ガイガー「いやちょっと待って、口がすべ
暗転。
ガイガー:
ちょっと先週から本気で続いてんの!?
普通さあ、さて一夜明けて、とか、そんな間を空ける気遣いみせるってもんじゃないの!?
暗転とか表現しなくていいからさあ!?
ゼルク:
これが気遣いだろうが間違いなく。
(ニヤリ)
死ね。
ガイガー:
ギャー!! 本気で刃物振り下ろしてますよ!? いやああ!
ゼルク:
白刃取りにした奴が被害者ぶるな。
ガイガー:
だってそうしないと斬られるでしょ!?
ブルックリン(仮名):
いつも思うんですけど、なんでふざけながら白刃取りできるんですか……?
ゼルク:
おとなしく斬られればいいものを。
ガイガー:
ぎゃああああ!
ザクッ
がくっ……美男子、死亡……。
ブルックリン(仮名):
なんて言いながら白刃取り。
ゼルク:
チッ(舌打ち)
これならどうだ。
ガツン。
ガイガー:
あ痛っああああ!?
いやぁ、何するの!? やめて中将、やめてえぇえ!? 助けてドクタ
ゼルク:
何の話だ!?
ブルックリン:
昔どっかの雑誌で見た「新婚さんシリーズ」みたいですね。
それにしても、管理官の黄色い声が気色悪いです。
ガイガー:
ブルックリン君って意外とマニアなのね。
おっとっと。
嫌ぁ! 中将、駄目ぇ、そんなの、そんなコトしちゃ駄目ぇ! 出ちゃうぅ!(脳みそが)
ゼルク:
黙れ! お前の嬌声なんか聞きたくも無い!
ブルックリン(仮名):
ううーん。暗転は、むしろ管理官にとって有利になってしまいますね。逆効果かあ、困ったなあ。
夕刻
両方の鼻の穴に栓をしたガイガーがお宅参上。桃ムースをホールでどうぞ。
ガイガー:
ごめんねーロイエルちゃん。おわびのしるし。
ロイエル:
そんな、よかったのに、ガイガーさん。
ガイガー:
よかった!?
それって、僕に食べられてよかったってこと!?
嬉しいこと言ってくれるなあ、ロイエルちゃグフッ!?
ゼルク:
用が済んだら帰れ(注;小声)
(ロイエルに見えないように、友人のわき腹に拳をくれている)
ロイエル:
どうしたんですか? ガイガーさん? 額に汗が。
ガイガー@脂汗だよおっかさん:
ううんなんでもないの。
そうだ、僕、ゴフ、ちょっと、ゼルク君が隣に立つと鼻血が出たり、頭にこぶができたりお腹が痛くなっちゃうから、これで、帰るね。
ロイエル:
もう、ですか?(残念そう)
また遊びに来てくださいね(にこり)
ガイガーさんがいらっしゃると楽しくて。(にこにこ)
ガイガー:
うお本当!?(キラキラキラ!)
うんッ!
(ゼルクを突き放し)
今度、是非、「また」、デートしようねッ! じゃッ、可愛いロイエルちゃん、またねー!(スキップで優雅に脱兎)
ロイエル:
はい。また是非。
ゼルク:
……「また」?
疑惑を残して終わり。
これにて出張DMB終了です。
かちょうふうげつ 2008/7/20 (Sun.) 23:18:13
ずいぶん長くかかりましたが、これにて終了です。
おつきあいいただきまして、まことにありがとうございました!
僕からの追伸だよ。
ガイガー管理官デートしてました実は 2008/7/20 (Sun.) 23:23:23
いやほんの1,2度だけどね。街でばったり偶然に出会っちゃって、お茶飲んだことが1,2度ほどね? いや、偶然なんだから、仕方ないよね?
まあ、そんな偶然の話は、おいといて。
今回の出張DMBは、ちょっと量が多くなって、捨てるのももったいないので、
後日、DMBサイトの方に、HTML化して移します。
その際には、ゼルクくんがロイエルちゃんにやった「寝てる間のあれやこれや」を追加しますので、そこのところお楽しみにネ!
