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ゆるふわ屋。 - 鏃キロク・若林浩太郎のブログ -

シナリオライター若林浩太郎のblogです

ペルソナ3フェス・レビュー 永遠のメサイア

2007年06月14日 14時54分38秒 | レビュー
ペルソナ3フェス公式パーフェクトガイド

アトラス

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●本レビューのスタンス

どちらかというと、感想に近いものになっています。
また、本編をクリアーしてフェスをプレイしていない方に
興味を持ってもらえるような紹介にしたいと考え、書きました。

全くプレイしたことのない方は是非、
本編(前作)クリアー時に書いたレビューをご覧下さい。
その1
その2
その3


●後日談編をクリアーしました

ペルソナ3のシステムは大きな変更はないので、
攻略サイトなどをご覧になると良いと思います。

私のレビューの中では、システム面でのことについては
大きく触れていませんので。

というわけでP3をプレイしたことのある方にしか
分かりませんが、箇条書きで本編との違いを少々。


●本編と後日談編の違い

・主人公はアイギス
・本編から引き継げるデータは何もない
・アイギスがオルギアモードを使えなくなっている

・学力・魅力・勇気のパラメータは固定(ステータス画面に書いてあるだけ)
・コミュニティの概念はナシ
・疲労の概念はナシ
・ミックスレイドはナシ

・ペルソナの能力が本編と違う
・コミュニティMAXで解禁になるペルソナが最初から作成可能
・ペルソナ全書は使えない

・全員のレベルが25から開始
・追加キャラはメティス
・メティスがオルギアモードを使用可能(効果はアイギスと違う)

・戦闘の難易度は高め
・特にボス戦は攻略法を知っておいた方が良いくらい
・敵に先制を取るのが少し難しくなっている(動きが細かく速くなっている)


こんな感じでしょうか。
他にもあったかもしれません。

本編は家族がプレイし、クリアーしたので
新規イベントっぽいのやら追加ペルソナやらがあれば
呼んで見せてもらったりしましたよ、っと。


●後日談編シナリオの印象

本編をクリアーしてから時間が経っているからでしょうか。
シナリオが重く感じられましたね。

心にぽっかり穴があいた状態の寮生たちが、
互いのそれを見ないようにしながら生活しているような……
プレイし始めた時にそんな印象を受けました。


●後日談編と本編との対比

本編のイントロダクションで流れる言葉。

『時は、待たない』

この世に存在する如何なるものも、
時の流れに逆らうことはできない。

頼りなく、いい加減で、歯車を回すだけの役を与えられた大人たち。
それに翻弄されながら一生懸命、自分に与えられた時を生きる学生たち。

学生たち……主人公や仲間たちは限られた時間の中で、
容赦なく過ぎ行く時間に翻弄されながら避けようのない運命に
立ち向かっていくことになります。

しかし、後日談編では……。

逆なのです。

後日談編では、寮生……キャラたちが延々と繰り返される
3月31日から抜け出せない状態に陥ります。

何かを求め、上を目指し仲間と共にタルタロスを駆け上った本編。
手に入れたはずの何かを失い、そう思っている彼らが
その答えを探し時の狭間を下っていく後日談編。

見事に対比されていると思います。


●後日談編のエピソード

後日談編の話を、ネタバレにならない程度に触れましょう。

寮に現れた謎の新・ロボ子「メティス」が
いきなり皆を強襲します。

止めに入ったアイギスのアテナが、
本編の主人公の初期ペルソナであるオルフェウスに変化します。

本編の主人公と同じようにベルベットルームに招かれるアイギス。
そして目覚めた時、拘束されたメティスと寮に戻って
集合した寮生たちの姿がアイギスの目の前にありました。

寮生の一人が言います。
「今日から、ついに寮からも出られなくなった」と。

まずは食料を確保するため、
1階リビングの下に開いた巨大な空間「時の狭間」に、
挑むことになります。

時の狭間には幾つもの扉があり、そこを開け
最奥へと行き着くことで次の扉を開くことができるようになります。

全ての扉を開け、その奥に行き着いた時に
現状を打破する鍵を手に入れられることを信じて、
彼らは再び挑戦を始めます。

アイギスを「姉さん」と慕い協力することを誓ったメティスですが、
いざ話の核心に触れようとすると、口を閉ざします。
彼女はいったい何を隠しているのか。
それとも……?


