大文字屋の憲ちゃん (当面は 石巻 地震) 

RIP 親父 けんちゃん 石巻 地震

20160801 石巻川開き祭り帰省02 ―パレードも花火も太陽も熱かった!!―

2016-08-13 03:06:00 | 日記

川開き祭り二日目はパレードで始まる。

朝9時起床。前の晩に日本酒4合瓶(水鳥記)を空けてしまい、ややアルコールが残る中、中央3丁目に新しくできたというコンビニ(ローソン:寿通りを千石方向に向かう中央と立町の間の通りにできた石巻テラスというマンション内)でサンドイッチとトマトジュースとコーヒーを買って朝食とし、10時50分からのパレードに備えた。

この日も天気は快晴で非常に暑い。

スタートは、「2020東京オリンピック・パラリンピック聖火台・聖火リレー誘致トーチリレー」。続いて、「消防音楽隊パレード」。そして蛇田中、石巻中の吹奏楽、17小学校の鼓笛隊の演奏である。

と、消防音楽隊を撮影中にカメラにメモリー切れの表示!! 前日かなり撮影していたようで、慌てて交換するも、消防音楽隊はすでに数百メートル先に。(三脚を使用していたため、SDカード交換に結構時間がかかってしまった。)

撮り直しのために先回りして立町通りで再撮影。その後、徐々に定位置である中央2丁目京屋さん前まで戻りながらの撮影となった。

それにしても、中学生といい小学生といい大人といい、楽器演奏の音が通りいっぱいに響き渡るのは何とも壮快である。

最近はチアリーディングも交えたカラフルな行進も見られる。演奏曲は「風になりたい」(THE BOOM)や「鉄腕アトム」「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」といった馴染みの曲から様々で、数年前よりも多彩になったようだ。(一時期「負けないで」が非常に多かった気がする。)

石小が校歌を演奏していたのはちょっと面白くまた懐かしかった。

(ちなみに石小の校歌はこちら→石巻小学校校歌)

今年は門脇小と石小が統合して最初の川開きパレード。そういうことも選曲の背景にあったのかもしれない。

鼓笛隊に続いたのがバルーンアート「空気の人」の展示。これは前日の Reborn-Art Festival × ap bank fes 2016 ( Reborn-Art Festival 2017 の前年祭)に参加しているアーティスト鈴木康広さんの作品。2017年のフェスティバル開催をアピールした。

※Reborn Art Festival と鈴木康広さんについてはこちらも参照ください。→現代アート作家9組が“Reborn-Art”を発信

 

次は「林家たい平石巻応えん隊」のコスプレ(?)パフォーマンス。笑点の大喜利メンバー林家たい平さんは震災以来石巻支援の活動を続けている。昨年も縄張神社奉納祭りでお見かけした。

何でも落語家になることを決意した場所が石巻だったという縁だそうである。
→「林家たい平、復興支援に尽力誓う 石巻は「落語家になると決めた場所
毎年ボランティア寄席を行うなどの支援を続けているが、今年になってからは石巻からの「応援隊」が結成されるなど相互の交流も生まれているようだ。
→「落語家・林家たい平さんに恩返し 有志ら「石巻応援隊」を結成

次は沖縄のエイサー踊りである。私はこれを楽しみにしている。

音楽に合わせて太鼓を叩きながらのエネルギッシュで躍動感溢れる踊り、絣の着物の女性たちの手踊り、それに寄り添うちょっとユーモラスな京太郎(チョンダラー)と呼ばれる道化芸人。何よりも演じている彼ら自身がとても楽しそうだ。それにしても、なぜ石巻で沖縄の踊りなのか? 「エイサー石巻」代表の東恩納 寛武(ヒガシオンナ ヒロム)さんによると、東日本大震災で復興支援ボランティアとして来石、エイサー踊の起源が東北にあったことがこの伝統芸能を石巻で披露する決めてになったという。そのためのプロジェクト「沖縄の伝統芸能エイサーを宮城県石巻の石巻川開き祭りに呼ぼう!」 を立ち上げ。現在は石巻川開き祭り後の旧盆期間(8/19~8/21)に沖縄で開催されるエイサーイベントに石巻エイサー仲間を招くという相互の交流も実現しているようだ。
(エイサーについてはwiki記事参照。)

この後「縄張神社神輿(みこし)」。

高校2年の時に学校の先輩の声掛けで川開きの神輿を担いだことがあり、見た目の楽しさと裏腹の余りの重さに青息吐息、羽黒山の階段を一気に下る時「ここで躓いたら死ぬな…。」と思いながら駆け抜けた記憶があるが、そんなハードな神輿ではなく、そこそこソフトな神輿担ぎのようだった。「石巻かほく メディア猫の目」にこんな記事があった。

