飲み過ぎた。
起きるのが辛かったが、それは自分だけではなかった。
XT君は状況が酷いようだった。
食堂で無理やり朝食を食べていると、尾道ロケ地マップなるものがあるのを発見。
なんだよ~。
昨日これ見つけてれば、楽に探せたのになぁ。
しかし・・・このマップ詳しく出ているわけではない。
大体の場所と、そのシーンがボヤッと書かれている。
ヒントは与えるから、後は自力で探せ・・・って事なのだろう。
よーっし、ヒントを貰えば楽勝だぁ!
朝食を食べたばかりだが、XT君と話が合ったので、茶房こもんと言う喫茶店に向かう。
ここは転校生でもロケに使われた場所で、中に入ると監督を始め、出演者の人達の写真とサインが飾られていた。
男二人でワッフルとコーヒーを頼む。
ワッフルがなんだかわからなかったが、主演の尾美としのりが食べたというので、迷わず。
カウンターに座っていたので、目の前で何かをプレートで焼き始めるのが見えた。
“あれがワッフルだな”
二人で確認しあった。
正にそれがワッフルで、目の前で焼きあがったものが皿にに乗せられて出てきた。
どうやって食べるのか不安であったが、ホットケーキを食べるように、ナイフで切って口に入れた。
「うまーーーい♪」
男二人は、激しく絶賛するのであった。
XT君の焼酎でただれた胃は、ワッフルの甘さで緩和されたようだった。
満腹状態で店を出たので、ここで記念写真をパチリ。

◇ワッフルを制覇。勝者の笑みをふりまく二人。元気かXT君!◇
XT君とはここでお別れ。
俺の今夜の宿を、瀬戸内海に浮かぶ島にある瀬戸田ユースに決めた為、尾道ユースに連泊するXT君とは別行動の方がいいだろうという事だ。
今夜も飲むのかXT君。
もどすのは止めとけよ。
ロケ地マップでまず目標を定めたのは、“さびしんぼう”で主人公が住む家だ。
お寺らしいので判りやすいだろう。
尾道でロケ地めぐりをするのにはバイクは適していたようだ。
狭く急な坂道を、スイスイと登っていく。
この辺りかと見当をつけて坂道を上がっていったら、いきなり見覚えのある坂道、それに寺が現れた!

◇この家だっ!冨田靖子の写真がエンディングで舞っていた場所だ!◇
おお!さびしんぼよ!
俺はやってきたぞ。俺がいるからもうさびしくないぞっ!
ショパンの別れの歌を口ずさみつつ。その場を離れた。
次はどこだ?
うーん・・・・ここだな。
「転校生」で印象的なシーン、石段ゴロゴロで一夫と一美が入れ替わる場所だ。
楽勝っぽいぞ。行け行け!
ドーン。
本当に難なく分かった。

◇あー俺もゴロゴロしたいっす。でも実際にやったら大怪我間違い無しの角度だった◇
ゴロゴロした場所はわかった。
だったら次は・・・一夫の家だろう。
海沿いの道を行ったり来たりするが分からない。
道が違うのか・・・地図とロケ地マップを見比べていると、遠くから声が。
“おーーーーいい。これだろ、これ!”
仕事着のおばちゃんが、50mはあろうかと言う距離にいる俺に、大きなジェスチャーで指し示す場所を見ると・・・。
あった!一夫の家だ!
それにしても、聞きもしないのに教えてくれたおばちゃん。
ありがとうなっ!

◇一夫の家だぁ。映画撮影時にはポストはどけたらしい。◇
一夫の家を写真に撮って、そこから後ろを振り返ると、引っ越して行く一夫達のトラックが立ち去っていた場所だった。
見送る一美が、振り返って走り出すシーンが蘇る。
俺も走ろうかと思ったが、当然やめた。
「さびしんぼう」で、マドンナ役の冨田靖子演じるゆり子が、登校時に乗ってくるフェリー乗り場を発見!
おおっ!映画で見たままの光景がそこに。
興奮してしまった。