●1分半のオープニングに隠された謎

P3をプレイしていない人も、フェス版のオープニングを
ご覧になった方が多いのではないかと思います。

といいますのも、公式HPで配布されていますし、
テレビゲームショップの店頭でバンバン流れていたからです。

そこで、少しでもP3について知っている人は
「おかしい」と思ったハズです。

なぜ、アイギスと他の寮生が戦っているのか。
このアイギスは本物のそれなのだろうか。
操られていたりするのか。

答えはノーです。
彼らは自分の意思で選び、大事なものを賭け
両天秤に互いの命を乗せて戦っているのです。

決して操られているわけでも、他の誰かでもありません。
では、何故そうなったのか。

それを考えながらプレイされてみると、
きっと面白いと思います。


●私はどう感じたか

後日談編、およびペルソナ3フェスという商品は
間違いなく商業的な成功をうけて生まれたソフトです。

発売後にソフトの売り上げを見てプロジェクトの開始を決めたのか
それとも、或る程度の見切り発車だったかは分かりません。

ですが後日談編のシナリオはファンの要望を反映されたものであり、
ファンの要望……その最大公約数を裏切らないように作られていると思いました。

確かに、大きな批判を避ける為には
こうするしかなかったのだろうなとクリアー後に思いました。

ですが私はその部分、非常にうまくまとめあげた後日談編で
最初から決まっていたその部分のみに納得がいっていなかったので
残念だったという他ありません。

また、クリアー後に「もしかしたらペルソナ3~」といった感じで
外伝的な作品を他にも出すのだろうか? と思ったのですが、
それはないようです。

フェスのサントラで目黒さんが
「ペルソナ3関連の仕事は今回が最後ということで、
少し寂しいような気もしますが……」と言及しているからです。

コミック電撃大王、だったかな? そちらで漫画が連載されはじめたので
アニメ化もあり得るかもと思ったのですが、この分だとそれもないのでしょうね。

もちろん、私がゲームで最も評価している
プレイヤー=主人公というスタンスが
他メディア化のネックになっていることは言うまでもありません。

幾つかP3関連の同人誌を見ましたが、
それらですら主人公をどのように描けばいいのか
迷っているように感じました。

話が随分と逸れてしまいました。

後日談編のシナリオは、かなりオブラートで
包んだつもりですが本編で唯一残った謎と他とをミックスして
全ての謎を解き明かす内容になっています。

おそらく本編の制作を行っている時には
「この部分は触れなくてもいいだろう」とスタッフ間で納得していれば
OKという程度の設定まで掘り下げた内容も描かれているのです。

