EL156シングル・アンプ試作品完成
昨夜というか深夜、何やら配線ミスをしていた。症状は、初段のSRPP(ECC83)の下段のカソードに100Vもの電圧が掛かっていたことだ。
冷静に眺めたらすぐに判明、何のことはないアースに落ちていなかった。
出力トランスを取り付け、配線も完了。初段のプレートには250V掛けるつもりだったが
200Vしか掛かっていないが、まずは音出しだ。
無難に音は出た。NFBが掛かっていないので、先に作ったアンプと雰囲気が違う。
低域が出過ぎるというか締まりがない。
NFBを掛けて両チャンネルで鳴らす。
低域をチェックするために今井美樹の「PRIDE」をかける。
実質10畳くらいの部屋では何とか使える程度の音量は出た。
ゲインが低いので破綻するところまでの音量は出ない。
よく制作記事やBlogでもEL156は残留ノイズが大きいと書かれるが、SPに耳を近づけてみた。先に作ったほうからは、1mくらいの距離でほんの僅かハムが出ていた。
今日、出来上がった方からは耳を近づけると聴こえた。
なので、能率が90dB程度のSPであれば実用上問題ないレベルだろう。
今日できたアンプは電源に入れたコンデンサが400μFくらいあるのが効いたのだろうか。
次はレコードで荒井由美の「ひこうき雲」をかけてみた。
1曲目の「ひこうき雲」も次の「くもりぞら」もボーカルが前に浮かび上がる感じで
とてもいい。6384PPは解像度がありカッチッとした音場だが、これとは違った雰囲気だ。高域が伸びていない感じはあるが、解像度もあるが 何というか 「フワァー」っとした感じと言えばよいのか、包み込む感じの音だ。
測定していないが、たぶん最大出力は10Wほどだろう。15Wあれば十分なのだが、、、。
この出力トランスは三極管専用なのだろうSGタップがない。UL接続が試せない。
<< さてこれを、キチンとした姿に作り直す日が来るだろうか? それにしても出力トランスが大きすぎる。 >>
今回のアンプを作るにあたり、昔からいろいろと参考にさせてもらっている「ペルケ氏」のサイトを覗いてみた。氏のアンプは前段作動アンプが有名だ。
終段までカソード電圧が上がってしまうので、あまり大出力のアンプは作り難い。
終段のカソード側に半導体を使って定電流回路を入れるのだが、一度EL34ppに挑戦したが、大出力を狙うと、ちょっとこわい感じがした。
久しぶりにみた記事の中にSRPPの下側に五極管を使った回路があった。
要するに五極管でゲインを稼ぐのが目的かなと思った。確かに通常の双三極管だと
一番ゲインが稼げるのは12AX7系だ。回路例では6U8が使われていたが、EF86など
好みの球が使えるので興味があった。取りあえずは今回はパスして、
それと氏の記事で一番興味があったのは、ご自身の年齢のことに触れて「身の周りのシステムを整理している」と書いておられた。
わたしもほぼ同じ年代なので、考えさせられた。