ゆるふわ屋。 - 鏃キロク・若林浩太郎のブログ -

シナリオライター若林浩太郎のblogです

細かい事はアト。今はタップリ楽しみましょ? (Mr.&Mrs.スミス レビュー)

2006年04月30日 19時58分00秒 | レビュー
Mr.&Mrs.スミス プレミアム・エディション

ジェネオン エンタテインメント

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劇場で初日に行って観てきました。

感想!
笑えました。面白かったです。
劇場内からでも、けっこう笑い声が
聞こえてきたりしましたよ。

カップルとかで行くのに
適してるんじゃないかなあ。

要するに私はこの作品が
シリアスな展開をする映画なんだろうって
先入観を抱いてたが故に、
コメディタッチで描かれる今作品に
不意打ちを食らわされたと。
そういう事です。

CMや予告編では
「互いが殺し屋だと知らずに結婚した
 夫婦が、その秘密に気付いて殺しあう」
そんなシチュエーションを
全面に押し出してる感じでした。

私がそこから得たイメージは
以下のような感じでした。
「どっちが生き残るんかなあ?」
「どっちとも生き残ってハッピーエンドに
 なるのかなあ」
「もしそうだとして、殺し屋なんていう
 くらいだから組織うんぬんとかハイテクが
 わんさか出てきて……」

そんなことね、
もう全くどうでもよかった!

ブラッドピットとアンジェリーナジョリーの
夫婦漫才を見てみたい。
思いっきり笑いたい。
最近、失恋した人。
そんな人達にお勧めしたい一本です。

死別で引き裂かれる恋人ほど美しいものはない (新訳Zガンダム2 レビュー)

2006年04月30日 15時40分53秒 | レビュー
機動戦士ZガンダムII -恋人たち-

バンダイビジュアル

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公開初日の朝一で観てきました。

いくら土曜日とはいえ、初日とはいえ
完全な新作じゃないんだから客が
大勢来てるなんてことはないだろう、と
タカを括ってました。

ガンダムなめたらあきませんね。
おっきいお友達が沢山いましたわ。

その人達、いわゆるガンダムをリアルタイムで
観た世代が親になっているため、
子供が付き合わされて来ている感じでしたね。

子供にはゼータわからんじゃろ~。
シリーズの中でも、勢力の構図とか台詞回しとかが
難しくて意味がわからないんじゃないかって思うんですが。
……そんなことない?

で、肝心の感想ですが。

観終わった後に思ったのが
「やっぱり全部描き直してないのかよ!」
っていう前回と同じ、この不完全燃焼感。

しかもパッパッと古い映像と切り替わるから
頭がついていかない。
せっかく儲かってるんだから、
もっと制作費かけろやー!!

一番タチが悪いと思ったのが、出てくる
キャラの数が多いぶん描き分けが必要になってくる
わけなんですよね。
これは理解して頂けるはず。

しかし新旧で髪型とか、ちょっと違ったりする。
そうすると同じキャラが喋ってても
「あれ? この人ってさっき○○してた人だろうか」
とか思っちゃう。
それって、明らかに減点対象じゃなかべか。

ちきしょう、サンライズちきしょう……(´;ω;`)

じゃあ面白くなかったのか、っていうと
そんなことはありません。楽しめましたよ。

ゼータ、むかしテレビの再放送で
通して観たはずなのですが、
内容をゼンゼン覚えてませんでした。

それ故に、新鮮に観れましたね。
とても20年前の作品とは思えない。
Ⅰの時も思ったことですけどね。

ただ、20年も経過してると必ず弊害は発生するもので。
大人の事情ってやつなのか、
声優が変わってたりするみたいなんですよね。

明らかに変更してたのがサラって女性キャラの声が
池脇千鶴になってたこと。
エンドクレジットを見て「あれっ?」って思った。
でも、元が誰だったのかは知らなかったりして。

まとめますと。

劇場で1800円出して観るほどの価値はないと思いました。
ですがDVDレンタルが始まってると思いますので、
ゴールデンウィークで暇してたりしたら……
チョット借りてみてもいいかもよ?