◇ゆり子ぉ!あの映画の冨田靖子はよかったぞっ!◇
何でもこのフェリーは対岸の向島へ行くらしい。
当然乗ってみる。
バイクで乗り込むと、そのまま跨ったまま海の上を渡っていった。
気持ちいいなぁ~海の上って。
東側を見ると、凄く高い位置に大きな橋が見える。因島大橋・・・ってやつかな?
向島に渡ってもロケ地探しだ。
「さびしんぼう」で、ゆり子のチェーンが外れたのを、主人公が直すシーンから始まる物語。
似た場所は発見したが、確信の場所は見つからず。
ロケ地探しは失敗に終わった。
向島を離れ、岩子島へ向かう。
ロケ地マップには出ていなかったが、俺は知っていたのだ。
この岩子島で「彼のオートバイ彼女の島」ロケが行われたという事を。
そう、この岩子島が“彼女の島”なのだ。
瀬戸内海でも更に入り組んだ場所にある岩子島。
波もなく静かな海。
そして綺麗な数々の島たち。
バイクの音が邪魔とさえ感じ、しばし休憩。ボケッとする。

◇愛車SRX。この後洗車した♪◇

◇瀬戸わんたん、ひぐれ天ぷら♪(瀬戸の花嫁替え歌)◇

◇廃校になったばかりの学校。悲しくなる。◇
のんびりしたところで、今夜の宿となる瀬戸田ユースへ向かい始める。
瀬戸田ユースは生口島にある。
フェリーを乗り継いでいく事になると思われたが、行ってみると大きな橋が架かっていた。
向島から因島に渡る橋、因島大橋だ。
しかし・・・行ってみると有料の橋。
僅かな金額だったが、なぜか払うのが嫌になった。
どうしたものか・・・どうやったらタダで・・・。
ん?見れば、車が走る橋の下に、自転車や人が歩く為の歩道があるじゃないですか。
バイクはエンジンを切ればバイクではないのだ。荷物なのだ。
よしっ!
勝手に結論に至った俺は、エンジンを切り、歩道への道を歩き始めた。
くっ・・・重っ・・・。
エンジンを切った荷物満載のバイクは、信じられないほど重かった。
それでも大汗かきながらバイクをひたすら押す。
ふと下を見れば、遥か下に海面が見える。
ゾクッ・・・。
怖っ。
助けて・・・。
見ない見ない。
そう決めて、ひたすら押し続けた。
反対側から自転車に乗った女子高生の二人組みが来た。
楽しげに話しながら自転車をこいでいる。
20mぐらいの距離に近づいた時、二人が俺に気づくと会話がやんだ。
緊張のまますれ違う・・・。
20mぐらい行き過ぎたら、爆笑の声が背中の方面から聞こえてきた。
何やってんだと思ったろうな女子高生諸君よ。
俺なぁ・・・金ねんだよ。
瀬戸田ユースは驚くほど普通の家のような感じだった。
と言うか、普通の家。
客間のような畳の部屋に通されると家に帰ったようでホッとした。
風呂に入ってのんびりしていると、夕飯を呼ぶ声が聞こえたので行ってみる。
何と外で食事だ。
何事が起こるのかとドキドキしていたら、巨大な金網を張ったバーベキュー料理。
食べるネタは岩カキだった!
さっき取って来たと言う岩カキの固まりを自分で好きなだけ焼いて食べる食事!
瀬戸内の岩カキを食べ放題食べれらるユースなんてあるのか!
しかもビールまで出してくれちゃって!
大きな固まりから、美味しそうな場所をとっては焼き、ひたすら食う。
ビールも飲む。
最高に気持ちいい~。
泊り客は俺以外には一人。
何でも、どこかの大学の学生で。地質調査に来ているのだという。
一緒に食べている家の人(ユースの人)も含めて、10人近くでの大盛り上がりバーベキューだった。
いい加減酔ってきたところで、隣に座るオジサンの一言が忘れられない。
「いや~楽しい夜だなぁ~・・・あれ?ところでお前誰だぁ?」
一同爆笑。
家族に加えて、親戚の方も一緒にバーベキューをしていたようで、そこに宿泊客がいるのは親戚の人は知らなかったようでした。
笑いながら、これまでの旅の話などを話したり、瀬戸内の素晴らしさをたくさん聞き。
ビールもたらふく飲ませてもらった。
いつ布団に帰ったのかも覚えていない。
気が付くと布団の中だった。
この夜、初めて天井が回ると言う酔いを経験した。
“あっ、天井がグルグル回るってこれなのかぁ”
酔いに身を任せるのは気持ちがいい・・・知らないうちに眠りに付いた。
つづく・・・・。
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天気:晴れ
時間:10:00~16:00
距離:108km
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起きるのが辛かったが、それは自分だけではなかった。
XT君は状況が酷いようだった。
食堂で無理やり朝食を食べていると、尾道ロケ地マップなるものがあるのを発見。
なんだよ~。
昨日これ見つけてれば、楽に探せたのになぁ。
しかし・・・このマップ詳しく出ているわけではない。
大体の場所と、そのシーンがボヤッと書かれている。
ヒントは与えるから、後は自力で探せ・・・って事なのだろう。
よーっし、ヒントを貰えば楽勝だぁ!
朝食を食べたばかりだが、XT君と話が合ったので、茶房こもんと言う喫茶店に向かう。
ここは転校生でもロケに使われた場所で、中に入ると監督を始め、出演者の人達の写真とサインが飾られていた。
男二人でワッフルとコーヒーを頼む。
ワッフルがなんだかわからなかったが、主演の尾美としのりが食べたというので、迷わず。
カウンターに座っていたので、目の前で何かをプレートで焼き始めるのが見えた。
“あれがワッフルだな”
二人で確認しあった。
正にそれがワッフルで、目の前で焼きあがったものが皿にに乗せられて出てきた。
どうやって食べるのか不安であったが、ホットケーキを食べるように、ナイフで切って口に入れた。
「うまーーーい♪」
男二人は、激しく絶賛するのであった。
XT君の焼酎でただれた胃は、ワッフルの甘さで緩和されたようだった。
満腹状態で店を出たので、ここで記念写真をパチリ。

