一型でも適当に糖質制限。

主婦の平凡な糖質オフの日々

人と比べる

2017年02月12日 | 日記
私がこの病気になってから、実の両親がこっそり泣いていたり、
周囲の人たちが気の毒そうにされたりと、
それなりに皆に後ろ向きな感情を抱かせてしまった私。



ごめんよぅ。

でもね、本人はいたって前向きなんです。

いや、自慢できるような前向きさではないのですが、
今思えば、幾つかの出会いがあったからこそだと思います。


今から4年前、次男が三歳になったばかりのことです。


三日間、高熱が続いておりました。

午前中、小児科に連れていきました。
ウイルス検査をしても何も引っ掛からず、様子をみるよういわれました。


それでも、心配で脱水予防に点滴でもと、午後も小児科に再受診。


先生に「具合も悪そうだし、血液検査してみる?」

と、云われ。

安心を得る為にも検査をお願いしました。
そしたらば、
CRP(炎症度をみる値みたいなもの)が基準値0~0.4なのに対して13もありました。


「これは何かの感染症に違いない。
まだ熱以外には、何の症状も出ていないけど、ボクは川崎病を疑います。
直ぐに診断書を書いてあげるから、入院準備をして、市立病院に走って!」


と、言われました。
半信半疑で自宅に戻り準備を済ませ、
市立病院に着いた頃には、
川崎病の症状であるイチゴ舌、全身発疹、手足がグローブのように腫れる、眼球の赤みが出ていました。

一時間前はなかったのに我が子の急速な変化に動揺しました。


医療処置による様々な誓約書を書きこみ、
医師にも進行が劇症的なので危ない状況だと告げられました。


ガンマグロブリンという血液製剤とステロイドを投与してもらい。

ただただ、心臓に瘤ができないように祈りながら夜を明かしました。

「今夜が山です。」

なんてテレビでしか聞いたことのないようなセリフも先生が云うもんだから、
もう頭の中はぐちゃぐちゃでした。


けれど、その山をしっかり乗り越え、
後遺症も残らず、今ではとっても元気です。


その川崎病での入院中のことでした。
幼児の入院ですので、私もつきっきりでした。

4日間の急性期が過ぎ、熱も下がり、落ちついた頃に病棟を移りました。

移った病棟は小児癌や多発性硬化症の子どもたちが殆どの所でした。


川崎病は他者にうつる心配はないとのことで、
免疫力の弱っているその子どもたちと同じ病棟になりました。


我が子は10日たつ頃には元気を取り戻し。
後、数日で退院出来るかな。という日のこと。


どの子にも、付き添いの保護者がいるのですが、
付き添う保護者以外、面会も駄目な病棟でした。
ですので、自然と保護者同士、話す機会も多くなっていました。


命のタイムリミットに項垂れている方。

「この抗がん剤が効かなければ、後はもう選択肢がないんだよね。」
と、哀しそうに話す、お母さん。


多発性硬化症でステロイドを大量投与し、投与中も命の危険にさらされ、
副作用で顔もパンパンに腫れていて、骨も変性している4歳の女の子。

この処置が終れば県外の大きな、こども病院に転院すると辛そうに話すお母さん。


その方に静かに云われました。

「川崎病で良かったですね。羨ましい」と。


私は苦笑いしか出来ませんでした。

その、通りなんです。
我が子は後遺症も残らず、経過も順調でした。
確かに数日、悩んだけれど、それは数日間なだけでした。


大切な我が子が苦しんでいて、もう何ヶ月も付き添っていて、
心身共に疲労困憊なお母さん。


その言葉は全く嫌味っぽくなく、その方からふっとでた正直な感想。
その言葉に私は、返すことが出来ませんでした。


あの出会いと交わした言葉は私にとっては、衝撃的でした。
忘れられない出来事です。


それ以来、自分にとってマイナスな出来事が起こると、あの方たちと比べることにしています。

人と比べるなんてことは、愚かなことだと解っているのですが…


自分への戒めに比べるんです。
だってね、自分の置かれている状況なんて、
あの子やあのお父さんやお母さんに比べたら、ちっぽけだと気付くからです。


独身時代の仕事柄、(医療従事者じゃないです)

様々な障害や難病の方と接する機会がありました。


その方たちが吐露した言葉も、今の自分には刺さります。

だから、本当に、落ち込んでなんかいられないんです。
私が落ち込むこと事態、おこがましいというか、
あの方たちに申し訳なく思うんです。



いつも、糖質制限、制限と能天気に云っているけれど、
肝機能や腎機能の重い方はその選択肢すらないということ。


貧困やネグレクトのせいで給食だけが命を繋ぐ状況下にある子ども。

もっと云えば、新興国の飢えた子たち、きりがないくらい。私より大変な人たちが確実にいます。

そんな方たちには糖質オフなんて言葉、おいそれと云えないし、

そう考えたら、自分の病気に突破口がある私は幸せなんだなと思えます。


随分、不毛でまとまりがない文になりました。


何が云いたいのか自分でもよく解りませんが。
私と同じ病気で酷く落ち込んでいる方がいたら、
突破口がある病気なんだと言い聞かせて、浮上していって欲しいのです。



ちゃんちゃん。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