夫の母が倒れたら

ある日、突然。備忘録。

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2019年07月14日 | 日記
グゥエエエエエエエ…

大きなオウムが鳴くような音とともに、姑が嘔吐を始めた。
慌ててプラスティックの容器を口元に運んだが、パジャマとシーツに
薄黄色の液体が散る。

背中をさすっていいのか、余計なことだろうか?
…左手を前に出せない。
これが私の母だったら躊躇しないのに…と、小さく丸い背中を見ながら考えていた。

あ、ナースコール!
私が気づくよりも早く、姑が懸命にナースコールを押した。

先ほどとは別のナースさんがやってきて、

「気持ち悪いですねー、大丈夫ですよー、」

と言いながら姑の背中をさする。



私と夫があっけにとられる間、ナースさんは姑の落ち着く様子を見計らって
「ちょっと汚れちゃったシーツの上に敷く、マットをとってきます」と個室を出て行った。
いつの間にか個室に入ってきていたA叔母が、姑の背中を優しくさすりながら
寄り添っている。