→「2016/08/01 石巻川開き祭り「縄張神社みこし」担ぎ手募集

神輿担ぎは担ぎ終わった後の解放感が素晴らしい。当時は終わった後にキンキンに冷えた炭酸飲料を浴びるように飲んだが、今ならビールを飲むのだろうな。この神輿にはなぜか座敷犬(この呼び方でいいのか?)の神輿もあり、虐待と誤解されないためにか交代で引かせていた。

「まとい万灯お会式行進」。「まとい」といえば「火消し」で、実際「火消し」の恰好をした男女がまといを振り上げながら行進する。

実はそもそも「お会式(おえしき)」というのが宗教・宗派の祖のための「大法会=祀り」であり、「万灯(まんどう)」はそのための明かり。「火消し」・「纏(まとい)」が登場するは、江戸時代あたりから火消したちがお会式に参詣するようになったからだという。

要は元々は宗祖の法要だったものに、火消したちが参加、安全祈願の意味もこめてまといを振るようになったようである。(詳しくはwiki記事参照。)そういうわけでよく見ると、行進者の法被には「立正佼成会」とあった。宗祖の入滅は祀るべきものであり祭るべきものなのだ。

万灯はそれほど大きくはなかったが、結構重く、一人で支えるのは難しそうだった。よく見ると、途中倒れそうになるなど、なかなかスリリングな行進であった。

 

撮影が一段落。涼を求めて広小路のコーヒーショップに入る。店の前ではパレードを終えたはずの沖縄エイサーの皆さんが踊りの披露を続けていてお店の人たちも見入っていた。

こんな陽射しの強い日は冷たい飲み物よりも甲子園球場名物の「かちわり氷」(ビニール袋に氷の塊数個と水を入れたもの。氷嚢にもなる)を売れば儲かるだろうと思う。特にアーケードが取り去られた立町大通りは直射日光に対してあまりに無防備である。かちわり氷を頭からかぶりたい気分になる。

クール・ダウン後、再び通りに。

「桃生(ものう)はねこ踊り」。

これも毎年楽しみにしている。何しろこの暑さの中、結構厚手の和装の女性が文字通り跳ねるように踊るのだ。とてもダイナミック。特に、踊りの途中から伴奏のスピードが徐々に上がり、それに合わせて踊りがテンポアップするシーンは壮観だ。オレンジ色の衣装と相まって燃え立つような石巻の祭りの午後を彩るハイライトといっていいだろう。

立町大通りから橋通りを見て回る。サルコヤ前では恒例の女性ライブ・コーラスとDJパフォーマンス、寿通りから橋通りは出店・露店で前進するのにひと苦労の混雑。報道によると今年は平日開催とあって2日間で20万人と昨年より2万人少なかったらしいが、それでもたいへんな人波である。

夕方6時30分より、花火大会に先立つ「川清め式」が中瀬で行われる。花火大会を直前に控え通行規制が行われているので、取材は無理かと思いつつ、漫画館への降り口付近で警備員に訊くと、個人の取材、というより立ち入りはNGとのことで、内海橋からの式典アナスンスを録音して取材‎に替えた。

これで昨年から企画していた川開き祭りの主要行事の取材を完了したものとする。少し安堵である。

本来であれば、昨年の取材についても文章で記録するべきところだが(昨年は写真・動画のアップのみ)、時間の制約から果たしていない。住吉神社の碑に記されている文言やその周辺を管理されている方のお話など興味深い内容がまだ記録できないでいる。これは今後果たすべき課題としたい。

それにしても様々な行事がある。

陸上のパレード、水上の孫兵衛船競漕、大綱引き大会、神事を含めた市の行事、ブルーインパルス、花火大会、その他にもお祭り広場では、フラダンス、チアダンス、ヒップポップ・ダンス、合気道演武、石巻日高見太鼓演奏、ヨサコイソ-ラン、石巻復幸踊りエンヤドット創作ダンス、果てしなく続く大漁踊りの列。まだまだ市街各所でイベントが行われていた。

石巻川開き祭り 市の行事スケジュール
石巻川開き祭り 陸上スケジュール

石巻川開き祭り 水上行事

旧安達酒店前(大昔に「もとの湯」があった辺り)のスペースではクラシック・ロックのライブ演奏が行われて、この夜は花火終了後の22時まで続いた。

こういう交流もあった。→震災犠牲ALTの遺志継ぎ 日米高校生が交流(河北新報)

こうして見ると、石巻川開き祭りが、非常に多くの人が参加する祭りであることが分かる。実際私自身も、小さい頃の七夕飾り作りから始まり、神輿担ぎ、出店手伝い、もちろん、露店めぐりや花火見物も満喫した。そうやって祭りの渦の中に巻き込まれ、その躍動の中にいることを楽しんだ。石巻の川開きはそんな祭りなのだと思った。

