JR西日本とJR九州で販売されているトクトク切符は、新大阪~熊本間で7,150円、新大阪~鹿児島間で8,350円も安く販売されている。これを京都~熊本、京都~鹿児島に拡大しないのか不思議でならない。一つには、京都がJR東海という会社の持ち分のせいだろうと思う。発電と送電を分離した電力会社のように線路と列車を分離する知恵がなかったせいでもある。
豪華列車の運行もJR各社が競い合っているが、狭い日本で競っても井の中の蛙にほかならない。発想が貧弱というかセコイというか情けないと思う。そういう発想しかないから、あの地中深くを走らせるリニア新幹線のようなモグラ列車しか構想が浮かばなかったのだろう。
日本全国の鉄道網をのんびりゆったり旅するような、人生の夢とロマンを叶える電車の旅は実現されることはないだろう。ローカル鉄道の価値も、乗り入れ自由な発想さえあれば自ずと高まるはずなのに、利用者数減で廃線があちこちで語られるようになっては手遅れである。