判定に疑問の声、だそうですね。
私は「かなり微妙だな」と思ったくらいで、
周りから聞こえる「あからさまに八百長」とまでは
思いませんでした。
もちろん、あれだけお金の絡んでるものなのだから、
そういった面があるかもしれないと思われるのは
避けられないでしょう。
スポンサーは以前からパチンコメーカーの
キョウラクですよね。
世界戦のトランクスには各社が競って
結局、コーヒーのBOSSになりましたし。
グローブは9月公開の「X-MEN 3(完結編)」でした。
ただ、私がここで一つ言いたいのは
「むしろ逆に負けの判定にした方が
得だったんじゃないの?」ってコト。
亀田家はポッと出の成り上がり。
ビッグマウスのパフォーマンスでメディアには取り上げられやすい。
ふてぶてしい態度で目をひく映像。
KO勝利で人気獲得。
強さの秘訣を映像で編集すると「兄弟思い、父思いの好青年」になる。
で・も・ね?
勝ってるから、持ち上げられてるんだよね。
成り上がり者は、それを殊更に意識していなくては
ならなかったのではないか。
負ければ最後、あることないことを言われ
書かれるのは分かっていなければならなかった。
元々、私は亀田興毅にとって問題なのは
世界戦ではなく初防衛だと思ってました。
「親父の言ってる通りやってれば、世界は獲れるよ」
じゃあさ、世界チャンプになった後に
「親父のやり方」が通用することを証明し続けられるのか……?
目標を達成「してしまった」者の気持ちって、キツイもんですよ。
特に今回の判定で、私は亀田興毅が
多かれ少なかれ「後ろめたさ」を
背負ってしまったのではないかと思うんです。
朝ズバッ! に生出演してましたが、
なんとなくそういう「かげり」が見えました。
そんな気持ちを背負ったヤツが勝てるわけがない。
それこそ「次こそ負けられない」んだから。
払拭するには同じ相手……ランダエタを相手に
初防衛するしかないでしょう。
むしろアウェーでやるべきだ。
私は小学校の頃から人付き合いが得意ではなく、
中学・高校とエスカレータ式の男子校に行きました。
進学校でした。
しかし成績は芳しくなく、
高校3年になっても落ちこぼれのまま。
浪人しても志望校に全く届かず。
PSで発売された「FF7」に希望のようなものを見出し、
一念発起して専門学校に入学。
誰も自分を知らない新天地で快進撃を続けました。
3年目には老舗の有名ゲーム会社にプランナーとして
現役の内定を貰い、私に面と向かって「お前はダメなヤツだ」と
言う人間は居なくなりました。
そして私は単純なる「体力の不足」という理由により
退職することになり、専門学校時代にどれだけマイナスな
見方をされていたのかを知ることとなったのです。
付き合っていてウマミがなければ、
誰も成り上がり者なんかについてくるものかよ。
低迷しきったボクシング業界の活性化に一役買った
亀田一家が「八百長疑惑」めいたものを受けるなんて
本末転倒もいいところ。
夢の始まり、第一章?
3階級制覇が目標?
馬鹿なコト言ってんじゃねえ。
最短でいこうってんなら、それこそ
ベルトを返上して試合やり直した方がいい。
もちろん相手は今回と同じ。
もう、ゴールデンで試合が流れることも
ないだろうけどな。
昨日、亀田興毅は「親父の言う通りやってきた」のに
リングでは一人であるということを嫌という程
思い知らされたハズだ。
曲者と言われ、汚いヤツだと言われてもいい。
今度こそは、勝利という樹木を根元からねじり切り、
もぎ取ってくるのだ。それしかないのだから。