「会いたい」

2006年04月29日 23時38分04秒 | 雑記
「○○君に会いたいなあ」

受話器からこぼれる、ハッキリとしない
くぐもったような声を聞いた時、
私は言葉を失った。

求職中の私は、社員として働いている
同年代の若者よりも時間に余裕があるのだろうと推測できる。

蓄えらしきものは無いが、
今日・明日食うものに困るほど切羽詰ってもいない。

私は故郷である小樽に戻ることができるはずなのだ、
そう……その気さえあれば、今日・明日にだって。

それなのに。

故郷に戻るということは、そこに住んでいる人間に
嫌でも顔を合わせなくてはならない。

深い溝があった。

大阪と北海道という空間的な距離よりも
飛行機や列車、船に至る時間的な距離よりも
遥かに埋めがたい大きな溝が、私と故郷の間に……。


一昨年の夏のこと。

小樽に帰省して、長い休みを経て
大阪に戻ってきた私は、祖母からの電話で
意外なことを聞いた。

一旦、実家である松戸に帰ったイトコが
また小樽に来たというのである。

少し意外だったが、それはそれで良しとした。
だが一つ問題があった。
その事実は、兄に伝えてはならない。

私の母には、二人の妹が居る。
真ん中の妹……叔母さんには三人の子供が居て、
夏休みになると小樽に来る彼らと遊んだ思い出は
今も心の中で輝き続けている。

ロマンチストな私の言うことだから、
さぞや虚飾に満ちた大袈裟な物言いに聞こえるかもしれない。

でも本当にソコは住所のある楽園で、
夏休みになると去っていく彼等の姿を見ると
「永遠に夏が終わらなければいい」と本気で思ったものだ。

全く問題がないわけではなかったが、
私と兄、そしてイトコの5人は奇妙な友情で
結ばれていたように思う。

友人よりも親しく、
親友と呼ぶには常に傍らにも居らず、
親戚なんてよそよそしい言葉で表すのも適切とは思えず、
だがしかし期間限定の桃源郷を楽しむには
かかせない面子だった。

その友情は、一昨年の夏、あっさりと崩れ去った。

久しぶりに小樽に来た二つ年下のイトコが、
親戚の家に遊びに行った時に酒に酔って暴れたのである。

兄とイトコの仲は悪くなり、険悪なムードが漂ったまま
私は大阪に戻ってきた。

それから2週間も経たぬうちの、
祖母からの電話だった。

私と兄が大阪に戻る数日前に
松戸に帰ったハズのイトコが、また来たというのだ。

それからの約3ヶ月、私はその事実をひた隠しにしていた。

祖母に電話をするとイトコの面倒を見るのが大変で……と
余り言わない愚痴をこぼすようになっていた。

後で知ったことだが、祖母は私だけでなく
様々な知人・友人にも愚痴を言っていたらしい。

ストレスが溜まっていたのだろう。
11月。
突然、祖母は脳梗塞で倒れた。
イトコが原因でないと主張しても、
兄は絶対に認めなかった。

もしそれが真実だとすれば、
原因の一端を私も担っていたことになり、
私はただただ閉口するばかりであった。

梗塞を起こした部位は脳幹。

脳の奥にある上、司る機能は
人間にとって重要なものばかりという……
厄介極まりない場所だった。

私と兄はすぐさま小樽へ戻り、
祖母の容態を見守ることになった。

その後、看病などはイトコの母、
叔母さんに引き継がれ、色々ありながらも
退院した祖母、そしてイトコ1名と共に小樽に居る。

祖母は元のように歩くことはおろか、
一人では立ち上がることもできなくなった。
半身に麻痺が残り、喋る言葉も聞き取るのが難しい。

去年の夏、小樽から戻ってきた私は幸運にも
仕事に恵まれ、帰省する機会がなかった。

だが定期的に電話で、
小樽の様子、
祖母の様子を聞いていた。

今日。
電話で直接、祖母と話した私が聞いた言葉。

「○○君(私の本名)に会いたいなあ」

とんだ親不孝者も居たものだ、と
自分を責めた。

楽園はもう、ない。

目の前に横たわった大きな溝を前に、
ただ足踏みをしていただけだ。

自他共に認めるロマンチストである私にとって、
それらの失敗……と言うと自意識過剰に思えるかもしれないが
を認めることは過分に辛いことだった。

私の中でまだ答えは出ていない。
焦らず、ゆっくりと、この問題を見つめていこうと思う。


長々と、これ以上ない個人的な話を、
何を私は書いてるんだろうな。
誰か、キーボードのUSBケーブルを抜いてくれないか……。

「終わり」が追加されました。 (どろろ レビュー)

