土星の輪が消失?
◆太陽系で2番目の巨大惑星「土星」を人気者にしている大きな輪が、95年から96年にかけて4回消失しました。この消失は土星の輪の面が地球に対して平行になるために起こった見かけ上のもので、決して消えてなくなったわけではありません。1980年、81年のボイジャー1・2号の土星探査の結果、この大きな輪は数千本の細い輪がCDの溝のように並んでおり、その成分は直径10cmから1mほどの氷の粒子だとわかりました。そして、輪の幅は6万kmであるのに対して、厚みはたった数十mほどです。あの大きな輪は実はカミソリの刃のように薄かったのです。だから10億kmも離れた地球から真横になった輪を望遠鏡で見ると、全く見えなくなってしまったのです。
星に願いを「ペルセウス座流星群」
◆夜空に突然現れてスーッと消えていく。消えるまでの一瞬に願いごとをとなえれば、かなえてくれるのが「流れ星」。これは地球の外から小さな岩のかけらが飛び込んできて、空気との摩擦で光っているもので、そのほとんどはすぐに燃え尽きてしまいます。そして流れ星の中でも特に大きなものを「火球」と呼び、燃え尽きずに隕石として落ちてくることもあります。私たちの地球のまわりには、こういった岩のかけらがたくさんただよっています。それがたまたま地球に突入したのが流れ星なのです。
◆いわゆる「流れ星」(散在流星)とは違って、決まった時期に、決まった方角から四方に飛び出すように見えるのを「流星群」と呼びます。飛び出してくる方角の星座の名前をとって○○座流星群と呼び、この飛び出す場所を放射点と言います。8月は1年のうちで流星群の最盛期です。なかでも8月になると夜ごとにその数を増し8月12日~13日にピークになる「ペルセウス座流星群」はかなり活発なので、明るい加古川の街中でも見えます。街明かりのない空の暗い場所に行けば、夜中から朝方にかけて1時間に30個以上は見つかるでしょう。カシオペア座が目印です。
◆この流星群のもとになっているのは「彗星」です。太陽のまわりを周期的にまわる彗星が太陽に接近した時に、その軌道上に自分自身のかけらをバラバラとばらまくのです。そして、この彗星は何回か太陽をまわるうちにやせ細って、やがて消滅してしまいます。その砂粒ほどのかけらの大群が地球に突入すると、私たちの眼には流星群として見えるのです。ペルセウス座流星群のもととなっているのは、130年の周期で太陽をまわっている「スイフト・タットル彗星」と言われています。その他にも南の空では「やぎ座α流星群」や「みずがめ座δ流星群」なども現れ、ともに1時間に10個ほどは見られます。夏の夜は願い事がたくさんかないそうですね。