◇ワッフルを制覇。勝者の笑みをふりまく二人。元気かXT君!◇
XT君とはここでお別れ。
俺の今夜の宿を、瀬戸内海に浮かぶ島にある瀬戸田ユースに決めた為、尾道ユースに連泊するXT君とは別行動の方がいいだろうという事だ。
今夜も飲むのかXT君。
もどすのは止めとけよ。
ロケ地マップでまず目標を定めたのは、“さびしんぼう”で主人公が住む家だ。
お寺らしいので判りやすいだろう。
尾道でロケ地めぐりをするのにはバイクは適していたようだ。
狭く急な坂道を、スイスイと登っていく。
この辺りかと見当をつけて坂道を上がっていったら、いきなり見覚えのある坂道、それに寺が現れた!

◇この家だっ!冨田靖子の写真がエンディングで舞っていた場所だ!◇
おお!さびしんぼよ!
俺はやってきたぞ。俺がいるからもうさびしくないぞっ!
ショパンの別れの歌を口ずさみつつ。その場を離れた。
次はどこだ?
うーん・・・・ここだな。
「転校生」で印象的なシーン、石段ゴロゴロで一夫と一美が入れ替わる場所だ。
楽勝っぽいぞ。行け行け!
ドーン。
本当に難なく分かった。

◇あー俺もゴロゴロしたいっす。でも実際にやったら大怪我間違い無しの角度だった◇
ゴロゴロした場所はわかった。
だったら次は・・・一夫の家だろう。
海沿いの道を行ったり来たりするが分からない。
道が違うのか・・・地図とロケ地マップを見比べていると、遠くから声が。
“おーーーーいい。これだろ、これ!”
仕事着のおばちゃんが、50mはあろうかと言う距離にいる俺に、大きなジェスチャーで指し示す場所を見ると・・・。
あった!一夫の家だ!
それにしても、聞きもしないのに教えてくれたおばちゃん。
ありがとうなっ!

◇一夫の家だぁ。映画撮影時にはポストはどけたらしい。◇
一夫の家を写真に撮って、そこから後ろを振り返ると、引っ越して行く一夫達のトラックが立ち去っていた場所だった。
見送る一美が、振り返って走り出すシーンが蘇る。
俺も走ろうかと思ったが、当然やめた。
「さびしんぼう」で、マドンナ役の冨田靖子演じるゆり子が、登校時に乗ってくるフェリー乗り場を発見!
おおっ!映画で見たままの光景がそこに。
興奮してしまった。

