トラカメの「ALPINE A110 と秘密基地」

所有するALPINE A110 pureと、その他情報の発信基地です。

MITO復活ストーリー 第壱話

2016-01-18 00:39:04 | MITO復活ストーリー
トラカメです、毎度~~

さて、これからMITO復活まで、ちょっとづつその様子をお届けします~~

今回がその第壱話です!


物の本によると、この手の「修理」や「再生」「レストア」は段取りが重要だとか。

レストアは大げさですが、段取りをするために、まずは良く観察しましょう。


まずは、MITOの不具合の主である、ピストン・シリンダ回りです。

MITOは事前に情報としていただいている通り、ピストンとシリンダブロック間で焼き付きを起こしております。
また、すでに前オーナーの手でシリンダや、その周辺は分解されております。
一方、交換用の部品もPLANET壱号機からすでに取り外してあります。
このピストンとシリンダ、非常に状態が良いと思います。
PLANET壱号機はメータ読みで2万キロ以上走っており、
バトラックスも隅まで溶けていたので、おそらくかなり「本気で」使用していたと思います。
どの程度このような使用をしていたかわかりませんが、
シリンダの摺動面にはホーニング目がまだはっきり残っており、
ピスト側も傷が極少で、このままで再利用に何ら問題ないことは確認済です。

これらを見比べてみましょう。

まずはシリンダヘッドです。
左がPLANET、右がMITOです。



MITOを受け取りに行ったとき、燃焼室形状がPLANETとは異なることは気が付いておりました。

MITOはいわゆる「プリン型」、PLANETは同じく「ドーム型」でした。

また、スキッシュエリア部はMITOのほうが浅く、燃焼室全体としては大幅にPLANETのほうが容積は大きいです。
たった125㏄でこれだけ容積が異なると、圧縮比はかなり落ちてしまいます。
まぁ、その秘密はその後のピストンで理解できると思います。

写真で深さと形状の差が解るでしょうか。

左がPLANET、右がMITOです。

外観はほぼ共通で、高さなどは同じでしたが、鋳物(ダイカスト?)の型は異なるようです。



左がPLANETです。
鋳物の型に対してボルト穴がズレているのが解るでしょうか。

PLANETからシリンダ類を外す際、レンチがうまく噛まず、異常に時間が掛かってしまったのですが
理由はここにありました。
穴がズレてしまったため、ボルトと鋳物の壁が近くなり、レンチの入る隙間が少なくなったためでした。
イタリヤ品質でしょうか。諦めるしかありませんね。

ちなみに、MITOのヘッドは見たところ問題は無く、再使用は可能と思われます。
(ただし、ピストンとセットでなければいけません)


さて次はピストンです。



左がPLANET、右がMITOです。

PLANETは2本リングでピストンヘッドが膨らんでいて、
MITOは1本リングでヘッドはフラットです。
そしてもう一つ、ピストンピンからヘッド端までの距離が、PLANETのほうが0.5㎜長いです。

また、MITOのピストンはPLANETのそれより、薄肉です。
素材の型形状が全く違い、薄肉になっているだけでなく、
ピストンピンの穴入口部周辺形状も、軽量化されています。
ニードルベアリングの接触面も加工されております。
燃焼室の裏も加工が配されておりました。
PLANETはその反対で、肉厚で、軽量化はされておらず、気合と言うか、コストの差を感じます。
測定しておりませんが、持ってわかる程度の軽量化がされているのではないでしょうか。
高回転への対応でしょう。

写真は無いのですが、シリンダは、素人がノギスで測定したレベルでは、
タイミングや各部の形状など、全く同じでしたので、
ピストンの長さが違う分、ポートタイミングが調整されていることになります。
ポートタイミングも圧縮比も、すべてMITOとPLANETは異なるようです。

となると、単純にMITOにPLANETのシリンダとピストン、シリンダヘッドを使ってよいか疑問になります。
キャブもCDIも変更する必要があるのかもしれません。


とは言っても、セッティングは大してできないですし、今の段階で考えていても仕方がないので
まずは、シリンダヘッド含めてPLANET用を移植する予定です。


うまく走らないようであれば、色々と考える予定です。


ではまた~~

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