「夜廻り猫」2016/6/30
深谷かほる
いつだったか、深夜のNHKの番組を何気なく見ていたら
アニメが始まって
それが「夜廻り猫」の総集編だったらしく
どこか惹かれるものがあって、結局最後まで見てしまいました。
その後、ブックオフでコミックの1巻を見つけて購入して、じっくり読んでみたところ
涙あり、笑いあり、心温まるストーリーでした。
(実は繰り返し読んでいる)
「泣く子はいねが~~」。
涙の匂いのするところに現れる夜廻り猫の遠藤平蔵。
人助けに見えて、実はゴハンをごちそうになるという、ちゃっかりしたところもなかなか好いです..
遠藤が瀕死の子猫を拾って育てながら、なわばりも守り頑張る姿も感動ものです。
第26話の「家族」は、悲しいけれど、笑ってしまった。
横柄な夫と反抗期の息子を捨てて、猫を選んだ妻!
応援します!!
第33話の「一番いい時」も面白かった。
19才の青年が、職場の上司たちに「今が一番いい時だな」と言われているのに
本人はそう思っていない。
帰宅後、ふてくされて布団もひかず寝ていると
遠藤がやってきて、半額のおにぎり、Hな本、宗教の本など並べ、最後にマンガ本を置くと
「最終回読んでいないんだ!!」と青年が読み始め
遠藤がおにぎりを半分にして、大きいほうを青年にすすめるところなど
ああ、いい話だなあとしみじみ感じました。
第1巻あとがき編は感涙もので
都会の片隅で今日も頑張って働く人たちがいる..
必死で闘っている人がいる..
それぞれに事情を抱えながら今日も生きている...
それは、とても尊いことだと思いました。