窓辺で、海の様子を見ている小柄な船長
競泳の選手が病気で出遅れたりしたら、国民は「がっかり」で、盛り上がりにも
少なからず影響する。それは当たり前だろう。それほどすばらしい選手で、誰よ
りも期待されているのだ。そして、国民は彼女の復活を、我が事のように願い、
心配しているのである。「よくぞ言ってくれた」という国民は多い。
この国は何処かおかしい。「おもてなし」の裏側で、外国人技能実習生の悲惨な
実態、開催都市選定で黒い噂のIOC会長、五輪エンブレムの盗用、新国立競技場
の不可解な選定等々、どう考えても、今回の東京オリンピックは「曰く」あり過
である。そもそも福島原発事故を抱えて、東京オリンピックを開催することこそ、
天に唾する行為だったのである。
戦争犯罪人を祀る靖国に、大手を振って詣でるアホな国会議員といい、頭の中が
淡白なんだろうと思う。金メダル有望の選手が病気を告白したら、国民すべてが
一応に「驚きと心配」、「頑張ってと温かい励まし」を述べなくてはならないの
だろうか。まさに、神の国の臣下(しんか)ではないか。そんな国民だから、恥
も外聞もなく忖度をするのである。
メディアも過剰な扱いを続ける。日本の単純無垢なマスコミは、そっとしておく
ということを知らない。戦前の大政翼賛会と何ら変わらない状況を危惧する。