ペルソナとは何か。
シャドウとは何なのか……といったことまで。

そして、話はそこまで及びますが
結局それらの設定が重要ではないという事を踏まえて
本筋に戻ってきます。

最終的には、後日談編でも操作するのはアイギスではあるものの
主人公は……やはり本編の主人公なのだと再確認しました。

P3をプレイしたことのない方も、
この文章を読んで或る種の「もどかしさ」を
感じて頂けたのではないでしょうか。

「なぜ、この人は~~~と書かないのだろう」という……。

プレイした時、その謎は簡単に氷解することを私は確信しています。

そしてその時に「このゲームやってみて良かったなあ」と思えたなら、
1ファンである私が何故オススメしているのか理解してもらえると思うのです。

佐原ミズ 「バス走る。」

2007年06月11日 23時42分08秒 | レビュー
バス走る。

新潮社

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日常の中で、ちょっと煮詰まった時。

コンビニでふと手にした雑誌の中に面白い漫画を見つけ、
インスピレーションがわくことがあります。

ゾクゾクッ、と何かが背筋を駆け巡り
目は漫画のコマを見詰め
手は雑誌を持っていても
心は別の場所に飛んでいます。

会ったことのない人……
キャラが喋り、何かを言い合い、
そんな鮮烈なシーンが闇の中に浮かぶように
湧き上がってきては消えるのです。

時々、立ち読みするコミックバンチで見かけた
佐原ミズという作家。

バンチで連載されている「マイガール」を読んだ時、
懐かしくて忘れていた純粋な衝動が心の中に蘇ったのです。

そしてネットで調べてみると「マイガール」1巻が
発売していると分かりました。

更に、8日には上の画像にある「バス走る。」という
短編集が発売されるという情報も。

8日。
マイガールが近くの書店になく「バス走る。」が入荷していました。

家に帰って読むと、やはり吹き抜けた懐かしい風。

夏。
北海道の山の中で、暑い日差しに照らされた自分が
木陰に入って一休みしていると。

不意に風が吹いて優しく頬を、
汗ばんだ肌を撫でていくのです。
振り返ると、そこには気の合う仲間や家族が。

その時持っていた、純粋な想いはなくしたわけではなかったのだ。
そう思えると、鼻の奥がツン……としてきて
涙まで浮かんでくる始末。

この本を読む時、読者が何を感じるかは分かりません。

しかし、無味無臭で毒にも薬にもならない…そんな
資本主義の産物よりは、やや芸術に近く。
どこかで置き去りにしてきた心の欠片に再会できるかもしれない、
それが短編集「バス走る。」だと私は感じました。


この方…佐原ミズの漫画の中で特に印象的なのが
水彩風のタッチで描かれたカラーページです。
イラストレーターの弘司さんのタッチにも似ている気がします。

それ以外はもちろん漫画が収録されています。
内容は少女マンガに近いのですが、
ティーンズ向けに描かれた内容ではないように思いました。

それは決して性的描写や暴力的な描写が
あるというわけではなく、むしろその逆です。

余りにも透き通ったその時間、
日常の中にあったかけがえのない瞬間を描いているため、
いまその時を過ごしている人には響きにくいと思うのです。

かつて誰もが通った道、その中にあって今はない
空気のような「瞬間」の存在感は振り返ることでのみ
実感できるものだと教えてくれているような……。

何か形のある答えに至ろうとするものではなく
道を探す中で、ふと得た実感の輝きを描いている。
そのように感じました。

レビューというより感想に近いものになってしまいましたが、
この作者の漫画に触れる機会になればと思います。

しおんの王 アニメ化決定! - 盤上の闘志、盤外の悪意 -

2007年05月29日 21時44分44秒 | レビュー
しおんの王 5 (5)

講談社

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「おおきく振りかぶって」がアニメ化されて、
ご存知の方も多いかもしれません…
月刊漫画雑誌「アフタヌーン」の存在を。

アニメ化され、作者自身も有名な
藤島康介の「ああっ女神さまっ」という
看板タイトルをはじめとして。

実写映画が海外でも高い評価を受けた
「蟲師」や、アニメ化された「げんしけん」。

その「げんしけん」のスピンオフ的な作品として
生まれた「くじびきアンバランス」は
テレビアニメだけでなくOVAにもなっているようです。

……と、人気作品が目白押しのアフタヌーンで
次にアニメ化されるタイトルが決定しました。

それは「しおんの王」、将棋漫画です。

こう書くと「月下の棋士」なんかを思い浮かべる人も
居るかもしれませんが、この漫画が他のそれと違うのは
将棋がメインでありながらジャンルがサスペンスだという点です。


・女流棋士・しおん

まあ、主人公は可愛い女の子じゃないと!

