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アメリカの結婚式(前編)

2005年09月09日 | kazun's 季節&イベント
 アメリカにいる間に一度は出席してみたかった結婚式に、友達のシャローンが招待してくれました。
 それはもう大喜び!なのはいいけれど、アメリカの結婚式をまるで知らない私たち夫婦。事前にリサーチしてみると、いろいろとおもしろいことがわかってきました。
 
 服装は、日本では男性はブラックスーツに白ネクタイ、女性も最近は黒が多くなっていますが、アメリカでは何でもあり。男性で日本人のような服装をしてくる人はいないし、女性は人それぞれで、ジャラジャラとど派手なパーティスーツで来る人もいれば、ちょっとだけよそ行き風のワンピースという人もいるとか。 
 ご祝儀については、プレゼント派と小切手派に分かれるそう。プレゼント派は、新郎新婦ご指定のデパートなどに出向き、事前に彼らが登録した「ギフト欲しい物リスト」をもとに予算に合わせてプレゼントを買うのが一般的。何だか味気ない気もしますが、選択ミスはないからお互い安心ではあります。そして、もう一方の小切手派は、日本のように現金を包むのではなく小切手を封筒に入れて渡すのです。友達のアドバイスによると、アメリカには引き出物がないからご祝儀もその分差し引いて考えた方がいいとのこと。「私だったら、どんなに仲のいい友達でもせいぜい100ドルまでだなあ」とは彼女の談。

 さて当日。私は色々迷った末、黒のノースリーブワンピースを友達から借り、ダンナは日本式スタイルで教会に向かいました。シャローンが式の10分前までに来てくれればいいというので半信半疑でその時間に到着すると、なんと駐車場でジムの両親とばったり。両親が10分前とは変な話ですが、アメリカでは式の前の親族だけの儀式というのはないのだそう。代わりに式の前日に「リハーサル・ディナー」というのがあって、通常新郎の両親が新婦の身内をディナーに招待するそうです。
 ちなみに、リハーサル・ディナー後の独身最後の夜の過ごし方ですが、同棲していたカップルでもその日は別々の夜を過ごすのがアメリカ式。ジムはアパートで一人寂しく過ごし、一方のシャローンは友達の家で夜通しおしゃべりに夢中だったとか。
 
 若くてリベラルな彼らのことだから、式もカジュアルかと思いきや、1時間めいっぱい伝統的な儀式でした。後で聞いたところによると、ジムの母親と教会の司祭が親しかったためそうするしかなかったようですが、私たちにとってはいい経験です。
 立ったり座ったり、司教の話を聞いたり、賛美歌を歌ったり、それから映画によく出てくる司祭にクッキー(?)をもらうシーン。全員ではないのでどうやら宗教的な儀式のようですが、ダンナは興味本意で自らもらいに行っていました。カトリックの正餐式だそうです。宗教はさっぱりの私の目にも、厳粛でみんなが緊張して式を進めていたのはわかったのですが、それなのに参列者の服装が思った以上にラフなのには驚き。案の定、日本式のスーツを着た男性は一人もいなかったし、女性はセーターにチノパンとか、どうみても娘のサッカーの練習帰りとしか思えないような親子もいました。「どうか通りすがりの人たちでありますように」。そう思ったのは私だけでしょうか。→続きは次のエッセイで。     2003年7月
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