器に値しないというのは誰よりも本人が一番よく知っているものだ。トップとしてふさわしいかどうか自問自答するのは人間たるものの勉めである。支持率を見るまでもなく地位に恋々とする姿は、戦に負けて遁走するような無様としか言いようがない。
ダントツに多い税収だったのに、その多かった税収を国民に還元する議論を始めたらしい。信じ難いことだ。孫やひ孫を巻き込んでも返せない借金を抱えながら、思わぬ小銭が入ったと喜んで、返済を後回しにして遊びに呆けるようなものだ。冷めた国民は、所得税減税や給付金を少しだけもらったからと言って支持するようなことはない。そのあと確実にやってくる増税を考えたら当然だろう。
正義の話をすると、先ずは歳出を100兆円以下にする。それを達成したら90兆円を目指す。そうして80兆円を切ったらもうしめたものだ。収支トントンになったら借金を返す番である。5兆円づつ返していけば240年後には借金はなくなる。えっ、5兆円で240年。いかに借金が膨大なのか解るはずだ。それでも返し続けなければならないのである。そんな非情な現実を”世襲議員”は知ろうともしない。