荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

バービーの巻。

2015年03月16日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを



GYAO!にて韓国映画【バービー】を観ました。

バービーっつっても、顔のデカい、ブスでデブのクセに、ちょっとは手前ぇがイケてると勘違いしてる、品のない糞オンナ芸人の事ではありません。



これはいたたまれなく、やるせなく、まことに救いのない問題作であります。

別に実話だからってありがたがる必要もないんですが、韓国の闇を覗いてしまったイヤ~な気分になりました

ちなみに今作直前に観たのが、懐かしの香港映画【Mr.BOO!】だったので、作品内容のあまりのギャップに疲れちゃいました。



まず感じたのが『オレはロリコンなのか』という自身に対する疑問。

基本、オンナは18、9歳くらいから上じゃないとダメ…って思ってたのに、今作の主人公・キム・セロンちゃんの可愛らしさにメロメロであります。

ちなみに僕の上限は54歳くらいかな……………ってどーでもいいっすね。

そー言えば、広瀬すずちゃんがどーの、橋本環菜ちゃんがどーのって言っていたのも怪しい。

過去の記事。
ババアの巻、よたび。
橋本環菜ちゃんの巻。

怪しいわ、怪しいわ、なんだかとっても怪しいわ

さて、このキム・セロンちゃんですが、もともと大好きなんです。

【アジョシ】で観てから。

【アジョシ】で演じた役も幸薄かったですが、今作も実に幸薄い感が強かった。

幸薄いガリガリのコが、知的障がい者の父親やワガママで病弱な妹の面倒を見、叔父さんの横暴に耐え、家業である民宿の切り盛りをし、サイドビジネスとして携帯ストラップを手作り販売しながら、懸命に生きている姿はホントにホントに涙を誘います

このコがはしゃげばはしゃぐほど、いじらしくなるのはなぜでしょう…。

笑顔が底抜けに良いんですが、これまたどこかいじらしい。



【アジョシ】もそうでしたが、母性すらも感じます。

このコには今後も幸福な役は演じて欲しくないっすね。


天童荒太や梁石日の小説もそうですが、児童売買・臓器売買ネタの場合、クズの大人しか出て来ません。

今作でも、娘の臓器のために韓国人少女を買う米国人・スティーブ、キム・セロンちゃんを売り飛ばそうと画策する叔父さん、キム・セロンちゃんを3,000ウォンで手込めにしようとする民宿の客…。

ちなみに、この民宿の客って監督さんなんですね。


ニッポンと同じく米国に依存するしかない、現在の韓国の米国至上主義。

結果、生命までもが米国人にコントロールされてしまう現実。

ラスト、自分で作った星条旗を振り続ける妹に、米国への隷属・服従を重ね合わせたのでしょう。


良かったシーンを挙げます。

親子3人で踊るシーン。無邪気な3人がとにかく切ないです。

妹が自分の貯金を使って、親子3人で写真館で写真を撮るシーン。ワガママでしたたかに描かれていた妹ですが、ちゃんと良いトコもあるわけです。それにしてもキム・セロンちゃんになんか似てんなぁ…と思ったら実妹なんすね。

キム・セロンちゃんとスティーブの娘・バービー、 言葉の通じないふたりが泣きながら意思の疎通を試みるシーンは涙なくして観られません

劇中流れるフラメンコ調のBGMも実に良かった。抑えた音色が作品に合っています。


とまぁ、重たくはありますが、正視して観るべき作品です。

僕が観る韓国映画はどれもハズレがありません。

この作品も長く僕の心に残るでしょう。

もちろん、マイ・フェイバリット・ムービーズ海外編【珠玉の10本】にランクインです


あ、あとキム・セロンちゃん、お願いだから整形しないで下さい。





ウガーっ!!!
こんな大きくなっちゃってる!!!


過去の記事。
チョン・ジヒョンの巻。
チョン・ジヒョンの巻、ふたたび。
泣く男の巻。
外国人女性の巻。


最新の画像もっと見る