女として大阪で暮らす2

初心にもどり、ちゃんとブログをつくりたいですね。
たまに、読んでください。誤字脱字は、ご容赦くださいね。

きゅうり(文鳥花子作)

2015-06-22 16:20:48 | 日記

私は、大変きゅうりがすきであった。
だから、苗を買ってきておいしいきゅうりをつくりたかった。

小さな場所で作ることはできるのか不安であった。
しかし、ちいさなたべれるぐらいのきゅうりがなっていた。

わたしは、心が躍り本当によかったと思った。
ある人は、きゅうりがなっているのを見ておどろいていた。

ところが、ところが、ところが、
きゅうりの苗が、倒されていた。

きゅうりはすぐに枯れてしまった。
本当に、どうしてきゅうりが倒されたのかわからなかった。

きっと、あいつがいたずらしたに違いなかった。
でも、きゅうりが枯れてから、私は二度と作れなくなった。

大好きなきゅうりなのに、なったとたんになぎたおされたのだ。
私が、その苗をかたずけていると、楽しそうに男は通った。

あいつが、あいつが、またいたずらしたのだ。
いろいろないやがらせもあったが、きゅうりまでいたずらして倒したのだ。

くやしいけど、泣き寝入りした。
でも、あいつしかいないのだ、人の不幸を喜ぶあいつなのだ。

わたしは、きゅうりがほんとうにすきなのに。
わたしは、そいつと二度と、もうめをあわせないようにして、暮らした。

たったすこしのしあわせさえも、あいつは摘み取る悪魔だった。
そんなやつは、きょうも長生きしている。

自分はいい人間みせて、小さなきゅうりの苗さえも、ころした。
悪魔は、いつも私の造っているものを見て、またいつか困らせるためにねらっている。

そのおそろしい、顔は、いつも見ると怖いので。
わたしはそれからは、見ることのないように、そっと生きたのだ。

世捨て人(文鳥花子作)

2015-06-22 13:41:14 | 日記

私は世捨て人だ。
世間では、えったとか、馬鹿とか言われている。

でも決して死ねないのだ、生きて苦しんでのた打ち回る運命だから。
私は、楽しいことのない世の中で惨めに生きていくだけの、えったなのだ。

馬鹿といわれても、本当のことだから怒ることも抵抗することもできない。
醜い容姿と、醜いからだから、臭い匂いが出ている。

顔は、骸骨そのものの醜い目をしていた。
人は、自分を見ると醜いので目をそらして、臭いので鼻をつまんでいた。

世捨て人だから、川の下の橋のしたあたりにすんでいた。
雑草とか、川の生き物を食べて暮らしていた。

たまに野いちごとか、おいしい実を見つけると楽しいときも少しはあった。
世捨て人は、トイレもないので、川に汚物をながしていた。

風呂には入ることもなく、少しだけ川の水で吹いていた。
世捨て人は、生きるのは簡単ではない。

たまに掘っ立て小屋を荒らされたり、いたずらされたりした。
体には、しらみがわいて、とてもきたないものだった。

「神様、この私の生きる意味がわかりません」いつもなげくのだった。
醜い体で、馬鹿にされ、生きる意味はないように見えたが、いきていくのだった。

あるときに、この醜い世捨て人は死んだ。

「おお、これはいい顔をしている、やすらかじゃ」
通りかかった人が行った。

世捨て人は、死ぬことにより、幸せに天国行ったのだ。
微笑んだ顔は、まるで天使のようであった。

☆これは、私のことをたとえたものであります。

水子(文鳥花子作)

2015-06-22 08:31:44 | 日記

わたしは、この世に生まれてきたのに、生まれ出ることのできなかった命。
水子とよばれ、人の手によって肉を裂かれ殺された命である。

水子を作ることは簡単である、性の欲望に負けて卵子と精子を結びつけるだけであるから。
私は、たまたま受精してしまった命なのだ。

母親のおなかで2ヶ月足らず育てられ息絶えたのだ。
私は、ずっと生まれ続けることを夢見ておなかの中にいたのだ。

あるときに、お母さんは私を生むことができないと決めて病院へ行ったのだ。
私は、外の大きな筒でさがしだされる。

逃げて逃げて、どうにか避けようとしたが吸い込まれてしまった。
肉がくだけるときに、痛くて苦しくってばらばらになるほどに、憎しみがわいた。

私の肉体は、ばらばらにされて、汚物にすてられた。
でも、私の魂は残ったのだ。

私の生まれたかった恨みは、激しく残った。
そのお母さんに乗り移り、そして永遠の命を送ろうとした。

水子は、私だけではなかった。
みんなの後ろにたくさんついていた。

仲間たちがかなしく、後ろによりそっていた。
生まれたかった命たちが、私のようにばらばらにされ汚物にされたのだ。

私は、水子だ、生まれたかったのだ、そしていきてみたかった。
だけど、水子の霊となって、今でもいきている。

生まれるはずだった女の後ろについて、永遠に生きているのだ。
そして、今度ちゃんと生まれてきた子は、私は許せないと思っている。

取り付いて、同じ目にあわせてやりたかった。
わたしのように、肉をちりちりにきりひきさかれ、肉の塊になり捨てられる。

わたしはそのときのために、トリツイテいきてやるのだ。
見えないだろうが、私はあなたの背中でいきているのだ。

「許せない。そして許さないから」

いけず(文鳥花子作)

2015-06-22 07:04:40 | 日記
ある爺さんが言いました。
「あいつは、顔が違うので、いじめてやれ?!」

そして、そのじいさんは、その子にいやがらせをしました。
「そとのひと、そとのひと」

よばれるたびに、その子はとてもきづつきました。
「でぶ、でぶ」

おまけに、太っちょの体までからかわれました。
おじいさんは、たいそう楽しそうに意地悪な悪口を言い続けました。

”わたしは、そとのこでもないのに、ひどい、死んでしまいたい”
彼女は、とうとう首をつって自殺してしまったのです。

おじいさんは、いじめる相手がいないのでつまらなく思いました。
毎日退屈な日々をすごすことになるのです。

おじいさんの楽しみは、ひとをいじめることだから、毎日つまらなくなったのです。
あるときです。

おじいさんは、きれいな花をみて、そこにいるおばあちゃんの花を枯らしてやろうとしました。
薬をまいて、花を枯らしてしまいました。

”かなしい、お花がみんなしんでしまった”

爺さんは、楽しそうにあるいていました。
そこに、きれいな女の人が通りました。

爺さんは後ろからそっとついていきました。
あるところの狭い場所に、たどりつきました。

その女は、爺さんをうまく誘い出して、沼に落としました。

「助けてくれ、苦しい?!」

爺さんは、おぼれて死んでしまいました。
その女は、たぶん、死んだ女の子と、お花の霊だったのです。

いけずは、するほうはとても楽しいものです。
意地悪は、きもちがいいものです。

でもそのことで、人を傷つけて命まで奪うものです。
どんな命でもひとつの命です。

女の子の命も、花の命も尊いのです。
そして、そんな悪いやつは、いつかは復讐されるものです。

だから、いけずはやめるべきなのですね。

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