「…すみません、主人があわてて何度もお電話しちゃって、私もラインを…」
私はA叔母に説明しながら、かけつけた3人の目が赤く口調がゆるいのに気づいた。
「ごめんね、ほんっと、私たち気がつかなくて。
主人も出張だし、みんなで駅近の居酒屋さんにいたの」
次女は友人と出かけていて不在。
母娘3人で飲んでいたので、夫の電話や私のラインにも気づくのが遅れたと言う。
夫の一族は皆 大酒飲みだ。
A叔母の隣で頷く一番年下の三女も、口数は少ないがかなりの酒豪だったはず。
ひととおり話すと我にかえる。全員立ったまま、話し続けていた。
「そうだわおばさん、こちらにどうぞ。みんなも…」
すすめながら自分も堅い椅子に座ると、大柄な男性に声をかけられた。
「事務の者です。ご家族?ご本人の保険証、ありますか?これ書いていただけますか」
一枚の書類に、複数の項目がある。
事務の男性に、のちほど夫が保険証を持ってくると伝え、姑の生年月日、住所氏名、
既往症などA叔母にも確認しながら書いていった。
それからまた小一時間。
「(姑に)お会いになれますよ」とナースさんから声がかかったのと、
夫と子が小声で「ママ―!」と言いながら走ってきたのは同時だった。
私はA叔母に説明しながら、かけつけた3人の目が赤く口調がゆるいのに気づいた。
「ごめんね、ほんっと、私たち気がつかなくて。
主人も出張だし、みんなで駅近の居酒屋さんにいたの」
次女は友人と出かけていて不在。
母娘3人で飲んでいたので、夫の電話や私のラインにも気づくのが遅れたと言う。
夫の一族は皆 大酒飲みだ。
A叔母の隣で頷く一番年下の三女も、口数は少ないがかなりの酒豪だったはず。
ひととおり話すと我にかえる。全員立ったまま、話し続けていた。
「そうだわおばさん、こちらにどうぞ。みんなも…」
すすめながら自分も堅い椅子に座ると、大柄な男性に声をかけられた。
「事務の者です。ご家族?ご本人の保険証、ありますか?これ書いていただけますか」
一枚の書類に、複数の項目がある。
事務の男性に、のちほど夫が保険証を持ってくると伝え、姑の生年月日、住所氏名、
既往症などA叔母にも確認しながら書いていった。
それからまた小一時間。
「(姑に)お会いになれますよ」とナースさんから声がかかったのと、
夫と子が小声で「ママ―!」と言いながら走ってきたのは同時だった。
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