っていうことで? いや、そんな単純な理由かどうかは
分かりませんが、この漫画の主役と言ってしまって
過言ではないのが3人の女流棋士です。

まずは主人公・安岡紫音(しおん)。

幼い頃に両親を目の前で惨殺され
その時のショックで喋れなくなってしまったという設定。

一人残されたしおんは、隣の家に住んでいた
プロ棋士・安岡夫婦に引き取られ育てられます。

14歳になった今、とあるきっかけで
女流棋士が注目されることになり…男女の垣根を越えた
トーナメント戦に出場することになります。

しかし、彼女の周りでは常に何かが起こっています。

あの事件を忘れるな、お前を幸せにはしない…
そう言っているかのように、稚拙な嫌がらせから
彼女の心をかき乱す悪質なものまでが多発します。

彼女の両親を殺したのは誰なのか、
それは今回のトーナメントと、いったい
どういう関係があるのか。

事件の謎をややメインに置くことで、
将棋を詳しく知らない人でも楽しめるように
作られています。


・しおんの葛藤

何より大事なのは、主人公のしおんが
感情移入しやすいキャラであり続けられるよう
浮世離れしすぎないように図られているということです。

将棋の話ばっかりになると、棋士が持つ独特の
悩みで葛藤します。それはそれで
ドラマになるかもしれませんが、
読者からして分かりにくくなってしまいます。

そこで、不穏な動きが周りで起こり続けることで
分かりやすい悩みを抱き続け
純粋な心の持ち主である、しおんの心は揺れ続けます。
その葛藤が、この漫画をドラマとして十二分に成立させています。


・しおんの脇を固める魅力的なキャラ達

主人公・しおんと、それ以外の2人の女流棋士を含めた
3人がこの漫画の主役です。

まずは二階堂沙織(にかいどう さおり)。

セーラー服を纏った姿に長い黒髪という伝統的な
王道のお姉さんキャラです。ちなみに女子高生。

名人・羽仁(はに)に師事してきました。
しおんの兄弟子に好意を寄せられていることに気付きながらも、
自分は一途に名人に想いを寄せ続けています。

羽仁には弟がおり、ことあるごとに
しおんに嫌がらせをしてきます。
事件の最有力容疑者ですが、さて……そうすんなりと
結びつくでしょうか。

そして、斉藤歩(さいとう あゆみ)。

ツインテールに眼鏡という、或る意味
ツボの人にはたまらない女流棋士です。
彼女との戦いがしおんに大きな変化をもたらします。

その変化は大きなうねりを生み出し、
女流棋士たちへの刺激となっていくわけですが
彼女自身には大きな秘密があって……。

しおんにとって、気になる相手でもあります。

美しい女流棋士たちを取り上げるマスコミが
開催したトーナメント戦が進んでいくうちに
進化する彼女たちの技術。
開花する才能。
浮上する疑惑。

勝つのは誰なのか、果たして
新たな事実は浮かんでくるのか……?


アニメの放送時期は発表されていませんが、
まず間違いなく原作より先に終わるでしょう。

そうなると、原作とは違う終わり方をするだろうことは
目に見えているわけで。

アニメと原作、おそらく違う事件の真相と展開に
注目したいところです。

ぼくらの。 漫画版を読んでみました

2007年05月05日 17時55分40秒 | レビュー
ぼくらの 1 (1)

小学館

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レンタルコミックで
「ぼくらの」漫画版を借りてみました。

打ちひしがれる内容です。


アニメでやってるから、新作コーナーにあるかと
思いきや旧作にひっそりと4巻までしか
ありませんでした。

せ、せめて5巻まで~!