ではこれで。
追加。
「寝てる間のあれやこれや」です。
夜も11時をまわるころ。
「わかった。待ってる」
受話器を置いた青年は、少し息を吐くと、背後を振り返った。
ソファの背越しに、本を読んでいる少女の後ろ髪が見える。
「ロイエル。悪いけど、部屋に戻ってくれないか? 今から客が来ることになったから、」
声をかけると静寂が返ってきた。
ゼルクは、彼女がどんな本に夢中になっているのか、と、見に行く。
「本当に夢の中か」
ロイエルは、眠っていた。
青年は、膝の上に落とされていた本を取りあげた。
それは、昔、彼の母が読んでくれた童話だった。
昔々あるところに、働き者の娘が住んでいた。冬、娘は、自宅の穀物倉に、大きな包みを見つけた。その重い包みには、秋に訪ねてきた親戚の名前が書かれてあった。娘は、山向こうに住む親戚の家を訪ねることにした。包みの中には、親戚の食料となる、春まき種が入っていると思ったからだった。春になる前に届けなくては、と、娘は冷たく凍った小川を渡り、冬枯れの山道を登って、強い北風の吹く野原を歩いた。そうして、やっと親戚の家に着く。しかし、娘が持って来た包みには、虫食い穴が開いており、中はすっかり空になっていた。娘はひどく落ち込むが、親戚は笑って遠くを見た。
そしてこう言うのだ。
「見てごらん。お前は春を連れてきたんだ。この種は、お前の来た道を輝かせるためにあったんだよ」
と。
娘が振り返ると、季節は春になっており、彼女の通ってきた場所は黄色く輝く花の道になっていた。
ゼルクは本をソファに置き、ロイエルを抱き上げた。
「読み終わったかな?」
微笑んでいるような表情で、少女は深く眠っている。
階段を上がり、彼女の部屋に入る。ベッドに降ろし、上掛けを被せてやる。左肩のあたりに留まっていた結い紐を解くと、くつろいだ薄茶色の髪から、花の香りが優しく漂った。
香りに惹かれて、青年は彼女の髪に顔を寄せる。
ふっくらした耳朶が視界に入り、ゼルクはそっと口付け、寝入った少女が起きないのを確認してから、かすかに歯を立てた。
「なぁに……?」
ロイエルが、微かに目を開けた。
「なんでもないよ」
優しいささやきを聞くと、無防備に微笑んで、また、瞳を閉じた。
指で髪をすいてやると、猫のように心地良さそうにすり寄ってくる。
ゼルクは愛しそうに笑って、少女の額に口付けた。ん、と、鼻にかかったような小さな声が、耳に届く。
夜明けには咲きそうな花のように眠る。
見つめて、ゼルクは、手指を動かした。
「おはこんばんはー!」
そろそろ早朝という時間帯になってから、情報処理課管理官がやってきた。
「ゼールークーくーん! 僕が来たよー!」
学校帰りの子どもが友達宅に遊びに来るのと同じ元気で、ガイガーが公邸に上がりこんできた。
主は少し眉を寄せて迎えた。
「遅かったな? ずいぶんと」
「うん。友人として、すッッげえ気を遣ったの! そして、ハイ、これが、僕からのおみやげ!」
気軽に差し出されたのは、大きな茶封筒。表面には何も書かれていない。受け取ると、金属の硬さがあった。
「暗証記号は、知らないけどねー」
「かまわない」
封を開けると特殊合金の書類入れが入っている。鍵はない。暗証記号によって開くことができるが、手荒に扱ったり、一度でも入力を誤れば、それは高温となり内部の文書が炭化し損壊する。
ゼルクはソファに腰を下ろし、書類入れを開けて文書を読み始めた。
一方のガイガー管理官はというと、スキップをふみながら、台所に駆けて行く。
「突撃・お宅の冷蔵庫はいけーん! さーてゼルク君ちの冷蔵庫の中には何があるでしょーか?! おッ! これは……」
夜が終わる。
ソファの上で、文書を手にしたまま眠り込んだゼルクに、「冷蔵庫に入っていた残り物」をたいらげたガイガー管理官がニヤリと笑った。
「幸せそうな寝顔だよなあ。僕もこっそり幸せだし、よかったよかった。おや?」
友人の隣には黄色の小さな本が置いてあった。
パラパラパラ、とめくると、熊のような外見の男は、「おー」と声を漏らした。
「懐かしいなあ。『はるいろのみち』か。うーむ、これ見ると菜の花のおひたしが食べたくなるんだよネ。家で、ユリちゃんと作ろっと!」
静かな公邸を出て、管理官は、愛妻の待つ場所へと帰っていく。「もう菜の花過ぎてるなあ。じゃあ、菊の花にしとくかな?」とつぶやきながら。
夜明け前。
「……、」
目を覚ましたロイエルは、まだ薄暗い外の景色を窓に見ると、もう一度まぶたをおろして、寝返りを打った。
「?」
背中に少し違和感を感じて、手をやる。
着けていたはずの、下着だった。
……いつ、外したんだっけ?
けれど、すぐに優しい睡魔が訪れて、意識を遠くに連れて行く。
やっぱり、なんかしてたんですな。