一人当たり国内総生産の世界ランキングは、2000年に2位だったのが統一教会を日本にまき散らした政権で20位台になった。そのような政権を危惧して結成されたと云われる宏池会が、総理になることのみに気を奪われて2023年に34位となった。国民は、サミットの一員でもあり世界のトップクラスの国だという幻想に今だに支配されていて、汚職まみれの東京オリンピックに然り、テーマもなく税の無駄遣いの大阪万博も然りである。
1970年代後半には、サラ金に頼っているのにエー格好している社員が一世を風靡し、その挙句に会社を追われたり自死する者が後を絶たなかった時代があった。刻一刻とバブルに向かった時期だったのだろう。今の日本も、嘗ての経済大国という幻想的なそんな状況によく似ている。1300兆円ともいわれる借金を抱えても高速道路の槌音が止むことはない。膨れ上がったままの国家予算がいつまでも続いている。何れは失敗国家や破綻国家ともいわれかねない日本の現状である。
云うまでもないが、国民の誰もが「一人当たり国内総生産の世界ランキング34位」という現実を知らず、ただ国民の日銭稼ぎのために、場当たり的に観光立国を目指しているとしか思えない。その間に膨れ上がった内部留保は、今や600兆円を超えたともいわれる。裏金にまみれる素地は、企業のぬくぬくと潤ってきた内部留保の増加に比例しているのである。国民が今度の衆議院選挙でどんなダメ出しをするのか注視したい。