骨髄機能の異常によって前白血病状態となり、造血障害を起こす症候群
1、骨髄に造血幹細胞の前腫瘍細胞である異型クローンが生じ、正常幹細胞を凌駕して増殖する
2、正常の造血が抑制される。また異型クローンから造られる血球細胞は異常細胞なので末梢血に出る前に分解される。
3、異常クローンが骨髄を占拠する結果として骨髄は過形成になるが、アポトーシスが亢進しているので血球減少をおこす。
4、異常クローンの遺伝子にさらに傷がつくとアポトーシス耐性を獲得するクローンができる。この場合急性骨髄性白血病になる。このメカニズムがあるが故に、MDSを前白血病状態と呼ぶ者もいる。
発病に関わる原因は正確には分かっていませんが、年齢とともに発症率が高まること、抗がん剤や放射線治療を受けた患者さんで発病率が高いことから、活性酸素が原因と考えられています。
活性酸素で、造血幹細胞の遺伝子損傷がおこり、修復できないままに損傷が蓄積されていった結果、異常な造血幹細胞が生まれ、骨髄異形成症候群を発症するのでないかと考えられています。
白血病化が最も重要な合併症である。高リスク群に分類される型では高率に急性白血病へ移行する。特に急性骨髄性白血病が多い。白血球減少に伴う感染症も重要な合併症の1つである。
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