2006年04月29日 21時13分51秒 | レビュー
どろろ

セガ/ワウ エンターテイメント

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※ ネタバレを含みます

TSUTAYAで体験版を借りてプレイした時から
「いつか中古で安くなったら買おうかな」とか
思ってた程度だったのですが、
いざ買ってプレイしてみるとボリュームも程よく
何より操作感がよく出来ていました。

最近よくありすぎる、三国無双的な
ボタン連打アクションゲームの中では
秀逸な方だと思います。

ちょっとだけ「どろろ」の内容を紹介してみますと。

舞台は戦国の世、荒れ果てた地上に見かねた
神様が人間を救うべく救世主をつかわそうとします。
しかし闇の神……魔神たちはそれを阻止しようと企みます。

直接は手出しできないので、
その子供の父親を誘惑します。

「戦乱の世を治める力を与えるかわりに、
 その子供を我らによこせ」と。

まんまと誘惑にのってしまった父親は子供を
魔神に捧げ、子供は身体の48の部位を魔神に
取られてしまいます。

たらいに乗せられ川に流される子供。
身体の殆どを奪われ、死ぬ運命だったはずの子供を
ある医者が救います。

造り物の身体で命を繋ぎ止めた子供は、
魔神を倒し自分の身体を取り戻すべく旅立つのでした。
そして子供・百鬼丸は旅の途中で戦災孤児である
どろろに出遭います。この出会い、偶然か必然か……?

で、48体のうち47の魔神を倒した段階で
5年の歳月が流れます。すると、やっぱりっていうか
どろろが綺麗な娘さんになってるわけですよ。

聞いた話では、どろろそのものは
手塚治虫先生の打ち切り作品で
最終回にどろろが女の子だっていうことが
分かるらしいのです。

あ、ちなみにゲーム版のキャラデザは沙村広明さんです。
無限の住人、おひっこし、なんかで有名ですね。
クリアーすると大人になったどろろの
設定画を見れたりしますけど、イイ! 実にいい!

惜しむらくは、成長したどろろとゲーム中で
一緒に遊べないという点。
そこかよ! って突っ込まれるかもしれませんけど
自分としてはそこがツボなので……。

ベスト版が発売されたようなので、
改めてお勧めします。
上の画像はベスト版でなく通常版なので、
お間違えないように!

驚愕のドンデン返し、再び (SAW2 レビュー)

2006年04月29日 15時40分31秒 | レビュー
ソウ2 DTSエディション

角川エンタテインメント

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まずSAWとのファーストコンタクトは、
いつか観た映画の予告編。

「この映画は、たいへんストレスが掛かります。
 心してご鑑賞ください」
みたいなキャッチコピーでしたね。

一瞬で「見るか! こんな映画」と、判断しました。
ですがそれから半年余り……SAWの評判を聞きました。
素晴らしく出来のいい映画だと。
本当かよ?

半信半疑のままレンタルDVDで借りて
観ました。
……確かにイイ!
脚本の出来が非常に良い映画でした。

金も権力も持たない監督と主演の若手二人組みが
18日間という短い時間でつくった映画です。

それが故に、制限が多いが故に、
良く言えば中だるみを殆ど感じさせない、
悪く言えば張り詰めた空気のままラストまでいき、
驚愕のラストで〆る。

そんな映画でした。

その続編が、前回とは違って大きな配給会社が
ついて日本に再上陸したわけです。
でも……。

正直いうと、それを最初に聞いた時は
「続編作ったらカネになるから、とりあえずつくっとけよ」
的なスタンスのものなんだろうなあ、って思ってました。

ところが中身をあけてみると、とんでもない。
前作に勝るとも劣らない脚本の出来、グッジョブ!
だが……しかし!!

完成度の高い脚本、観るものをアッと言わせる展開。
それが映画としての価値の全てか、っていうと
そんなわけもなく。

グロテスクなシーン、観る者に痛みを与える映像が
あちらこちらにある為に気分を悪くして
劇場から出ていってしまうお客さんも居ました。

夜メシ前に観るような類のものじゃあ、
ありませんねえ。明らかに。

レンタルで1を観た方が
「自分は楽しめた」っていうのでしたら、
是非2も観てみるといいと思いますよ。