新装!中島賢介研究室

勤務大学における授業内容や雑談に関する説明などを中心に綴ります。よかったらお立ち寄りください。

三協会共催行事無事終了

2009-11-15 00:14:23 | 子育て
 石川EU協会、石川日独協会、金沢日仏協会合同でフランス公使(当日は参事官)とドイツ公使をお招きして合同フォーラムを開催しました。
 ヨーロッパ史上仲の悪い者同士であったフランスとドイツが、今やEUをけん引する国として互いに手を携えている姿を改めて確認することができました。
 「物事は必ず予期せぬ出来事が起こることを知る(予測不可能なことが実現するを信じる)」という言葉は、
誰もが予想だにしなかった「ベルリンの壁崩壊」を経験したヨーロッパだからこそ言えるものです。
 その背景には、人々の「祈り」がありました。その祈りの結集が固く高く築かれた壁をぶち破ったのです。
 20年経った今、ヨーロッパはますます統合され協力し、よりパワフルになろうとしています。

遊びの中から学ぶこと

2009-11-13 17:17:13 | 研究
 先日偶然、以前行った共同研究の成果が、ウェブ上で紹介されていることを知りました。
 それは、子どもたちが遊ぶ上での特別ルール「ごまめ・みそっかす」に関する調査研究です。
 私たちの頃には、とにかく同世代の子どもがウジャウジャいましたから、そこでは当然のごとくさまざまな遊びが行われていました。
 ジャンケンなどにも方言がありますが、こうした極めて単純な遊び、もしくはグループ分けなどをする際にも、その地区でしか理解できないようなルールがあったりしました。(グッパーなど)
 子どもながら不思議に感じたことは、戦後30年頃(1970年代)でも、戦争にちなんだ遊びが残っていたことです。(帽子で兵隊の位を表わす遊び、軍艦沈没破裂など)
 これらの遊びからいろんなことを学んできたということが今になって分かってきています。 
  

中村草田男の童話

2009-11-11 23:08:35 | 研究
 先日俳人中村草田男の童話について学会発表しました。
 彼のメルヘン集『風船の使者』が芸術選奨文部大臣賞を受賞する経緯には、俳句の弟子であった瀬田貞二の戦略があったという内容です。
 子規や虚子を除くと、俳人としては最大級の全集を遺すことができた背景として、彼が俳人という側面だけでは語りつくせない才能があったのではないかと考えています。
 今回は、童話作家としての側面を明らかにしました。
 次回は、教育者としての側面を明らかにしたいと考えています。

 

郷土の文学を楽しむ

2009-11-10 19:13:42 | 授業
 前回までは、郷土にゆかりのある作家を作品とともに紹介してきました。
 今回からは、衣食住のそれぞれに関する作品を読んでいきたいと思います。
 まずは、「衣」から始めます。
 林真理子『着物をめぐる物語』(新潮文庫)
 短編集の冒頭を飾るのは加賀友禅です。亡き父の仕事を継ぐことで見えてくる絵師の仕事の奥深さを実感する主人公。
彼女の語りによって物語が構成されています。
 唯川恵『夜明け前に会いたい』
 あとがきには、冬、金沢の東山界隈を舞台に加賀友禅を題材にした小説を一度書いてみたかったとあります。
 水芦光子『おんいのち』
 「雪が燃える」という言葉から始まるこの小説においても加賀友禅が登場します。
 以上の作品を取り上げて解説します。 

電話・アポイント

2009-11-09 23:58:18 | 授業
 今週の日本語表現法は、電話とアポイントです。
 電話応対の基礎は、家庭だけでなく学校でも学ぶため、受け方やかけ方に問題を感じる人はそれほどいないと思われがちです。
 ましてや、これほどまでケイタイが普及すればメールのような気軽さで電話をかけているのではないかと考えられます。
 でも、実際には「どうかければよいか(受ければよいか)分からない」と悩む学生が意外と多いのが現実です。
 通話内容を予めまとめておいても、想定される答えをいろいろ考えてもなかなかかけられない姿を見ると、電話一つも実は苦痛だったりするのです。
 そこで、すでに社会経験のある方々には不思議に思われるかもしれませんが、授業で「電話をかける」、「電話を受ける」練習を取り入れています。
 学生同士のロールプレイでは、「簡単そうに見えて意外に難しかった」という感想がよく聞かれました。