とりあえずゼンブ読んだけど、
次々に人が死んでいきます。

エヴァンゲリオンとバトルロワイヤルを足して
2で割った感じでしょうか。

載ったら死ぬロボットに搭乗して
地球を襲う謎の生命体15体と戦う契約を
そうとは知らずにしてしまった少年少女たち。

誰かの意思なのか、ランダムなのか。

選ばれていく子供の過去や背負ったものを
描いていく……という手法はバトルロワイヤルに
似ているけど、基本的に子供たちは対立していない
という点が違いでしょうか。

あとは、そのロボットはナニなのか。
謎の生命体はナゼ、地球にやってくるのか。

そういった謎をメインにして引っ張るのではなく
子供たちが「どう死と向き合うか」を通して
カタルシスを表現してる感じです。

シチュエーション勝ちって 言ってしまったらそれまで
なんですけど、惹きこまれてしまいます。


この作者……鬼頭莫宏さんの漫画は
一度「なるたる」でアニメ化されてるんですが、
そっちは途中までしか観てません。


OPはガンダムSEEDの1stED
「あんなに一緒だったのに」でSee-Sawの
ヴォーカルとして歌っていた石川さん。

歌詞もいいです。歌声も好き。
ちょっと書いたら、このblogの検索キーワードで
けっこう飛んできて驚いています。

アニメ版が全26話で完結だとすると、
確実に原作より先に終了します。

「子供たちを救っていいか」そう作者に訊いた
監督の真意やいかに。
楽しみです。

キャットストリート 6巻 花より男子は読んでなかったけど…

2007年05月04日 00時03分52秒 | レビュー
キャットストリート (1)

集英社

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キャットストリートの1・2巻が同時発売され
興味を持って買ってから。

作者の神尾葉子さんに、非常に興味を持ちました。
しかしウィキペディアには全く情報ナシ。

まあそれはいいんです、作品が面白ければ。


この作者の描く主人公は、本当に読者へ感情移入しやすく
作られているなあ……と感心してしまいます。

ざっくばらんにあらすじを書きますと…。

天才的な売れっ子子役の主人公・
青山恵都(あおやま けいと)は舞台の途中に
親友に裏切られたショックから人前で演じることが
出来なくなってしまった。

半ば引きこもって部屋で過ごす毎日。
そして数年、小学校にも行かず漢字も満足に読めない
ケイトがそこに居た。

そんな或る日、ケイトはフリースクール
「エル・リストン」の学長に出会う。

「うちに来てみないか」との誘いにいぶかしむものの、
様々な境遇でそこに通う人々との出会いが彼女を変えていく。

中でも、親友と呼べる友人に出会ったことにより
ケイトは大きな成長を果たしていくことになるのだが……。


漢字が読めなくて、久しぶりに手にした台本の
台詞をどう言っていいのか分からなかったり。

漠然と「なんとなく演技がうまい」という、読者からは
見えない部分での共感ではなくエピソードに沿って
主人公の魅力を描き出していたりします。

難しい用語とか使わず、そういった境遇の
主人公からでも分かるように物語が展開していくので
置いてけぼりにされることは少ないでしょう。

特別に萌え、みたいなものを感じるような存在でないけれど
とても身近に感じられて親近感を覚える距離感。
出そうとして、なかなか出せるものではありません。


そしてこのコミックには、
力強い言葉が溢れているのです、
私はそこを賞賛したい。

6巻では、たとえば。


ほんとうに
いつも

一瞬で何もかも
壊れる

いちど
何かがあると

悪いほうに
悪いほうに
向かってゆく

いつも
それを
つなぎとめられない



ここに通う
人たちは
普通の子より
持ち物が ひとつ
少ないんです

でも
そのかわり
人が持たないものを
持ってる

━━━━
私は

死んでしまった自分の息子の
それに
気付いてあげる
ことが出来なかった

ケイト
幸せに
なりなさい



いつだって
そうだ

大切なものと
ひきかえに

神様は
贈り物(ギフト)を
くれる



この世界
こっからが
長いよ

地獄の
スパイラル

(うん わかってる)

童話の
赤い靴の
少女みたいに

踊り続ける

あの場所には
かえれない

自分を
許せるとき
まで



みんなが

あんたのこと
なんて
言ってるか
知ってる?

(場面をこえて)

どこにでも
いるけど

どこにも
いない女優


何より、
言葉よりも……
間の取り方が、最高にうまい!!

本屋で少女マンガのコーナーの前を通ると、
最新刊が出ていないかどうか必ずチェックする作品です。

半年に1冊ってのがファンには堪える!
大先生、ここに一人待ってますよ~!