このたび『ENTAME 2023年11月号』にて、私立恵比寿中学の星名美怜さんと、秋葉原近辺オススメのお店をめぐりながら、ドネルケバブにまつわる様々なお話をさせていただきました。
さて、充実の内容がギュッと詰まった誌面になっておりますが、まだまだ特にお店のことについてフォーカスを当てて書いてみたくなり、久しぶりにブログを更新いたしました。『ENTAME 2023年11月号』とこの記事をご覧いただき、ドネルケバブを存分に楽しむ一助になれば幸いです。
アンテップケバブ 秋葉原店
1店舗目はアンテップケバブ 秋葉原店です。
創業の地は原宿で、2019年9月に2号店として秋葉原へ出店されました。
こちらのお店のケバブの特徴は、なんと言っても「具材の多さ」です。
ケバブの具材と言えば、キャベツやトマトを思い浮かべるのではないでしょうか。アンテップケバブはさらに、オニオン、ピクルス、ポテトが入ります。
他のケバブ店では有料オプションになる具材が、なんとデフォルト(無料)で載っている上に、お値段も他のケバブ店と遜色なく、むしろ安いぐらい。そして、お肉は常に焼き立てを提供するこだわりです。ここがとにかくすごいところで、まだ店舗が原宿のみの時代から、メディアで紹介させていただいてました。
ちなみに、私が関わった2022年の値段改定前は、チキンケバブサンドの値段は450円でした。550円や600円は当たり前になっていた時代で、450円です(強調)。
材料費や光熱費はコロナ禍以前よりも格段に上がってしまっており、売れども売れども一向に苦しいまま、それでも「値上げはお客さんに申し訳ない」と言うオーナーのムスタファさんを、私も含む常連さんたちが半年にわたって説得し、2022年夏に今の価格になりましたが、それでも550円です。実のところ600円にしようと提案しましたが、お客さんを一番に考えるムスタファさんに断られました。
なにか同情心を誘う文章になってしまいましたが、ぜひ足を運んでいただき、アンテップケバブさんの具沢山で彩り豊かなケバブを味わっていただけると嬉しいです。
※ちなみにアンテップケバブさんがどれだけ繁盛しても、私には一銭も入りません。ステマではないことを念のため申し添えておきます。
ケバブステーション 秋葉原店
ケバブステーションさんのケバブは、いわゆる皆さまが想像されるケバブで、具材はトマトとキャベツです。では、他のお店となにが違うのか気になられるのではと存じますが、特徴はなんといっても「肉のフレッシュさ」だと考えています。主観的ですみません。
ドネルケバブは、回転しながら片面をロティサリーで焼く食べ物。
お客さんが来なければ、いつまでも切られることなく空気に晒されるので、お肉やその下味がどれだけよくても、どうしても肉質や脂の状態が変化してしまうのです。
ケバブ店で働く方やドネルケバブを食べ歩く方は、お肉を見るとなんとなく味の想像ができるのですが、ケバブステーション 秋葉原店さんは、いつお店を訪ねても「売れているドネルケバブの色」をしています。
ここからは、あくまで私の推測ですが…お店があるのは、ドン・キホーテさんの1階。世界的に新型コロナが落ち着き、円安も相まって外国人観光客で賑わう中央通りの一等地にあって、ムスリムの方をはじめ大勢の方が店頭でケバブを頬張る姿をよく見かけます。それゆえ「お肉がフレッシュ」なのではないでしょうか。
ちなみに、店主のアリさんと私のソースのオススメは、チリソースとバジルマヨソースの組み合わせ。チリソースの爽やかな辛味とまろやかなマヨ、そしてバジルの風味は飽きが来ない味わいです。バジルマヨソース自体が業界を見渡しても珍しいのでオススメです。
なお、私の記憶が正しければ、星名さんは激辛チリソースをお召し上がりになられました。辛さが苦手な私は心配しながら様子を伺っていたのですが、誌面の通り本当に美味しそうに食べ進められていたので、星名さんが激辛グルメ好きであることを存じていながら、ちょっと驚きました。私も"まとまった休みの初日"に激辛チリソースに挑戦してみますので、勇気のある方、激辛好きの方も一緒に挑戦してみましょう!
サライケバブ 浅草橋店
サライケバブ 浅草橋店さんは、東京を中心に多店舗展開されているトルコ料理店「サライ」さんの系列店です。
2020年代に入ってから、オシャレなケバブ店が数多く出店される様子が見受けられますが、このお店はその先駆けのようなお店。アンテップケバブのムスタファさんと訪れたことがありますが、彼が「夢のようなお店だ」と言ったことが忘れられません。昼はもちろん、夜はオシャレなデートスポットや飲み会の場所として賑わっています。
またトルコ料理店の系列であることから、トルコの料理やお酒、カクテルもいただけるので、これまでドネルケバブやトルコ料理と縁が無かった方でも入りやすいお店なのではないでしょうか。トルコ料理の入り口としてもオススメです。
オススメのソースはホット(辛口)で、特にお酒を飲んだあとの締めとして食べるのが本当に好きです。ビーフの濃い下味と辛口のソースが、アルコールで鈍った舌にグッと来るこの感じを、ぜひ皆さまにも体験していただきたいなと思っています。
なお、写真の通りバケットタイプの「サライスペシャル」は、食べごたえもあって最近のマイブーム。こちらも併せて、ぜひご賞味ください。
おわりに
さて、ここまで約2700字。写真が少ない記事で恐縮ですが、ここまで読んでくださり、誠にありがとうございます。
ドネルケバブはラーメンのように見た目上の変化が少ないため「ケバブってお店ごとにどう違うの?」と頻繁に質問をいただくのですが、この3店舗をはじめ秋葉原近辺のお店を巡ると、店ごとに違うんだと実感していただけるはずです。
ぜひ、ドネルケバブの世界を知っていただき、ご自身の身近なお店を応援したり、外食のレパトリーに加えていただけますと嬉しいです。
最後に、このたびお声がけいただきましたENTAMEの皆さま、そして私立恵比寿中学の星名美怜さん。また、すでに誌面をご覧になり、ケバブ店へ足を運んでくださった皆さまに、この場で恐縮ですが改めて御礼を申し上げます。
ありがとうございました!!