(動画) 20160801 石巻川開き祭り 02 パレード編

 

( ↑ 置物です。八幡屋さん前にあります。)

 

この日の夕方、時間を見て、故平塚達也くんのご実家にうかがった。近くに出店がでていて大音響で売り子が声を響かせていたので、おかあさん、これは避難しているだろうと思ったが、その通り留守だった。

夜7時30分からの花火大会。今年は佐藤外科の斜め前に7階建ての建物が建ったため、撮影場所を探し直さねばならかったが、その分いろいろな角度から花火を見ることになり、それはそれで面白かった。花火そのものは、ドンと腹に響いて迫力満点。後半は煙が滞留して想像の世界で花火を楽しまざるを得ないシーンもあったが、それでもとても楽しめた。この日は前日まで雨の予報が出ていたので、好転し花火が楽しめたのは御の字である。

昨年までに比べると花火の打ち上げ場所の幅が狭まっているのではないか、それが煙の滞留の原因の一つではないか、などと思った。この日は風が弱かったし、煙で花火が隠れるのは毎年のことなので、原因は一つではないかもしれないが。建物が増えて打ち上げ場所が狭まっているのであれば、復興の進捗がもたらした事態かもしれず、痛し痒しであるが、復興が進んだのであれば、まずはそれを喜ぶべきであろう。

そんなことを思いつつ、花火大会の余韻を楽しみながら帰路に就いたのである。

 

(動画) 20160801 石巻川開き祭り帰省 03 花火大会編

 

20160801 石巻川開き祭り 帰省02 パレード&花火編

※ 左下角の▼をクリックするとスライドショーがスタートします。右下角をクリックすると拡大表示されます。

 

 

付記1

「 Reborn-Art Festival×ap bank fes 」では7月29日から31日の3日間で4万人が来場したという。 →石巻経済新聞


付記2

前の記事で大文字屋の店頭で毎年出店しているお店で、今回のアートフェスに出店しているのは、「楓楸栞(ふうしゅうかん)」さん。こちらのイベントHPの「HAMA MARCHE ハママルシェ」部門に出店告知されています。
楓楸栞さんのFacebook

また、住吉出身の鈴木くんの同窓である「松原荘」さんも「ハーバー横丁」というカテゴリーで出店されていた。HPを拝見するといろいろな試みをされているようだ。
ハーバー横丁
松原荘さんのHP


付記3

北上川には現在新しい橋が建設中であるが、東側と西側の橋の先端が離れているのでおかしいなと思っていたら、一方は建設のための仮の橋だという。また内海橋は撤去されずに、新しい橋の完成後も歩行者用として利用されるそうだ。

付記4

石巻川開き祭りの模様を伝える記事。
Hibinet 石巻日日新聞
石巻かほく「第93回石巻川開き祭り 完全燃焼 復興の志 空に川に」

 

付記5

前の晩に4合瓶を空けた「水鳥記(みずどりき)」というのは気仙沼のお酒で、中学の同窓生が女将になっている「角星」さんという蔵の新シリーズのようである。私のおじの淳さんと懇意にしている穀町の四釜商店さんで物色していて「見たことない酒だ」と思い、よく見ると角星さんの酒だった。山田錦の特別純米で、雑味がなく、すっきりしていて、適度な酸味と甘味と旨味があり、バランスよくキレもよい、良酒である。4合飲むことはふつうはないのだが、つい飲み過ぎてしまう美味しさであった。


このシリーズ第2弾と第3弾は美山錦を使用しており、酒質としてはそちらの方がより美味しいのではないかと今探しているのだが、人気らしく入手困難となっている。
蔵のHPを見ると、こちらも被災し大変な苦労をされたようで、つい最近になって本社店舗が再建されたとのこと。
角星HP 蔵元だより

この建物、昭和初期建築のものを震災前と同じつくりに仕上げたとのことだが、実は国から登録有形文化財(建造物)にも指定されている貴重な建物。
文化遺産オンライン

付近のかさ上げがまだということで、まだまだ御苦労があると思いますが、お酒を飲んで応援させていただきたいと思います。

あ、四釜商店のおばあさんは元気でした。私が声をかけたら、ついさっきジュンさんから電話をもらったところだと言っておりました。

 

追記(20160817)

パレード先頭の消防音楽隊を先導したのは石巻赤十字看護専門学校カラーガード部「ガーネッツ」。今回はコラボだったそうです。

石巻かほく メディア猫の目 「石巻川開き祭り、盛り上げます! 初参加チームを紹介」

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