◇ゆり子ぉ!あの映画の冨田靖子はよかったぞっ!◇
何でもこのフェリーは対岸の向島へ行くらしい。
当然乗ってみる。
バイクで乗り込むと、そのまま跨ったまま海の上を渡っていった。
気持ちいいなぁ~海の上って。
東側を見ると、凄く高い位置に大きな橋が見える。因島大橋・・・ってやつかな?
向島に渡ってもロケ地探しだ。
「さびしんぼう」で、ゆり子のチェーンが外れたのを、主人公が直すシーンから始まる物語。
似た場所は発見したが、確信の場所は見つからず。
ロケ地探しは失敗に終わった。
向島を離れ、岩子島へ向かう。
ロケ地マップには出ていなかったが、俺は知っていたのだ。
この岩子島で「彼のオートバイ彼女の島」ロケが行われたという事を。
そう、この岩子島が“彼女の島”なのだ。
瀬戸内海でも更に入り組んだ場所にある岩子島。
波もなく静かな海。
そして綺麗な数々の島たち。
バイクの音が邪魔とさえ感じ、しばし休憩。ボケッとする。

◇愛車SRX。この後洗車した♪◇

◇瀬戸わんたん、ひぐれ天ぷら♪(瀬戸の花嫁替え歌)◇

◇廃校になったばかりの学校。悲しくなる。◇
のんびりしたところで、今夜の宿となる瀬戸田ユースへ向かい始める。
瀬戸田ユースは生口島にある。
フェリーを乗り継いでいく事になると思われたが、行ってみると大きな橋が架かっていた。
向島から因島に渡る橋、因島大橋だ。
しかし・・・行ってみると有料の橋。
僅かな金額だったが、なぜか払うのが嫌になった。
どうしたものか・・・どうやったらタダで・・・。
ん?見れば、車が走る橋の下に、自転車や人が歩く為の歩道があるじゃないですか。
バイクはエンジンを切ればバイクではないのだ。荷物なのだ。
よしっ!
勝手に結論に至った俺は、エンジンを切り、歩道への道を歩き始めた。
くっ・・・重っ・・・。
エンジンを切った荷物満載のバイクは、信じられないほど重かった。
それでも大汗かきながらバイクをひたすら押す。
ふと下を見れば、遥か下に海面が見える。
ゾクッ・・・。
怖っ。
助けて・・・。
見ない見ない。
そう決めて、ひたすら押し続けた。
反対側から自転車に乗った女子高生の二人組みが来た。
楽しげに話しながら自転車をこいでいる。
20mぐらいの距離に近づいた時、二人が俺に気づくと会話がやんだ。
緊張のまますれ違う・・・。
20mぐらい行き過ぎたら、爆笑の声が背中の方面から聞こえてきた。
何やってんだと思ったろうな女子高生諸君よ。
俺なぁ・・・金ねんだよ。
瀬戸田ユースは驚くほど普通の家のような感じだった。
と言うか、普通の家。
客間のような畳の部屋に通されると家に帰ったようでホッとした。
風呂に入ってのんびりしていると、夕飯を呼ぶ声が聞こえたので行ってみる。
何と外で食事だ。
何事が起こるのかとドキドキしていたら、巨大な金網を張ったバーベキュー料理。
食べるネタは岩カキだった!
さっき取って来たと言う岩カキの固まりを自分で好きなだけ焼いて食べる食事!
瀬戸内の岩カキを食べ放題食べれらるユースなんてあるのか!
しかもビールまで出してくれちゃって!
大きな固まりから、美味しそうな場所をとっては焼き、ひたすら食う。
ビールも飲む。
最高に気持ちいい~。
泊り客は俺以外には一人。
何でも、どこかの大学の学生で。地質調査に来ているのだという。
一緒に食べている家の人(ユースの人)も含めて、10人近くでの大盛り上がりバーベキューだった。
いい加減酔ってきたところで、隣に座るオジサンの一言が忘れられない。
「いや~楽しい夜だなぁ~・・・あれ?ところでお前誰だぁ?」
一同爆笑。
家族に加えて、親戚の方も一緒にバーベキューをしていたようで、そこに宿泊客がいるのは親戚の人は知らなかったようでした。
笑いながら、これまでの旅の話などを話したり、瀬戸内の素晴らしさをたくさん聞き。
ビールもたらふく飲ませてもらった。
いつ布団に帰ったのかも覚えていない。
気が付くと布団の中だった。
この夜、初めて天井が回ると言う酔いを経験した。
“あっ、天井がグルグル回るってこれなのかぁ”
酔いに身を任せるのは気持ちがいい・・・知らないうちに眠りに付いた。
つづく・・・・。
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天気:晴れ
時間:10:00~16:00
距離:108km
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